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★シンデレラ

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4月25日(土)公開

【作品情報】
ガラスの靴やカボチャの馬車といったアイテムなどで知られ、魔法の力で運命の人と結ばれるヒロインの姿を描く、ディズニーの不朽の名作を基にしたラブストーリー。新鋭リリー・ジェームズが自らの勇気とやさしさで奇跡を巻き起こすヒロインのエラを演じるほか、継母役のケイト・ブランシェットなど実力派が脇を固める。

【ストーリー】
幼くして母(ヘイリー・アトウェル)を亡くしたエラ(リリー・ジェームズ)は、悲しみにくれながらも母の「辛いことがあっても勇気と優しさを忘れないで」という教えを守り、ピュアな心を持つ女性へと成長していた。ある日、仕事で家を留守にすることが多い貿易商の父(ベン・チャップリン)はエラのためを思い再婚を決意。エラは継母(ケイト・ブランシェット)とその連れ子の娘、ドリゼラ(ソフィー・マクシェラ)とアナスタシア(ホリデイ・グレインジャー)を快く迎え入れる。だが継母は夫がエラにかける愛情に嫉妬し、エラの若さや美しさを不愉快に思っていた。そんな折、エラの父が事故で突然帰らぬ人となる。継母と娘姉妹はエラに山のような仕事を言いつけ、屋根裏部屋に追いやられたエラは召使い同然の扱いを受ける。寒さに耐えきれず居間の暖炉の前で眠り、翌朝、顔に灰をつけたまま働くエラを姉妹は“灰まみれのエラ=シンデレラ”と呼んで大笑い。それまでじっと耐えてきたエラは溢れる涙を抑えきれず、家を飛び出し、森へと馬を走らせる。そんなエラに声をかけたのは“キット”と名乗る青年(リチャード・マッデン)だった。

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【作品データ】
原題 CINDERELLA
製作年 2015年
製作国 アメリカ
配給 ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
上映時間 105分

【スタッフ】
監督 ケネス・ブラナー
脚本 クリス・ワイツ
製作総指揮 ティム・ルイス
衣裳デザイン サンディ・パウエル

【キャスト】
エラ/シンデレラ:  リリー・ジェームズ
継母:  ケイト・ブランシェット
フェアリー・ゴッドマザー:  ヘレナ・ボナム=カーター
王子/キット:  リチャード・マッデン
ドリゼラ:  ソフィー・マクシェラ
アナスタシア:  ホリデイ・グレインジャー
王:  デレク・ジャコビ
大公:  ステラン・スカルスガルド
キャプテン(大尉):  ノンソー・アノジー
エラの父:  ベン・チャップリン
エラの母:  ヘイリー・アトウェル



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【マイレビュー】
誰もが知っている『シンデレラ姫』を実写版で描いた作品。
子供から大人まで楽しめる作品で、僕は一足先に幸運にも観ることができた。
世界的にいちばん有名な童話だろう。
だがらストーリーは特に伏せる必要が無いので楽にレビューを言えるのがいい。


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主人公のシンデレラを演じたのはまだ女優としてもソコソコの活躍しかしていない現在26歳のリリー・ジェームズという女優さん。この映画は彼女の代表作になった。まさに本物のシンデレラ・ストーリーだ。
日本の女優さんで言えば「平愛梨」さんのようなイメージかな。もし日本でやるのなら彼女の愛らしい雰囲気がシンデレラにピッタリだと思う。


そのリリー演ずるシンデレラは、ススだらけで小間使いとして虐げられている普段の姿にも、姫のように優雅な衣装の姿にもとても品がある。次回作は王子役のリチャード・マッデンとともに「ロミオとジュリエット」も決まっているらしい。彼女はいいとしても彼とのワンペアでそこまではちょっとやり過ぎ感は否めないが。


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個人的には映画で着用されている衣装に関しては興味も関心も無いのだが、この作品だけはちょっと違う。
あの透き通ったようなレイヤーを重ねた青いドレスの素晴らしさが際立っているのだ。

そのドレスの一番のポイントである胸元の蝶のコサージュは日本人である宮本遙香さんという方の作品だということをテレビでもやっていた。彼女は今後も創作活動に忙しくなるだろう。パーティーシーンや外で雨に打たれるシーンなど、さまざまな場面に合わせて微妙に色のニュアンスを変えているとのことだ。

この映画は新たなる「結婚式ブーム」の火付け役になるかもしれない。そしたら青のウェディング・ドレスの人気は不動だろう。


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この物語ではシンデレラは自分で衣装を縫う。
しかしそんなお母さんの形見を手直ししたピンク色のドレスを底意地の悪い継母に破られてしまい、舞踏会にも置いていかれた。みかねたフェアリー・ゴッドマザーにドレスの色も形も完全に変えられてしまったのに「母も喜ぶと思う」というセリフはそこでふさわしいかどうかは僕には分からなかった。
ちょっと色的には「アナ雪」にかぶった感じもあるが、まあディズニーカラーの定番だと思うし、赤や黄色やオレンジで染まる王宮内の華やかなフロアに、あのそよ風のような青はとてもさわやかで清々しく、初々しいカラーだったことは間違い無い。


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継母役にはこれぞ適役、僕の大嫌いな「ケイト・ブランシェット」である。嫌いと言ってもそれは僕の個人的な好みの問題であり、女優として超一流であることはちゃんと認めている。
その見た目にふさわしく見栄っ張りで強欲で意地悪の限りを尽くす。まさに最高の配役だと思う。バカな姉妹も本当に馬鹿っぽくてよかった(笑)。


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よくご存知だと思うがあえて「シンデレラ」という名前についてすこし・・・。
日本では別名『灰かぶり姫』と呼ばれることもあるが、それは「シンデレラ」という名前の意味にある。

もとは自分の家なのに意地悪な継母に屋根裏部屋に追いやられ、寒くて眠れなくて居間に下りて消え入りそうな灰だけの暖炉のそばで寝たために真っ黒になったエラを見て、バカな二人の姉妹がエラに付けた「あだ名」がシンデレラなのである。
燃え残った消し炭やおき炭のことを意味する「シンダー」(CINDER)と彼女の名前である「エラ」(ELLA)とを組み合わせたアダ名だった。


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日本人の感覚からしたら、シンデレラという名前の響きだけで、女の子なら優雅で麗しいその名前にさえ憧れを抱くだろうし、お姫様のような高貴な響きにとてもあだ名とは感じないと思う。
それでもいいのだが、元は嫌がらせで付けられ、本人にとってはとても傷つく名前だったということだけは知らないより知っておいたほうがいいと思うし、母の遺言の「優しさと勇気」を胸に抱きつつも、友達はネズミやトカゲやアヒルだけだったこともだ。

それでも憧れの王子に自分のことを「シンデレラといいます」と名乗るシーンがある。
普通はそんなあだ名を名乗ることはしないだろう。本当の名前である「エラといいます」でいいはずだ。
小さなお子さんがいらっしゃる方は、どうして自分のことをエラではなくシンデレラと名乗ったかを考えさせてやって欲しい。そしてそこがこの映画(童話)のいちばん優れたところだということを教えてあげて欲しいと思う。


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こんなオヤジでも、こんなファンタジックな映画を観ても泣けてしまうようないい映画(いい童話)だった。
なぜこんな子供向けの童話のようなものを好き好んで観るかというと、童話や昔話には清らかで純粋な子供の心と大人の醜いエゴが常に如実に描かれているからである。
童話は大人が書いたもの。だからちゃんと醜いものと美しいものが対比されている。そして純粋で優しく清く美しいものがやはり日の目を見る世界観が単純に好きだからということに他ならない。

僕は実写版の「白雪姫」も「赤ずきん」も「ヘンゼルとグレーテル」も、アニメの「アナ雪」とかもちゃんと見ているが、このシンデレラがいちばんファンタジックでおどろおどろしくなくてハッピーエンドで好きだ。

このGWから夏にかけてお子さんの居る家族全員で一緒に観ることをオススメしたい。


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★ゴーン・ガール

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R15+指定
2014年12月12日(金)公開

【作品情報】
鬼才デヴィッド・フィンチャーが一見、幸せそうに見える夫婦の実情を暴き出す、サスペンス・スリラー。ある日、突然失踪した妻を捜す男が、過熱するメディア報道によって次第に追い詰められていき、あげくに殺人犯の疑いをかけられるようになっていく姿が描かれる。夫婦に扮するのは、ベン・アフレックとロザムンド・パイク。

【ストーリー】
アメリカ・ミズーリ州。幸せに満ちた理想的な結婚生活を送るニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)だったが、結婚5周年を迎えたその日にエイミーの姿が忽然と消える。家には争った形跡があり、さらにキッチンからエイミーの大量の血痕が見つかった。警察は失踪と他殺の両面から捜査を進めるうちに、アリバイがあいまいなニックを疑う。美しい若妻が失踪したこの事件は注目され報道は過熱、ニックは全米から疑いの目を向けられカップルの知られざる秘密が明るみになる……。

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【作品データ】
原題 GONE GIRL
製作年 2014年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 149分

【スタッフ】
監督 デヴィッド・フィンチャー
脚本 ギリアン・フリン
原作 ギリアン・フリン

【キャスト】
ニック・ダン:  ベン・アフレック
エイミー・ダン:  ロザムンド・パイク
デジ・コリングス:  ニール・パトリック・ハリス
ターナー・ボルト:  タイラー・ペリー
マーゴ・ダン:  キャリー・クーン
アンディ・ハーディ:  エミリー・ラタコウスキー
ロンダ・ボニー刑事:  キム・ディケンス
ジム・キルピン巡査:  パトリック・フュジット



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【マイレビュー】
あまり多くを語ったり、ネタバレらしきことを仄めかすのもこの作品においてはタブーだろう。

僕が観たサスペンス映画で生涯第一位の作品は「デヴィッド・フィンチャー」監督の『セブン』である。そのフィンチャー監督作品なので期待感込みで若干ハードルを高くしてしまった気がする。
巷で絶賛されているほどの作品とは感じなかった。


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ベン・アフレックの名前が最初に書いてあるが、紛れも無く主演はロザムンド・パイクだったと思う。
ベンは共同執筆した「グッド・ウィル・ハンティング」のマット・デイモンとは親友で相当な秀才ではあるのだが、演技はいつも背筋が曲がっていて不器用で頼りなげで短気な感じの夫役の一辺倒である。

主演女優のロザムンド・パイクはきれいな女優さんだとは思うが、『ジャック・リーチャー』のときにも書いたけど、色気は無いほうだし、育ちが良くて才女だと思うが、潔癖かつ完全主義的な女性に思えて隙が無い感じがして、個人的にはあまり好きな女優さんではない。


映画を良く知る人や観客によっては、彼女の妖艶で鬼気迫る体当たり演技がこの映画の好評価に繋がったのだと思うし、数多くの主演女優賞を総なめにして、結果的にも第87回アカデミー主演女優賞にノミネートされたのだと思う。
それもちゃんとわかるし、当然の結果だと思うが、僕は彼女以外に適役がいたはずだと思えてしまう。


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僕はサスペンス映画はどちらかと言えば ”推理小説を読むように” 観たいほうだ。

それにかなり深めの心理描写を含めたストーリー重視が好きなので、この一連の ”人騒がせ” 的な事件の真相を中盤からの経過と共に徐々に明かしていくような流れで作って欲しくなかった。

その流れで貫くのならもっと彼女の見栄っ張りな部分や行動に駆り立てる極限の心理状態や嫉妬とか執念とか復讐心とか、生まれ育ってきた環境とか両親からの厳しいしつけとか・・・異常な性格のルーツや異様な行動の原動力が何なのかもっともっと深く掘り下げて欲しかった。

女性ならある程度は察することができる部分もあると思うが、男の僕はそのあたりを見逃しているとしたら申し訳ない。


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このストーリー全編に流れているのは彼女の「プライドと執念」である。
そんな彼女にしてしまったのは不幸にも母親が娘をモデルにして描いた「アメージング・エイミー」のせいだったのではないかと思う。

男の立場としては大変苦しくやりきれないのだが、このあとも”理想的な”結婚生活は続くのだろう。


ちょっと脱線話
~理想の夫婦~


誰に自慢するでもない。
常識とか世間体とか財産とか、それらはむしろ関係ない。

殆どの人は誤解している。
愛するということは相手を尊重することで自由を奪うことではない。
互いに理解し信頼しあうことである。

それが夫婦であり、それは別に「理想的」とかいう言葉で修飾するほどのものでもないほんのささやかで慎ましいものだ。

交わす話によっては時おり意見が食い違うことはある。
だがそれは互いの個性でありごく自然なことで夫婦としての楽しいひと時でもある。

夢や理想なんかじゃ無くそれは現実にいまここにある・・・僕にはちゃんとわかる。
つまり「幸せ」を実感できているってことだ。

力蔵





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★★アンノウン

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2011年5月7日(土)公開

【作品情報】
『96時間』のリーアム・ニーソン主演によるサスペンス・アクション。出張先で交通事故に遭い、自分のアイデンティティを何者かに奪われてしまった男が、孤立無援のなか、巨大な陰謀に立ち向かう姿を描き出す。ベルリン市内でロケを敢行し、謎の暗殺者に追われるアクションや緊迫したカーチェイスが繰り広げられる。

【ストーリー】
植物学者マーティン・ハリス博士(リーアム・ニーソン)は、学会に出席するために、妻エリザベス(ジャニュアリー・ジョーンズ)とベルリンへ旅立つ。ホテルに着いたところで忘れ物に気付いたマーティンは、タクシーで空港へと引き返すが、途中で交通事故に遭遇。彼が目を覚ましたのは病院のベッドの上だった。急いでホテルへ向かい、妻の姿を認めて安心したのも束の間、彼女は自分を知らないと言う。そればかりか、自分の名を名乗る見ず知らずの男が彼女の傍らに……。マーティンの所持品は、携帯電話と一冊の本だけ。一方のマーティンを名乗る男(エイダン・クイン)は、パスポートはもちろん、妻との新婚旅行の写真まで持っていた。当然、警察はマーティンの訴えに耳を貸そうとしない。自らの正気を疑い始めるマーティン。だが、何者かに命を狙われたことで、陰謀の存在を確信する。マーティンはタクシー運転手ジーナ(ダイアン・クルーガー)と元秘密警察の男の協力を得て、謎に立ち向かうことになる。果たして彼は、自分の人生を取り戻せるのか……?

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【作品データ】
原題 UNKNOWN
製作年 2011年
製作国 アメリカ ドイツ
配給 ワーナー・ブラザース映画
上映時間 113分

【スタッフ】
監督 ジャウム・コレット=セラ
脚本 オリヴァー・ブッチャー 、 ステファン・コーンウェル
原作 ディディエ・ヴァン・コーヴラール

【キャスト】
マーティン・ハリス博士:  リーアム・ニーソン
ジーナ:  ダイアン・クルーガー
エリザベス・ハリス:  ジャニュアリー・ジョーンズ
もう一人のマーティン :  エイダン・クイン
エルンスト・ユルゲン:  ブルーノ・ガンツ
ロドニー・コール:  フランク・ランジェラ




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【マイレビュー】
僕も経験があるが、大事なものを落としたか、電車の棚とか駅のベンチとかに置き忘れ、引き返したときにはすでに置き引きにあっていてどこにも無かったって経験がある人ならば、そのときの最悪の気分が確実に蘇えってくるはずだ(笑)

この映画の冒頭で、空港で手荷物の積み込みをタクシー運転手に任せたせいで、大事なアタッシェケースをカートにのせたまま忘れたのが分かったときから観ているだけのこっちさえも気が気じゃなく、しかも言葉も通じない外国で身分証明も無くなってしまう状況にとても気分が滅入ってしまうほどだった。


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あの「96時間」シリーズの「リーアム・ニーソン」が主演なのだが、彼は何をやらせても ”「96時間」のパパと同一人物(笑)”である。しかし彼のその一辺倒 (ワンパターンとも言う)な芝居がすべての映画に通用してしまうってことのほうがすごい。
ユーモアのまったく通じないカタブツ実直で、熱く、緊迫感あふれ、とにかく体力が優れケンカにめっぽう強い特殊能力の主人公がこの映画でも大活躍だ。


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リュック・ベッソン監督に影響されたかのような演出だった。
空港への忘れ物に始まり・・・引き換えしたタクシーでまさかの・・・・。そんな風に最初からハラハラするシーンの連続で息つく暇も無い。

格闘もドンパチもカーチェイスも爆発もあり、アクション映画の押さえるべき所はすべて押さえた上で、サスペンスやミステリー要素が際立っている。

場面展開や状況設定、それに絶妙な表情からにじみ出る心理描写がとてもうまく、こっち側の不安をかき乱す。
思わずいきなりマーティン・ハリス博士(リーアム・ニーソン)に感情移入できてしまってものすごくイライラすること請け合い(笑)


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共演のダイアン・クルーガーは色んな映画でよく見る女優さんだが、僕の視聴順で前後するが2013年の『ザ・ホスト 美しき侵略者』で鏡のような銀色の未来形アウディを乗りこなす無表情の宇宙人役だったし、『ナショナル・トレジャー』や『イングロリアス・バスターズ』にも出演している。
この映画の舞台でもあるドイツの女優さんだ。今までは無表情の役が多かった気がするが、この映画で初めて笑顔を見たかも知れない。とてもキレイで魅力的である。


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奥さんのエリザベス役の女優さん、ジャニュアリー・ジョーンズ。こちらも負けじとキレイだ。僕は前述のダイアン派だけれど、二人とも金髪で細面なので顔の区別がなかなか付けづらかったが、こちらのジャニュアリーさんのほうが好みの人も多いだろう。
だが、このきれいな奥さんの態度にはドッキリカメラも真っ青だった。
う~んやっぱ、キレイな花には棘があるってか。


久しぶりに面白い映画だった。
アクションものとしてだけでなく、サスペンス・ミステリーとしても ”一粒で二度おいしい” (古ッ!)とても秀逸な映画だった。


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▲コレクター

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PG12指定
2013年6月8日(土)公開

【作品情報】
1980年代に実際に起こった監禁事件をベースに描くサイコ・サスペンス。監督・脚本は、「ドリフト」のモーガン・オニール。出演は、「ハイ・フィデリティ」のジョン・キューザック、「エミリー・ローズ」のジェニファー・カーペンター、「ティンカー・ベルと月の石」でティンカー・ベルの声を務めたメイ・ホイットマン。

【ストーリー】
ニューヨーク州バッファロー。市警の敏腕刑事マイク(ジョン・キューザック)とケルシー(ジェニファー・カーペンター)が3年前から追う“謎の娼婦失踪事件”は、毎年11月から3月の冬季に起こり、計7名の娼婦が姿を消していた。市民病院の看護師ダレルが容疑者として挙がるが、確証は得られなかった。昨夜消えたニューハーフの娼婦に接触した黒いセダンを特定し、持ち主が性犯罪者であることを突き止めるが、その男には障害があり、犯行は不可能だった。捜査撹乱を謀った犯人が、彼の車からナンバープレートを盗んだのだ。次の犠牲者は、マイクの17歳の娘アビー(メイ・ホイットマン)だった。

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【作品データ】
原題 The Factory
製作年 2012年
製作国 アメリカ
配給 日活(配給協力 シナジー)
上映時間 108分

【スタッフ】
監督 モーガン・オニール
脚本 モーガン・オニール 、 ポール・A・ライデン
製作総指揮 スティーヴ・リチャーズ 、 ドン・カーモディ

【キャスト】
マイク・フレッチャー:  ジョン・キューザック
ケルシー・ウォーカー: ジェニファー・カーペンター
カール・ジュモー:  ダラス・ロバーツ
アビー・フレッチャー:  メイ・ホイットマン
シェリー・フレッチャー:  ソーニャ・ヴァルゲル
ブリタニー:  マゲイナ・トーヴァ
ローレン:  キャサリン・ウォーターストーン
ダリル:  ゲイリー・アンソニー・ウィリアムズ




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【マイレビュー】
まず邦題の「コレクター」に、僕がいつもの通りダメ出しをする。
ちゃんと観て付けたのか。
だとしたらこれこそ最低最悪な邦題である。

この映画は実話をベースにしたものであり、映画の内容が”コレクター”ではない。
原題にあるように、やっぱり「The Factory」である。
何故せめて邦題を「ファクトリー」にしなかったのか、そこまでして連続猟奇殺人”風”のイメージが欲しかったのか。

日本の映画配給会社なら百も承知だと思うが、他に「コレクター」と言う映画はすでに何本かある。
そのリメイク版なら分かるが完全な別物である。
タイトルの柳の下も狙うのか、二番煎じに甘んじようと言うのか、ソコソコ程度の興行収入があれば御の字なのか!

こういう邦題をシャアシャアとつける人間は映画という芸術作品に対する冒涜を犯している。
罪の意識を感じないのだろうか。大した映画じゃないからいいや・・・的な考えとしか思えない。

「風と共に去りぬ」とか「ティファニーで朝食を」とか、本当に素晴らしい邦題もある。昔の人は粋だし、感覚や語韻がとてもいい~。題名にインパクトもあるし、その邦題が定着している。
そういう名シーンが蘇えるような、原題に忠実でかつセンスあふれる邦題をつけられないもんかね。


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映画の内容だが、「女性連続誘拐殺人&監禁調教」ものだ。人間としてこの世でいちばん地獄に近い罪である。
実話とのことだが、多分ラストシーンはこの映画の演出だろう。

人間として最低最悪のサイコ犯を追いかけるストーリーだが、なんとこの映画での主演の刑事役のジョン・キューザックは、僕が以前観た「フローズン・グラウンド」と言う映画では、ニコラス・ケイジ刑事(笑)に追いかけられる連続誘拐殺人監禁サイコ犯役だった。
その犯人としてのジョン・キューザックも寡黙なサイコ犯として、善人そうに見える分、逆に不気味さも増して、とてもピッタリ合っていた。彼はときどきそんな人間のクズ的犯人役を買って出たりする。
重宝な役者さんである。


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ただ総合的に評価するとオススメ映画じゃなかった。

登場人物の全員、刑事役の二人や上司、夫婦や親子や友人、犯人と監禁女性も含め、すべての人間関係があまりに希薄だった。だからサスペンスとかミステリー要素が描ききれないまま、”ただのサイコ映画”になってしまっていた。
実話を描く以上は、誘拐監禁方法や現場の状況というような野次馬的なニュースソース部分だけをメインの映画にして欲しくなかったし、もっとそれぞれの心理を深く抉って欲しかった。

評価としてはイマイチ▲映画だった。


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★プロミスト・ランド

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2014年8月22日(金)公開

【作品情報】
ガス・ヴァン・サント監督&マット・デイモン主演という、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のコンビによるヒューマンドラマ。次世代エネルギーとして注目を浴びるシェールガスの採掘のため、田舎町を訪れた男が同地の人々との交流を通し、人生を見つめ直すようになる姿を描きだす。マット・デイモンは脚本と製作も担当。

【ストーリー】
大手エネルギー会社の幹部候補であるスティーヴ(マット・デイモン)は、仕事のパートナー、スー(フランシス・マクドーマンド)とともに、農場以外はなにもない田舎町マッキンリーへやってきた。実は、マッキンリーには良質のシェールガスが埋蔵されているのだ。スティーヴたちは、近年の不況で大きな打撃を受けた農場主たちから相場より安くその採掘権を買い占めようとしていた。町の財政再建の救世主として迎えられたスティーヴだったが、予期せぬ障害が立ちはだかる。科学教師フランク(ハル・ホルブルック)と環境活動家ダスティン(ジョン・クラシンスキー)が採掘に反対し、町の人々を説得する。そして、賛否は住民投票にゆだねられることに。さらにスティーヴは、仕事への信念と情熱を根本から揺るがすような衝撃の真実を知ってしまう。

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【作品データ】
原題 PROMISED LAND
製作年 2012年
製作国 アメリカ
配給 キノフィルムズ
上映時間 106分

【スタッフ】
監督 ガス・ヴァン・サント
脚本 ジョン・クラシンスキー 、 マット・デイモン
原作 デイブ・エッガース

【キャスト】
スティーヴ・バトラー:  マット・デイモン
ダスティン・ノーブル:  ジョン・クラシンスキー
スー・トマソン:  フランシス・マクドーマンド
アリス:  ローズマリー・デウィット
フランク・イエーツ:  ハル・ホルブルック
デヴィッド・チャーチル:  テリー・キニー
マイケル・ダウニー:  ジョー・コイル



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【マイレビュー】
次世代の地球エネルギーである『シェールガス』採掘をめぐり田舎町の買収を目論む企業の敏腕幹部候補サラリーマンの信念と決断の物語。

・・・と言ってしまうと観たくなくなってしまう人もいると思う。
でもこの映画は観ておく ”べき” 映画じゃないかなって僕は思う。とてもいい映画だった。

サスペンスでもミステリーでもないのだが、マット・デイモン扮するスティーヴの情熱的な説得力にグイグイと引き込まれるだろう。彼の育ってきた境遇も影響している。思わず共感すること請け合いだ。

冒頭に、地域住民の取りまとめ役をしている町会長のような人物に会って話すシーンがある。
あくまで誠実で正攻法な彼の営業姿勢がストレートに伝わってくる。「ウォールストリート」の上っ面だけのインチキくさいアナリストとは器が全然違う。
姑息でチープな町会長の打算的かつ俄か仕込みの知識武装が軽々と論破されてしまうとこなど、小気味良いぐらいだ。

またところどころ投射的に『自分が農場主だったら・・・・』という決断を迫られているような感覚が芽生えてくるから不思議だ。


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二者選択を迫られたとしよう。
それがこの映画では「住民投票」にあたる。
本来は自然も産業も両輪でなければいけないものなのだが、いつの時代も二つの理論は相反し、反目する。
ひとりの人間にしたら「自然環境を守る」ことと「家族の安泰」と比較したら圧倒的に後者を選んでしまう。その場合、地球レベルの話は理想論に成り下がるのだ。
そのあたりもとてもうまく描かれている。

日本でも同じだ。
大きなところでは沖縄基地の移設問題や原発再稼動などの問題だ。
地域によっては大型ショッピングモールなどの土地開発と企業誘致。
こういうすべての開発には企業が絡む。

この映画でもセリフがあるように、企業にとっての悩みのタネで一番の厄介ごとというのは、土地買収の進捗の問題ではなく、「地域住民を説得すること」にある。土地より住民なのである。
住民擁護の立場を装った環境保護団体(支援金目当てのエセ環境保護団体や、野党政党や対抗勢力に金で雇われたプロ市民)も本格的に動き出すからだ。


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この点をクリアにしなければ巨額の利権も前に進まない。
この映画では、”そんなとこにも”人間の集団心理を微妙についた企業の狡猾な頭脳が発揮される。
この点が特に面白かった。
政治で言えば、選挙で対立候補をわざと立てる「当て馬」や、選挙後の「スキャンダル」や「ゴシップ」記事のリークがそうである。


開拓者となった先祖から引き継いだ広大な農場を守り、作物や家畜を育ててゆく責任。
豊かな自然環境と肥沃な大地と澄んだ空気。
これからの農業が孕んでいる景気の先細り感と家族の将来の生活不安。
そこに降って沸いたような巨大なエネルギー資源の存在と巨額な土地買収話。
さてどうする?!


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この映画はそういう理想と現実の共存した世界を描いており、その「さじ加減」が絶妙である。
どちらの選択をしてもそれがけっして間違いではない。
あの「住民投票」は僕らビューワーの判断でもあるのだ。

しかしアメリカは何でもかんでも「Yes」か「No」でしかない。白か黒かが染み付いた国民性で、しかもそういう二者択一が好きな国なのだ。
100人には100通りの考えがあるのだが、いつでもその中間である「グレーな世界」を追求してもいないし、絶対にそんな中間点で落ち着こうともしない。「勝ち負けにこだわり過ぎ」な国民だからである。

最近アメリカっぽくなってきた日本だが、2700年の世界一の歴史ある日本の中になら、100通りの解決方法があるはずだ。


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★オーバー・ザ・トップ

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1987年2月14日(土)公開

【作品情報】
愛する息子のために腕相撲(アーム・レスリング)大会のチャンピオンを目ざすトラッカーを描く。製作・監督は「デルタ・フォース」のメナヘム・ゴーラン、エグゼクティヴ・プロデューサーはジェームズ・D・ブルベイカー、脚本は主演のシルヴェスター・スタローンとスターリング・シリファントの共同執筆、撮影はニック・マクリーンが担当。出演はスタローン、デイヴィッド・メンデンホール、ロバート・ロッジア、スーザン・ブレイクリーほか。

【ストーリー】
リンカーン・ホーク(シルヴェスター・スタローン)は放浪のコンボイ・トラッカー。彼は10年前、義父ジェイソン(ロバート・ロッジア)との確執から追い出されるように家を出た。彼の心には常に妻クリスティーナ(スーザン・ブレイクリー)と息子マイケル(デイヴィッド・メンデンホール)の姿が焼き付いている。行く先々で得意のアームレスリングの賭けゲームに熱中するだけが、彼の孤独をまぎらわす唯一の手段だった。そのホークが陸軍幼年学校を卒業した12歳になるマイケルをトラックで迎えに行った。クリスティーナが重病で入院し、彼女のたっての願いでマイケルとともに病院に来てほしいというのだ。マイケルは教養もなく野卑な父に拒否反応を示し、なつかない。アームレスリングで圧倒的な強さを誇る父を見、ラスヴェガスの世界大会で優勝して、その賞金でトラック会社を設立、親子3人で暮らす夢を話す父に、徐々に心を開いていったのだが・・・。

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【作品データ】
原題 Over the Top
製作年 1987年
製作国 アメリカ
配給 東宝東和
上映時間 94分

【スタッフ】
監督 メナヘム・ゴーラン
脚本 シルヴェスター・スタローン 、 スターリング・シリファント
原作 ゲイリー・コンウェー 、 デイヴィッド・エンゲルバック

【キャスト】
Lincoln_Hawk シルヴェスター・スタローン
Michael_Cutler デイヴィッド・メンデンホール
Jason_Cutler ロバート・ロギア
Christine スーザン・ブレイクリー
Ruker テリー・ファンク




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【マイレビュー】

今観てみると後々にこの映画をパクったような筋書きの映画は世の中に腐るほどあるのに気付く。
この映画さえ本当は”パクリ側”の映画だったのかもしれないが、アメリカンドリームと親子の愛情をつなぎ合わせたような脚本はいつの時代もウケがいいのだろう。
「リアル・スティール」なんかはまさにそう。
すこし時代の流れを受けて、アームレスリングが最新鋭の超合金ロボットに取って代わってはいるが、まさに同じような筋書きドラマである。アメリカ人は好きなんだな、こういうのが。


この映画ではスタローンがかなりいい芝居をしているのに感心してしまった(笑)。
子供に対する愛情がハンパ無いほど伝わってくる。
「ランボー」のソルジャー役や「ロッキー」のボクサー役などに比べ、セリフも多いし表情も豊かで、彼がこんないい役者だったとは逆に驚きだった。それに筋肉も顔も若いしツヤがいい(笑)


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思い出の映画

1987年、僕は27歳で赴任4年目の岐阜にいた。彼女は当時まだ20歳だった。

この映画はその彼女とはじめてのデートで観た思い出の映画だ。映画館は柳ケ瀬東通りの近鉄百貨店に併設されたような小さな映画館だった。たしか「クロコダイル・ダンディー」と二本立てで観た映画だ。
映画の内容は殆ど記憶していなかったのだが、この映画のシチュエーションとはまったく違う意味で彼女の手を強く握り締めた記憶だけはしっかり残っている。
「オーバー・ザ・トップ・・・」とふざけながら。
...................

彼女のことをどうしようもなく好きだった。それまでそんなに愛した人はいなかったと思う。
誘ったのは僕だし、好きになったのも僕のほうだ。

だが決して許されない恋だった。
彼女をとても傷つけてしまった。結局は別れるしかなかった。

彼女は今も覚えているだろうか。
ほろ苦い思い出ばかりじゃなかったけど、あの日々を後悔してはいないだろうか。



今この映画を過大評価するつもりはないのだが、僕の「思い出加点」をさせてもらい、結果★星ひとつ!


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★ブラック・スワン

ブラック・スワン02

MovieWalkerより抜粋
R15+指定
2011年5月11日(水)公開

【作品情報】
『レスラー』のダーレン・アロノフスキー監督が、ナタリー・ポートマンを主演に迎えて描く心理サスペンス。踊ることに全身全霊をかけているニューヨークのバレエ団のバレリーナが、プリマ・バレリーナの座を巡る争いの中で次第に精神的苦痛を募らせていく姿を描き、各国の映画祭で高い評価を受けている。

【ストーリー】
ニューヨークのバレエ・カンパニーに所属するニナ(ナタリー・ポートマン)は、元ダンサーの母親・エリカ(バーバラ・ハーシー)の寵愛のもと、人生の全てをバレエに捧げていた。そんな彼女に新作「白鳥の湖」のプリマを演じるチャンスが訪れる。だが純真な白鳥の女王だけでなく、邪悪で官能的な黒鳥も演じねばならないこの難役は、優等生タイプのニナにとってハードルの高すぎる挑戦であった。さらに黒鳥役が似合う奔放な新人ダンサー、リリー(ミラ・クニス)の出現も、ニナを精神的に追いつめていく。やがて役作りに没頭するあまり極度の混乱に陥ったニナは、現実と悪夢の狭間をさまよい、自らの心の闇に囚われていくのだった……。

ブラック・スワン17

【作品データ】
原題 BLACK SWAN
製作年 2010年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 108分

【スタッフ】
監督 ダーレン・アロノフスキー
脚本 マーク・ヘイマン 、 アンドレス・ハインツ 、 ジョン・マクラフリン
原案 アンドレス・ハインツ
音楽 クリント・マンセル
衣装(デザイン) エイミー・ウエストコット
振り付け バンジャマン・ミルピエ

【キャスト】
ニーナ・セイヤーズ:  ナタリー・ポートマン
トマス・レロイ:  ヴァンサン・カッセル
リリー: ミラ・クニス
エリカ・セイヤーズ:  バーバラ・ハーシー
ベス・マッキンタイアー:  ウィノナ・ライダー



ブラック・スワン01

【マイレビュー】
ナタリー・ポートマンと言えば「レオン」で鮮烈なデビューをした。当時は若干12~3歳だったが将来を約束されていたような女優の中の女優だ。かれこれ20年以上になるが、女性としての色気も魅力も加わり旬の時期が長い女優だし、やっぱりそうとうな美人だ。


ブラック・スワン07



この映画は5年ほど前の話題の映画だった。結構スリラー的要素も強く、意外にもとても怖い映画だった。
元バレエダンサーで自分の果たしえなかった夢を娘ニナ(ナタリー・ポートマン)に託して娘を溺愛する厳格な母エリカ(バーバラ・ハーシー)のせいで、彼女は女性としての未発達な部分を残し、プリマ・バレリーナだけを目指す完璧主義の女性になった。年齢的にもラストチャンスの時期に来ているので焦燥感も募っている。


バレエの技術的には問題ない。白鳥は完璧だ。
だが男を誘惑するような黒鳥の表現がそんな彼女には無理なのである。高名で女ったらしだが、一流の演出家からそういう難題を突きつけられ関係を迫られる。


ブラック・スワン03


リリー(ミラ・クニス)という強烈な個性を持ち、性にもあけすけで自由奔放なライバルの出現で、プリマドンナの座を脅かされ彼女はどんどん追い込まれてゆく。

そのあたりが異様に気味悪く表現されている。
スタイル維持のための体重制限から来る強迫観念や重圧、リリーからの被害妄想など、精神的に異常をきたし幻覚に病んでゆく様子、さらに母親の寵愛度合いの異常性とかが絡みなんだかとても怖いのだ。

彼女の黒鳥シーンはものすごく鬼気あふれていて目を剥くシーンはとても怖いのだが、釘付けになってしまう。


ブラック・スワン10


芸術といわれるもの、そのパフォーマンスとか作品には殆どがその人の人間性とか恋愛とか人生経験が自然に現われるものである。音楽でも小説でも同じだ。
たとえば真央ちゃんとキムヨナの差がどこにあったかといえば、やはり「色気」の部分である。技術は圧倒的に真央ちゃんのほうが高いが、総合的に芸術性で言えばキムヨナに軍配が上がってしまうのだ。


ナタリー・ポートマン、彼女がものすごい練習量をこなして出来上がった作品だと思う。女優魂を見た気がした。
色っぽいシーンもあり彼女の女性としての魅力が溢れている。
とても見ごたえのある素晴らしい作品だった。


ブラック・スワン15



★Love Letter

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Love Letter (1995)
1995年3月25日(土)公開

【作品情報】
天国の恋人に向けて送った一通のラヴレターがきっかけで、埋もれていた二つの恋が浮き彫りになっていくラヴ・ストーリー。監督・脚本はこの長編劇場作品がデビュー作であった岩井俊二。撮影は篠田昇。主演は中山美穂で一人二役に挑戦し、数多くの主演女優賞を獲得した。共演は豊川悦司と、映画初出演だった酒井美紀、柏原崇ほか。95年度キネマ旬報ベストテン第3位、同・読者選出ベストテン第1位。

【ストーリー】
神戸に住む渡辺博子(中山美穂)は、山の遭難事故で死んでしまった恋人・藤井樹の三回忌の帰り道、彼の母・安代(加賀まりこ)に誘われ、彼の家で中学の卒業アルバムを見せてもらった。その中に樹の昔の住所を発見した博子は、今は国道になってしまったという彼の小樽の住所に手紙を出してみることを思い付く。数日後、博子の手紙は小樽に住む藤井樹(中山美穂:二役)という同姓同名の女性のもとに届いていた。まったく心当たりのない樹は、好奇心から返事を書いてみることにした。届くはずのない手紙に返信が届いたのに驚いた博子は、樹の登山仲間でガラス工房で働いている秋葉茂(豊川悦司)に事情を打ち明ける。博子に秘かな恋心を抱く秋葉は、天国の樹から返事が来たと喜んでいる博子に心を痛めるのだった。秋葉の介入で一度は収束しかけた文通だったが二人の間で何度かの手紙のやり取りが続いてゆくうちに不思議だったお互いの事情を理解しあえるようになってゆく。そして同じクラスで「藤井樹」という同姓同名の少年(柏原崇)と少女(酒井美紀)の間にあった数々のエピソードに博子の心が次第に解きほぐされてゆく・・・。

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【作品データ】
製作年 1995年
製作国 日本
配給 ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画
上映時間 117分

【スタッフ】
監督:  岩井俊二
脚本:  岩井俊二
製作総指揮:  松下千秋 、 阿部秀司
撮影:  篠田昇

【キャスト】
渡辺博子、藤井樹:  中山美穂
秋葉茂:  豊川悦司
少女・藤井樹:  酒井美紀
少年・藤井樹:  柏原崇
藤井晶子:  范文雀
藤井剛吉:  篠原勝之
藤井安代:  加賀まりこ
及川早苗:  鈴木蘭々
浜口先生:  中村久美
梶親父:  塩見三省



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【マイレビュー】
この映画、たしか当時観たはずだ。

だが95年の当時の僕の感性にはまったく響かなかった。人間形成的には今でも僕自身まだまだだと自覚しているが、当時は人としても自立していなかった。人の心の機微などあまり深く考えないで、のほほんと脳天気に生きていたからに違いない。

普通は、「幸せ」だったことに気付くのはずっと後になってからだ。
人は、自分や愛する人が 「無事で居ることの幸せ」や「不自由の無い生活のありがたみ」 なんて普段から考えてはいない。だから ”リアルタイムで幸せを味わえること”、それが一番の幸運だと僕は思う。

そんなことを改めて感じる映画だった。


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ちょっと脱線
『便利さ』と引き換えに失くしたもの

この映画を今観てみて感じることは、良い意味でこの95年当時の時代背景で ”こそ” の映画だと思う。
言い換えれば 「この時代までは良かった~」 としみじみ思う。

まだ「我慢すること」、「じっと待つこと」が ”美徳” だった。
その結果「奥ゆかしさ」や「懐の深さ」が醸し出されるものだ。
ある意味、それがもともとの日本人の特長であり、変な言い方だが国際的にも、”最も誇らしいこと” だと僕は思う。

95年当時の日本には携帯電話は一般に普及していない。もちろんあるにはあったがメールもインターネットも一般的ではなかった。

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今は何かあればすぐにどこからでも情報が得られる。
このバブル時代から加速度が付いたように情報処理能力は肥大化し、携帯は大普及し、ネット環境はほぼBBとなり、そのおかげで何もかもが早くなり、使いやすくなり、何もかもが手に入り、どんどんサービス過剰反応して、中国産の大量消費モノがバカ売れし、しかも価格破壊している。

人は急ぎ、会話を嫌い、皆うつむき、一様に手のひらのスマホをめくる。
まるでそれが幸せへの唯一の手掛かりであるかのように。

天変地異のような時代の流れで、僕らが求めてきたものが間違っていたのかもしれない。
人間の行動の本質がいつのまにか変わってしまっている。
『便利さと引き換え』に大事なものを失ってきたことに、まだ殆どの人々は気付いていない。



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中山美穂さんが二役をやっている。
山で死んだ彼のことを忘れられなくて次の恋に踏み出せない女と、自分の恋心を恋とすら気づいていないサバサバした屈託の無い女性とそれぞれ性格の違う二人を演じているが、化粧がすこし違うだけでショートカットの髪型もほぼ同じ。それが最初は殆ど分からなかったのだが、徐々にちゃんと見分けが付いてくるから不思議だ。
それに何と言ってもあの涼しげな目元や横顔。本当に「超」キレイだ。


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酒井美紀演ずる少女時代の藤井樹役もとても良かった。自身が委員を務めている図書室での鈴木蘭々との変な友情シーンとか、陸上競技会のときにカメラを構えるシーン、アイスバーン上になった坂を靴のままスノボーのように滑り降りるシーンとか全般にわたる女子としての屈託の無さがとてもキュートだった。

いろんなエピソードが二つの恋にまつわって周りに張りめぐらされていてとても秀逸だった。

冒頭に95年当時観たときに何も感じなかったと書いたが、人間と言うのは成長してゆくのだろうか、退化した結果なのだろうか、果たしてそれは何なのだろうか。郷愁のような思いがこみ上げてきて最後のシーンでは変な風にボロ泣きしてしまった。


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たぶん岩井俊二監督は『失われた時を求めて』というマルセル・プルーストが書いた本も読んだことがあるはずだ。時代を交錯して脱線しながらも物語がすすむと言う経緯はこの映画にしっかり反映している。

改めて観てとてもいい映画だった。


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★96時間 レクイエム

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1月9日(金)公開

【作品情報】
家族のために単独で悪に挑んでいく元CIA捜査官の最強の父親の活躍を描く、リーアム・ニーソン主演のアクションの第3弾。何者かに元妻を殺され、残された娘を守るために巨悪に挑んでいく男の姿を、ガン&カーアクション満載で映し出す。監督&脚本は前作同様、オリヴィエ・メガトンとリュック・ベッソンのコンビが務める。

【ストーリー】
ヨーロッパの犯罪組織を壊滅させた元CIA捜査官ブライアン・ミルズ(リーアム・ニーソン)は、娘キム(マギー・グレイス)と元妻レノーア(ファムケ・ヤンセン)との絆も取り戻したかにみえた。だがレノーアとの未来を思い描いていた矢先、彼女は何者かによって殺害され、ブライアンに殺人容疑がかかる。CIA、FBI、さらには警察からも追跡されるブライアン。真犯人を突き止め独自の正義を下すため、そして今や彼にとって唯一の大切な存在となったキムを守るために彼は“特殊スキル”を駆使しながら黒幕に迫っていく。しかし、そこには衝撃の真実が待ち受けていた……。

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【作品データ】
原題 TAKEN 3
製作年 2015年
製作国 フランス
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 109分

【スタッフ】
監督 オリヴィエ・メガトン
脚本 リュック・ベッソン 、 ロバート・マーク・ケイメン
プロデューサー リュック・ベッソン
音楽 ナサニエル・メカリー

【キャスト】
ブライアン・ミルズ:  リーアム・ニーソン
キム:  マギー・グレイス
レノーア:  ファムケ・ヤンセン
フランク・ドッツラー:  フォレスト・ウィテカー
スチュアート・セントジョン:  ダグレイ・スコット
オレグ: サム・スプルエル
サム:  リーランド・オーサー
ケーシー:  ジョン・グリース
スミス: ダイラン・ブルーノ
マキシム: アンドリュー・ハワード



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【マイレビュー】

僕も娘を持つひとりの父親として大好きなシリーズだ。今回その3作目である「96時間 レクイエム」を観た。

娘のためには「エッフェル塔も壊す」という1作目の「96時間」が良い意味で特に強烈な印象だったし、2作目の「96時間 リベンジ」、それにこの「96時間 レクイエム」という3作目を観た後でもやはり1作目には到底敵わないと僕は感じた。


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僕はシリーズ3作目として観たので事情が分かる部分がたくさんありすぎた。
ただ、もし前2作を観ないまま3作目を単独で観た場合、父親のブライアン(リーアム・ニーソン)がとる行動が不自然すぎてピンとこないと思う人も数多くいることだろう。

つまりこの3作目は ”シリーズもの” として作られているため 「娘に対する命がけの愛情」 部分を省略しすぎていて、余計なカーアクションや銃弾飛び交うバトル部分やラスボスにたどり着くまでの捻りを加えすぎていたように思う。


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また前2作と違う点は優秀な警察の犯罪捜査官ドッツラー(フォレスト・ウィテカー)という超一流俳優を使ったことによるストーリーの分散というか二重焦点的な展開が逆に邪魔臭く感じてしまった。

1作目の『96時間』に漂う ”アナログ感” がまったく消えてしまい、GPSだのデータ解析だの・・・そういう最新デジタル機器のオンパレードだった。
「別れた妻への未練と、娘への無償の愛情」というこのシリーズに流れる普遍的な主題がそれによってもボケてしまったように思う。

脚本にすこし無理があったように感じたが、良かった点としてはラスボスに辿り付くまでの気味が悪いロシア系強敵の出現や、ダイハード2を思わせるラストシーンやちょっとした謎解きとか。そのあたりかな。


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難点を言えば娘であるキム(マギー・グレイス)のしゃくれ顎のラインに肉がつきすぎて運動神経の悪そうなダラしない顔になり、すでに1作目のころの可愛げや初々しさがまったく無くなってしまっているのが特に残念だ。
(蛇足だが、小学生のころクラスに1人は居たような50m走12秒台の前傾・偏平足走り、いわゆる「ドタドタ走り」が彼女の特徴だ。今回は残念ながら彼女の走るシーンは無かった。)

もっと言えば演技もワンパターンで、つまらなそうな表情だけが特徴的で、たいした女優さんでもないのに、そんな彼女にキンタマを掴まれているのか知らないが『リュック・ベッソン』がたいそうなお気に入り女優である。もうお互いの将来のためにも別れたほうがいい。

シリーズモノではあるが、僕個人的にはキム役の「マギー・グレイス」、前作あたりからもっと可愛げのある女優さんに変えてもいいと思っていた。実年齢は31歳だそうだ。いつまで学生やってんだって(笑)、いい加減に親離れ子離れしてもいい年頃だし。


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今回、この映画の中で「じいさん、あんたいったい誰だ?」と言われるシーンもあった「リーアム・ニーソン」。
1作目に比べ2~3作目では確かに年を取った感じが見えた。
だがキレのある動きは健在である。

実直カタブツなオヤジであるリーアム・ニーソンを完全なアクション俳優に仕立て上げた作品として有名になった「96時間」シリーズの3作目。作品全体としては★ひとつどまりだが、観ておいても損は無いと思う。


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●スウィッチ 素敵な彼女?


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1991年9月7日(土)公開

【作品情報】
死んだプレイボーイが女性になって現世に復活、名誉挽回を図るファンタジー・コメディ。監督は「ティファニーで朝食を」「ピンクパンサー」シリーズのブレイク・エドワーズ、製作はトニー・アダムス、エグゼクティヴ・プロデューサーはアーノン・ミルチャンとパトリック・ワックスバーガー、撮影はディック・ブッシュ、音楽は「ティファニーで朝食を」ほかエドワーズ監督の諸作品を手掛けているヘンリー・マンシーニ、編集はロバート・パーガメント、美術はロジャー・マウスがそれぞれ担当。

【ストーリー】
女癖の悪さから、女性たちの恨みを買って殺されたやり手の広告マンのスティーヴ(ペリー・キング)。彼は神様から、本当に愛してくれる女性を見つけたら、天国に迎え入れるという条件を付けられ現世に送り戻される。が、それを見ていた悪魔が罰として彼の姿をアマンダ(エレン・バーキン)という女性にしてしまった。自らの体をいまいましく思いながらも腹違いの妹のフリをしてスティーブは再び元の会社に入社する。上司や部下、知り合いの女性らに自らの評判を聞きだすのだが生前の悪評を初めて思い知る。唯一彼のことを慕ってくれていたのは親友ウォルター(ジミー・スミッツ)だけだった。

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【作品データ】
原題 Switch
製作年 1991年
製作国 アメリカ
配給 東宝東和

【スタッフ】
監督 ブレイク・エドワーズ
脚本 ブレイク・エドワーズ
製作総指揮 アーノン・ミルチャン 、 パトリック・ワックスバーガー

【キャスト】
Steve Amanda Brooks:  エレン・バーキン
Steve (the man) :  ペリー・キング
Walter:  ジミー・スミッツ
Margo:  ジョベス・ウィリアムス
Sheila:  ロレイン・ブラッコ
Arnold :  トニー・ロバーツ




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【マイレビュー】
今から24年前ほどの作品で、最初にお目見えするジェットバスに象徴されるように”バブリー”な時代だった。

アメリカも日本もまさに湯水のようにお金を使いまくっていた。
プライムレートは10%を越えていたし、業種としては「広告代理店」とかが一躍スターダムにのし上がり、またそれまでイメージの悪かった不動産業者が日の目を見て、とにかく派手で実際に儲かっていた時代である。

この時代を生きた全員に共通して言えてることは、「人間の生き方としては一番ダメだった」と思う(笑)。


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観る側が男でも女でも、なんか”絶妙な違和感”を感じると思う。

好んではあんまり観ないコメディ映画だったけど、意外に面白かった。
割としっかりしたストーリー展開でコメディーながらもホロリとくる優しいオチになっていたのが良かった。


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生前男だったスティーブ’(ペリー・キング)が目覚めるとアマンダ(エレン・バーキン)という女性になっている。
その彼(彼女)の傍若無人さがとても好感が持てた。

エレン・バーキンの演技が本当に見事だ。

がに股のパンツ丸出しでハイヒールにいちいちコケそうになる。本当に”厄介”な状態である。
しかし、女になってはじめて分かる ”男前” の女を演じていたと思う。

男目線でも女目線でも共感できると思うし、観てるこっちも本当に小気味良いような、面倒くさいような、気持ちイイような、悪いような・・・そんな趣味は無いが 『バイセクシャル』 になったような変な感覚で最後まで一気に観られた作品だった。


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プロフィール

力蔵

Author:力蔵

こんにちは、『秀逸シネマ紹介中!』管理人の大の映画ファン「力蔵」と申します どうぞよろしくおねがいします 
辛口批評を多く含んだ映画レビューを書かせていただいてます 
甚だ僭越なのですが僕なりの評価点がわかるように各映画タイトルの頭に6段階の記号を付けています 記号の意味は以下の通りです

★★★ 超とびきり秀逸シネマ!
★★ お勧め秀逸シネマ
★ 秀逸シネマ
● そこそこシネマ
▲ いまいちシネマ
✖ がっかりシネマ


僕は主に洋画が好きでアクション・サスペンス・ミステリー・パニック・SF・スパイ・政治・戦争モノなどで「ストーリー性」重視な作品をよく観ます あまり好みで無いジャンルはホラーやオカルトやコミカルドタバタ系です ゾンビ・バンパイヤなどの怪物系や幻想・魔法系それにアニメもあまり観ません ただ食わず嫌いもありますので僕が観ないジャンルにお勧めの映画があればぜひ教えて欲しいと思います

記事には気に入ったカットシーンを何枚か貼り付けています ネタバレは極力避けるように心がけていますが作品情報については「MovieWalker」さんから大まかに引用させていただいています 是非観て欲しい肝心なお楽しみの部分は皆さまにしっかり残しておきます

こんな拙い僕の映画評論が皆様の参考になれば幸いです



好きな男優:
マット・デイモン
ショーン・ペン
デンゼル・ワシントン
ケヴィン・コスナー


好きな女優:
シアーシャ・ローナン
ナオミ・ワッツ
ニコール・キッドマン
ルーニー・マーラ
ナタリー・ポートマン

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