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★クリミナルズ  La peur de l'eau

クリミナルズ13

【作品情報】
カナダ映画。フランス語の常用地域であるケベック州マドレーヌ諸島が舞台。ジャン・レミューの「水の恐怖(Lapeur de l'eau)」を若いガブリエル・ペルティエ監督が映画化。
海に囲まれた島で起きた不可解な殺人事件…明らかになる幾つもの動機、疑惑、愛憎…。複雑に絡まり合った難事件に刑事達が挑む、緊迫のサスペンス・ミステリー

【ストーリー】(amazonDVD参照)
周りを海に囲まれたカナダ東部のマドレーヌ諸島のカップオームル市。2日前から行方不明になっていたロザリー・リシャール(ステファニーラ・ポイント)がレイプの末に崖の下で惨殺死体で発見される。ロザリーは市長の愛娘で十八歳になる娘だったが、素行不良でボーイフレンドも多く薬の売人もやっていた。漁業しか産業のない寂れた街で殺人事件を扱った事の無いマグダレン島の警察署は直ぐにモントリオールに捜査依頼を要請し、本部のジングラ捜査官(ノルマン・ダムール)が率いる捜査チームが島に上陸した。的確なプロファイリングをするジングラ捜査官により容疑者は徐々に絞られるがその指示に従う一方で、アンドレ・シュプレナン巡査部長(ピエール・フランソワ・ルジャンドル)は捜査方法やその方向性に僅かな疑問を抱き始める。そしてアンドレは、パートナーのジュヌベーブ・サボア巡査(ブリジット・ポゴナ)とともに初めて担当する殺人事件を独自のやり方で捜査して行くうちに、島が持つもう一つの顔に気づき始めるのだった…。

クリミナルズ14
(マドレーヌ島の海岸風景)

【作品データ】
原題:La peur de l'eau (英題 [Fear of Water])
2011年
カナダ作品フランス語
122分

【スタッフ】
監督:ガブリエル・ペルティエ 
制作:ニコール・ロバート 
脚本:ガブリエル・ペルティエ/マルセル・ボーリュー
原作:ジャン・レミュー

【キャスト】
アンドレ:シュプレナン: ピエール・フランソワ・ルジャンドル
ジュヌベーブ:サボア: ブリジット・ポゴナ
ジングラ巡査部長: ノルマン・ダムール
エリーズ・モレンシー: パスカル・ビュシエール
ロザリー・リシャール: ステファニーラ・ポイント
マジェラ: エヴァン・ジェリン



クリミナルズ10

【マイレビュー】
この作品はあまり詳しく掲載されているサイトがなく、自力でフランス語を翻訳しながら配役とかを書き足したのでカタカナにしたときの発音が違う場合があるがご容赦を。

この映画、ストーリーとそれにまつわる一つ一つの意味するところの奥深さが尋常じゃない。
この作品を普通に通り一ぺん観ただけでは作品の奥深さは多分判らないだろう。特に日本人には。

僕は気にかかったことはすぐに調べたくなる癖がある。別に悪い癖じゃないが(笑)
映画についてもそうで、なぜあの時あのセリフだったんだろうとか、あの風景はどこだろうとか、なぜみんな道路を横切るんだろうとか、あの見たことも無いキッチン用具は何だったんだろうとかちょっとした違和感や疑問はほぼ全部調べ倒す。
そしてコピペしてメモ帳に貼り付けておく。それですっかりまた忘れる。その繰り返しだ(笑)。
だからそのとき感じたものを湯気が出ているうちにブログにしたためるようにしたのがこの拙い映画評論のきっかけである。まあ僕自身の備忘録ってわけなので、皆様の観たい映画の参考に利用価値があるかどうかは判りませんのであしからず。

クリミナルズ02

この映画を観てまず感じた違和感はこうだった。
なぜカナダ映画なのに「フランス語」なんだろう。

僕の知識不足だったが、カナダと言えば『英語』常用だと思っていた。いままで全く知らなかったが、逆に知らなかったからこの機会にもう少し突っ込んで調べてみた。
この作品の舞台になった「マドレーヌ諸島」を含むケベック州ではフランス語が唯一の公用語になっているとのこと。地理的にはカナダの最東端あたりになる。このマドレーヌ諸島というのは昔々、400隻という難破船の生き残りが住み着いた島だということだ。またヨーロッパの植民地争い中から迫害されてきた人たちがこの島に逃げてきて漁業でひっそりと暮らしてきた。風景も美しい島々である。英語ではマドレーヌ諸島だが、フランス語では「マグダラン諸島」となる。それは「マグダラのマリア」というキリストに仕えた聖女を意味する言葉としても用いられ、ルカによる福音書に登場する『罪深い女』や『娼婦』の意味もあるという。

余談だがこのマドレーヌ諸島の南方には1543年にフランスの探検家ジャック・カルティエによって発見された「プリンスエドワード島」がある。『赤毛のアン』を書いたL・M・モンゴメリが住んでいた島として有名で観光名所にもなっていて、そこでは英語を主な公用語としている。

このようにこの映画の舞台になったマドレーヌ諸島(マグダレン諸島)の歴史や地理、産業、言語、日本人には判りづらい信仰にまつわる逸話などを知っておいたほうが、この映画をもっともっとスリリングかつ興味深く観れるはずだ。

クリミナルズ06

主人公のアンドレ・シュプレナン巡査部長(ピエール・フランソワ・ルジャンドル)は、妻と別居し娘と二人で暮らしており、水を恐れるパニック症候群で抗うつ剤を手離せない。どちらかと言えばメタボで柔和だがそれほど精彩もなく実直さだけが取り柄の男である。通っている心理カウンセラーのエリーズ(パスカル・ビュシエール)に「思い切って飛び込んでみることも必要よ」と説得される。
けっしてかっこよくない主人公の配役からして僕は好きである(笑)

相棒の女性警官のジュヌベーブ・サボア巡査(ブリジット・ポゴナ)は仕事に誠実な彼にあこがれていて、職場ではアシスタントのマジェラ(エヴァン・ジェリン)と恋の火花を散らすシーンもある。ジュヌベーブは常に歯の矯正ワイヤーを装着しているので、彼の前では極力笑わないようにして口を結んでいる姿が健気でいじらしい。だけど顔は長い。

モントリオール本部警察のプロファイリングでも、アンドレの捜査でも、島民や酒場の連中など、次から次へ怪しいやつがとにかくいっぱい出てくる。そのへんが「クリミナルズ」と邦題を付けた理由だろう。
だけどやっぱり、犯行の『動機』がこの映画の一番のキーポイントなのである。

『なぜカナダ映画なのに「フランス語」なんだろう。』
この疑問を抱いていなければこの映画の奥深さに僕はずっと気づかなかったと思う。

田舎警察の真面目な警察官がコツコツと捜査してゆく姿には、人間生きてゆくなかで、数多くの逆境や誘惑が待ち構えているけれど、「常に真面目に生きなさい それが一番大事なことですよ」 と教えてくれているように思う。
とてもストーリーのしっかりしたサスペンスミステリーなので、これでどっぷりと映画の中に浸かることが出来ると思う。ただ次々に出てくる怪しい人物の名前がいたるところで会話に多用されているので、誰が誰なのか整理しきれないかもしれない。ただ何気ないシーンや会話の一つ一つも伏線となっているのでぜひお見逃し(お聴き逃し)無く。
「横溝正史」の金田一名探偵シリーズにすこし似ていて、最後まで犯人が分からない展開なので、そういう推理小説好きの方も必見だと思う。

クリミナルズ07
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ありがとうございます。先ほど見終わったところですが、参考になりました。途中までフランス映画と勘違いしてました。
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こんにちは、『秀逸シネマ紹介中!』管理人の大の映画ファン「力蔵」と申します どうぞよろしくおねがいします 
辛口批評を多く含んだ映画レビューを書かせていただいてます 
甚だ僭越なのですが僕なりの評価点がわかるように各映画タイトルの頭に6段階の記号を付けています 記号の意味は以下の通りです

★★★ 超とびきり秀逸シネマ!
★★ お勧め秀逸シネマ
★ 秀逸シネマ
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▲ いまいちシネマ
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僕は主に洋画が好きでアクション・サスペンス・ミステリー・パニック・SF・スパイ・政治・戦争モノなどで「ストーリー性」重視な作品をよく観ます あまり好みで無いジャンルはホラーやオカルトやコミカルドタバタ系です ゾンビ・バンパイヤなどの怪物系や幻想・魔法系それにアニメもあまり観ません ただ食わず嫌いもありますので僕が観ないジャンルにお勧めの映画があればぜひ教えて欲しいと思います

記事には気に入ったカットシーンを何枚か貼り付けています ネタバレは極力避けるように心がけていますが作品情報については「MovieWalker」さんから大まかに引用させていただいています 是非観て欲しい肝心なお楽しみの部分は皆さまにしっかり残しておきます

こんな拙い僕の映画評論が皆様の参考になれば幸いです



好きな男優:
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好きな女優:
シアーシャ・ローナン
ナオミ・ワッツ
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