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★★メトロマニラ 世界で最も危険な街

メトロマニラ15


【作品情報】
貧困と暴力が支配する世界有数の犯罪都市マニラの恐るべき実態を描いた衝撃の社会派ドラマ。「フローズン・タイム」「ブロークン」も注目された写真家でもあるショーン・エリスがフィリピンでオールロケに挑んだ意欲作。サンダンス映画祭ワールドシネマ部門でドラマ観客賞を受賞。ドキュメンタリー風カットがふんだんなこともあり、異様な緊張感を生むのに成功。導入部では世界遺産であるコルディリェーラの棚田群も見られる。

【ストーリー】
フィリピン。バナウエで暮らす農民オスカー(ジェイク・マキャパガル)は生活に困窮し妻のマイ(アルシア・ヴェガ)やまだ幼い子ども2人を連れ、仕事を求めてマニラに上京する。ところが、あっという間に騙されて全財産を失ってしまった彼らはスラムに身を寄せることになる。オスカーは以前軍の兵士だったおかげもあって治安の悪いマニラではもっとも危険な現金輸送警備員という仕事を得、マイも場末のバーで働きはじめる。なにかと親切な上司オング(ジョン・アルシラ)にオスカーは仕事を仕込まれるが、そのうち大金を手に入れる計画に加担するようオスカーを誘うようになる。

メトロマニラ21

【作品データ】
原題: Metro Manila
製作年: 2013年
製作国: イギリス/フィリピン
内容時間: 115分
ジャンル: サスペンス/ミステリー

【スタッフ】
監督: ショーン・エリス
脚本: ショーン・エリス、フランク・E・フラワーズ
製作総指揮: ショーン・エリス 、セリーヌ・ロペス 、エンリケ・Y・ゴンサレス

【キャスト】
オスカー・ラミレス: ジェイク・マキャパガル
マイ・ラミレス: アルシア・ヴェガ
オング:  ジョン・アルシラ



メトロマニラ07

【マイレビュー】
この映画はフィリピンを舞台にしている。フィリピンの「マニラ首都圏」を指して「メトロマニラ」と呼ぶ。この映画のタイトルを初めて見たとき、僕は「東京メトロ」の地下鉄マニアかなんかの電車男系のオタク映画なのかと勘違いしていたが、よく見たら「マニア」じゃなくて「マニラ」だった。全然意味が違ってくる。そんなふうに勘違いする人がたまにいるからサブタイトル「世界で最も危険な街」などと説明しているのだろうか。いやいやいや・・・そうじゃない。

極論っぽいが「サブタイトルは二流映画に付けるもの」と僕は思っている。

この素晴らしい秀逸映画にこんな”しょうもない”サブタイトルはそもそも必要無いのだ。
ウザすぎるし、お荷物だし、全く意味を成さない。センスのかけらも無いし、世界の危険度をランキングしてどうすんだって。タイトルもサブタイトルもつけるのがいつも「ヘタクソ」すぎる。本当に映画観てから付けたの?自分の血を分けた赤ん坊の名前を付けるときくらい真剣に考えろっつーの。テキトーに付けたとしか思えない、酷すぎる「戦犯レベル」の”クソ”サブタイトルである。(ここまではいつもの「センス無し邦題タイトル」の場合のお約束つっこみなのであしからず。)

メトロマニラ12

「流れ」的に脱線気味なのでついでに・・・・

このサブタイトルのせいでフィリピン人はただでさえ働かないグータラ気質なのに観光収入も減って負のスパイラルに陥っちゃうよ。映画を観ていないマニラ市民だってマジで怒るよ、ホント。日本からの観光客だってほとんどタイやシンガポールへ行っちゃってるし、針路を西に逸れていつもタイのプーケットなんか大賑わいだしね。

このサブタイトルだけどマニラが世界で一番「危険」とは僕は思わない。
以前観たブラジルの貧民街「シティ・オブ・ゴッド」という地域のギャングの縄張り争いの映画でも幼い子供たちが常に銃を持ち歩いててケンカや殺人が日常茶飯事だったし警察は完全に腐敗しやくざとツルんでた。映画だけの比較でもメトロマニラなんかよりあっちのほうが相当恐い。

いろんな意味で「危険」なトコは世界中にいっぱいある。世界で発生した地震のうちマグニチュード6以上の地震回数は20.5%が日本で発生してるし、「地震」においては「日本が世界一危険な国」と言える。そこらじゅうに地雷が埋まっている国だってある。

それにこれをちょっとみてもらいたい↓
DVD宣伝用のポスターかDVDケースのジャケットと思う。
803b5c091bd1048b58a3c0d5a0afb04c.jpg

ウェブで見かけたのだがこのDVD宣伝用ポスター、どう見てもこれは「戦争映画」のポスターである。マシンガンとヘルメット姿であればほとんどの日本人は「兵隊さん」と勘違いする(笑)。そのうえ「死ぬなら最後まで戦え、それがこの街の掟!」とまで書いてある。このいでたちにそのキャッチフレーズじゃまるで政府機関の建物を占拠した「反乱軍」の横断幕である。本当は「現金輸送車の警備員さん」なのに。



メトロマニラ19

はなから脱線が過ぎましたが、ここから映画の感想。

マニラは安全では無いかもしれないが、最も危険と言うほどでもない。この映画を観てると、「もっとも人の弱みに付け込んでくる街」ではあると思う。ただしこれをサブタイトルにしたらさらに観光客が減るだろうけど(笑)

映画の最初のほうに世界遺産である「コルディリェーラの棚田群」の風景がものすごく美しく輝いて見える。こんな美しい緑を見たことは久しく無い。写真家でもある監督のショーン・エリスがまずいちばん印象深く描きたかったのがこの故郷の風景だったのだと思う。悲しくもこの映画のはじめのこの豊かな緑の風景がストーリーの流れの「対極」に位置づけられることになる。田舎にいればよかったのにって。すす汚れたカラフルなバスが山間の泥道を揺れながら走ってゆく。

メトロマニラ02

少しでもよい収入を得て幼い子や妻を養おうと都会であるマニラに出てきた一家。
宿も無く最初の夜に見たマニラのペニンシュラホテルを眺めて幼い娘が「ここは天国なの?」と父に訊くシーン、なんだかとても哀れに思えてしまった。

フィリピンのタガログ語での映画は僕は初めて観たのだがこんなによい映画だとは予想すら出来なかった。
この映画、観た方ならば賛同いただけるはずだが「サスペンス」や「アクション」というより、まさしく「人間ドラマ」である。余計な叙情的なシーンも無かったが印象的だったのは「手のひら」を映すシーンが多かったことだ。あえて象徴的に使われていたように思う。

メトロマニラ14

確かにアクションシーンもサスペンス要素もあるが、やっぱり人間の運命とか無償の愛をテーマにした人間ドラマである。愛する家族を守るためにはどうしたらよいか、それに知恵を絞って絞って出てきた答えが「最後の選択」になるのであって、それは「街の掟」でもなんでもなく、やはり「家族への愛情」以外のなにものでも無いのだ。

日本と言う恵まれた国にあっては何気ない日常に隠れて実感するのことのあまりない「普通の幸せをかみ締めたくなる秀逸映画」だった。

メトロマニラ11


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Author:力蔵

こんにちは、『秀逸シネマ紹介中!』管理人の大の映画ファン「力蔵」と申します どうぞよろしくおねがいします 
辛口批評を多く含んだ映画レビューを書かせていただいてます 
甚だ僭越なのですが僕なりの評価点がわかるように各映画タイトルの頭に6段階の記号を付けています 記号の意味は以下の通りです

★★★ 超とびきり秀逸シネマ!
★★ お勧め秀逸シネマ
★ 秀逸シネマ
● そこそこシネマ
▲ いまいちシネマ
✖ がっかりシネマ


僕は主に洋画が好きでアクション・サスペンス・ミステリー・パニック・SF・スパイ・政治・戦争モノなどで「ストーリー性」重視な作品をよく観ます あまり好みで無いジャンルはホラーやオカルトやコミカルドタバタ系です ゾンビ・バンパイヤなどの怪物系や幻想・魔法系それにアニメもあまり観ません ただ食わず嫌いもありますので僕が観ないジャンルにお勧めの映画があればぜひ教えて欲しいと思います

記事には気に入ったカットシーンを何枚か貼り付けています ネタバレは極力避けるように心がけていますが作品情報については「MovieWalker」さんから大まかに引用させていただいています 是非観て欲しい肝心なお楽しみの部分は皆さまにしっかり残しておきます

こんな拙い僕の映画評論が皆様の参考になれば幸いです



好きな男優:
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好きな女優:
シアーシャ・ローナン
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