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★★舟を編む

舟を編む03

2013年4月13日(土)公開

【作品情報】
2012年度の本屋大賞で第1位に輝いた、三浦しをんの同名ベストセラーを松田龍平&宮崎あおいの主演で映画化したヒューマンドラマ。15年の歳月をかけて、24万語収録の一冊の辞書を作り上げていく主人公と、老若男女揃った個性豊かな辞書編集部の仲間たちの姿を丁寧に描き出す。監督は『ハラがコレなんで』の石井裕也。第37回日本アカデミー賞作品賞はじめ6部門受賞作品。

【ストーリー】
玄武書房という出版社の営業部に勤める馬締光也(松田龍平)は、真面目すぎて職場で少々浮いている。しかし言葉に対する卓越したセンスを持ち合わせていることが評価され、新しい辞書『大渡海(だいとかい)』の編纂を進める辞書編集部に異動となる。今を生きる辞書を目指している『大渡海(だいとかい)』は見出し語が24万語という大規模なもの。曲者ぞろいの辞書編集部の中で、馬締は作業にのめり込む。ある日、ひょんなことから知り合った女性(宮崎あおい)に一目で恋に落ちた馬締。なんとかして自分の思いを彼女に伝えたいが、なかなかふさわしい言葉が出てこず苦悩する。そんな中、会社の方針が変わり、『大渡海』の完成に暗雲がたちこめる……。

舟を編む15

【作品データ】
製作年 2013年
製作国 日本
配給 松竹=アスミック・エース
上映時間 133分

【スタッフ】
監督 石井裕也
脚本 渡辺謙作
原作 三浦しをん

【キャスト】
馬締光也: 松田龍平
林香具矢: 宮崎あおい
西岡正志: オダギリジョー
黒木華
渡辺美佐子
池脇千鶴
鶴見辰吾
伊佐山ひろ子
八千草薫
小林薫
加藤剛



舟を編む13

【マイレビュー】
この映画のレビューを書く前に僕の他愛も無い人生論にお付き合いいただきたい。

■ 出会い ■

僕は常に思っていることがある。

『人生とは出会いである だから面白い』 と。

僕自身あまり人付き合いが上手くはない。どちらかといえば気遣いや気配りは下手で苦手で、特に面倒くさがりなほうだ。
だけど『人生は出会い』だと思う。

僕が言う「出会い」とは何も「人と人」に限ったことでもなく、親戚とか近所づきあい系なそんな大袈裟なことでもない。仕事や学校、遊び、行き帰りの道程、それに日々の生活においていつでも『出会い』があるということである。

たとえばテレビやラジオや街角で流れている歌を聞いたときにビビビッと電撃が走る的なことは誰でもあるはずだ。それで家に帰って早速検索してみる。そして曲名と歌手を知る。繰り返し聴くうちにその歌手の世界に導かれているっていうような。
また劇的に美味いラーメンに出会ったり、オススメされた本や映画を観て感動して触発されるとか、偶然行った展示会上で一生の職業を見つけたり、異性に一目惚れしたりとか・・・。

舟を編む07


そういう普段の何気ないことが人生においていろんな『選択肢』になる。
「自分の未来を変えるのは今この瞬間にやっていることそのもの」であり、要するに「未来とは今」なのだ気づくのである。
僕はすこし気づくのが遅かった(笑)

ただ、けっして良いことばかりでもない。
人の嫌な面を垣間見たり、裏切られたり、争いに巻き込まれたり、魔が差したりすることだって往々にしてよくある。その結果、臥せがちになったり、人嫌いになって家を出なくなったりするようなこともある。でもそんなことさえ全然無駄じゃないのが人生だ。全くもって大丈夫だ。
だって別に人に会わなくていいし、人に合わせる必要も無いし、規則なんてどうでもいいことなんだから。
本当の意味で「外の空気に触れる」だけでいい。空を見上げるだけでいいってことだ。
それだけで人生は変わるし、それさえも「出会い」なのだ。

人生はそういうふうに他人あるいは出会ったものが自分の行動や心理や欲求や感情を左右することばかりである。図らずも自分自身が他者によって変えられる瞬間でもあるし、そのほとんどはプラス方向に導いてくれる。
渡辺美里の「マイ・レボリューション」みたいなものか、違うかっ(笑)

そんな喜怒哀楽溢れた人生の基礎となるもの、それはやっぱり『出会い』なのだと思う。

とりわけ僕の一番の楽しみは 「良い映画との出会い」 である。
こんなオチもすでにお察しいただけたと思う。



舟を編む08


第37回日本アカデミー賞受賞作である。やっぱ日本の作品ならではである。本当にいい映画だった。

辞書を作る(舟を編む)すべての作業に『地味』さ加減が相当よく描かれていた。
最後のほうは徹夜作業を強いる大勢の学生連中のアルバイトの姿に、さながら昭和40年代の古い大学生寮や運動部の部室のような男くさい事務所の雰囲気まで伝わってきて映画じゃなく本当に地味な作業をしているようなリアルな臨場感もたっぷりだった。

舟を編む02

主演の松田龍平さんは最高だった。
寡黙で真面目で朴訥とした人柄で、組織ではどちらかといえば浮きがちになるが、実はものすごく向いている場所がある。そこに抜擢(?)された彼の物語である。
人には人に合った「適材適所」があるのだ。これも運命の『出会い』である。

■最近の企業の特徴■
まず第一に企業の品格の維持を目的とし、世間の評価を下げることを極端に嫌う。
プライバシーマークだ、やれコンプライアンスだの個人情報保護だの・・・そんなものが最優先で、従業員の私的な行動も制限、監視され、従業員の個性など全く必要とされず、出すぎた真似もせず、マニュアルどおりの規則正しい仕事をしてくれればそれでいい的なクソ面白くない会社がほとんどである。企業は人で成り立っている。従業員の個性を生かせなくなった時点で企業の未来は明るくない。ぜひ「原点回帰」してほしいと思わざるを得ない作品だ。


彼は『探偵はバーにいる』でも大泉洋さんとコンビを組んでいるが双方ともすごくいい。
彼の演技が彼自身の持つ雰囲気をそのまま映し出しているような役柄であり、すでに役者として「彼でしか出せない雰囲気」、要するに『確立した個性』が存在していると僕は思う。
オダギリジョーさんも良かった。小林薫さんも加藤剛さんもよかった。八千草薫さんも相変わらず可愛らしい。

舟を編む05


『辞書編纂』も大きなテーマでもあるが、人生をともに歩む『夫婦』というものにも大きくスポットを当てている。まさに『出会い』の最たるものである。
出会いの最初は言葉が重要になる。気持ちを伝えることの手段としてである。
そのうち何百万語もある辞書とは対照的に、お互いに理解し合えた夫婦の間には言葉は必要ない。そのあたりの気の利いた人生の機微もとてもよく描かれている。

舟を編む06


欲を言えば全編を通して「すまし顔」の宮崎あおいさんに、観ているこっちが崩れてしまうほどのやさしい笑顔が1シーンだけでも欲しかった感じがした。原作のキャラを押し通そうとして言葉少なな似たもの夫婦のような感じを出したかったのだと思うが、どうせなら映画では宮崎さんの可愛らしさを生かしてあまりそこにはこだわらなくて良かったんじゃないかなと思ってしまった。
そう感じたのは僕だけかもしれないが。

とても良い「出会い」を感じる映画である。

舟を編む14

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力蔵

Author:力蔵

こんにちは、『秀逸シネマ紹介中!』管理人の大の映画ファン「力蔵」と申します どうぞよろしくおねがいします 
辛口批評を多く含んだ映画レビューを書かせていただいてます 
甚だ僭越なのですが僕なりの評価点がわかるように各映画タイトルの頭に6段階の記号を付けています 記号の意味は以下の通りです

★★★ 超とびきり秀逸シネマ!
★★ お勧め秀逸シネマ
★ 秀逸シネマ
● そこそこシネマ
▲ いまいちシネマ
✖ がっかりシネマ


僕は主に洋画が好きでアクション・サスペンス・ミステリー・パニック・SF・スパイ・政治・戦争モノなどで「ストーリー性」重視な作品をよく観ます あまり好みで無いジャンルはホラーやオカルトやコミカルドタバタ系です ゾンビ・バンパイヤなどの怪物系や幻想・魔法系それにアニメもあまり観ません ただ食わず嫌いもありますので僕が観ないジャンルにお勧めの映画があればぜひ教えて欲しいと思います

記事には気に入ったカットシーンを何枚か貼り付けています ネタバレは極力避けるように心がけていますが作品情報については「MovieWalker」さんから大まかに引用させていただいています 是非観て欲しい肝心なお楽しみの部分は皆さまにしっかり残しておきます

こんな拙い僕の映画評論が皆様の参考になれば幸いです



好きな男優:
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ケヴィン・コスナー


好きな女優:
シアーシャ・ローナン
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