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▲奇術師フーディーニ 〜妖しき幻想〜

奇術師フーディーニ02

Wikipediaより抜粋
【作品情報】
2008年公開のイギリス/オーストラリア映画。日本劇場未公開。奇術師ハリー・フーディーニを描いた作品。2007年のトロント国際映画祭で上映。

【ストーリー】
インチキ降霊術師のメアリー(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)と、その娘のベンジー(シアーシャ・ローナン)は、二人でイカサマの降霊術を行って細々と暮らしていた。そんな二人の住む町に、有名な奇術師であるハリー・フーディーニ(ガイ・ピアース)が訪れる。なんと彼は、亡き母親の「最期の言葉」を言い当てた降霊術師に、多額の賞金を出すと宣言する。今の苦しい生活から抜け出す絶好のチャンスだと思ったメアリーは、降霊術を成功させるため彼に近づくのだが、彼と親しくなるうちに次第に惹かれていってしまう。

奇術師フーディーニ07

【作品データ】
原題: Death Defying Acts
上映時間 : 96分
製作国: イギリス、オーストラリア
言語:  英語

【スタッフ】
監督:  ジリアン・アームストロング
脚本:  トニー・グリゾーニ,ブライアン・ウォード
製作:  クリス・カーリング,マリアン・マックゴワン

【キャスト】
ハリー・フーディーニ:  ガイ・ピアース
メアリー・マクガーヴィー:  キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
シュガーマン:  ティモシー・スポール
ベンジー・マクガーヴィー:  シアーシャ・ローナン



奇術師フーディーニ08

【マイレビュー】
実在した奇術師ハリー・フーディーニと架空のインチキ降霊術師親子の物語。
その二つが合わさって単なる伝記モノではなくなって、逆に彼の孤独な心理を深く引き出していると思える”ような”映画だった・・・が、とても残念でならない。

華やかなショービジネスの裏側にある彼らの対称的な境遇、それぞれの苦悩や希望を描いたもので、なんだかとても途中まで惹き込まれる映画だったのだが、観終わっても何も感想が浮かばない。空虚で変テコな感覚がつきまとう。
キャサリン・ゼタ=ジョーンズの登場シーンを優先しすぎて、とても重要で肝心なシーンがカットされているような感覚である。
撮影技術には全く問題ない。だから良い映画っぽく撮れてるけど、編集がヘタクソで中身がスカスカなのだ。日本語吹き替え版を観たからかな。

奇術師フーディーニ04


僕はここに出演している『シアーシャ・ローナン』の大ファンである。
この映画ではまだ彼女が幼いころの作品だが、「つぐない」で脚光を浴びた彼女が同時期のこの作品で全く違うキャラを演じている。二つの作品とも助演女優だが、この作品ではもっと主役に近い役を演じても良かったと思う。なんでこんなもったいない使い方をするんだよって怒りたくなる。
たしかに重要な役ではあったが、もっとフーディーニと母親のはざまで揺れ動くような恋心を抱く乙女を演じて欲しかったし、インチキな母親と違って本物の降霊術師であって欲しかった。観る側にそういう期待を抱かせといて放っておかれたというような疎外感を感じたのだ。
『シアーシャ・ローナン』 大好きな女優なのになんでこう作品に恵まれないんだろう・・・っていうか監督がボケだ。

奇術師フーディーニ12


片や肌は露出するのにまったく色気を感じない『キャサリン・ゼタ=ジョーンズ』。
存在感は抜群だが、表情が全く無くて超ヘタクソな演技である。
それにシアーシャ・ローナンと親子関係って設定に無理ありすぎるだろって。
この映画の舞台であるスコットランドというより、「アラブ感」が強い顔つきの彼女の無機質な感しがこの映画の全体を占めていて、本来良い映画になったはずなのに台無しだった。この時期、彼女にももっと合う役柄の映画だってあったのに・・・と思う。「クレオパトラ」なんかやらせたら世界で一番似合うはずだ。

奇術師フーディーニ10


ハリー・フーディーニを演じた『ガイ・ピアース』。
彼はこの映画の時点ですでに安定している。彼は彼なりに素晴らしい演技をしているのだが、彼のせいじゃなく他の要因が全体的にこの映画のミステリー部分と心の闇の部分を引き出せずに終わってしまったのが残念だ。
他でも多く出演しているが彼が悪役を演じたらこんなに冷静で手ごわい相手はいない。そう思わせるだけの雰囲気を持っている役者だ。

奇術師フーディーニ06

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★劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日

タイムスクープハンター38


2013年8月31日(土)公開

【作品情報】
タイムワープ技術を駆使し、過去のあらゆる時代へ旅し、歴史に埋もれた名もなき人々の姿を後世に残そうとする未来世界のジャーナリスト、沢嶋雄一。その活躍を描くNHKの異色ドラマが初の映画化。完成からわずか3年で焼失した織田信長の居城、安土城の消失の謎に挑む。テレビ版同様、沢嶋を要潤が演じるほか、夏帆、杏、上島竜兵らが出演。

【ストーリー】
今回時空ジャーナリストの沢嶋雄一(要潤)が派遣された先は、本能寺の変から11日後の京都。人々に混乱と動揺が走る中取材をするうちに、沢嶋は織田家の侍・矢島権之助(時任三郎)と博多の豪商、島井宗叱(上島竜兵)と出会う。優れた茶器『楢柴』を持つ島井の護衛に就く権之助を同行取材しているうちに、一行は謎の人物に襲われ、『楢柴』は滝壺へと消えてしまう。襲撃してきた人物がこの時代のものではない武器を手にしていたのを見た沢嶋は、歴史が変わらないようにするため、新人ジャーナリスト細野ヒカリ(夏帆)とともに『楢柴』奪回へ向かう。二人は奪回のために安土桃山時代からバブル期の1985年、第二次世界大戦中の1945年を経て、織田信長の居城・安土城の最後の一日にまでタイムワープする。謎に包まれたその最後の日に、一体何が起きたのか……。

タイムスクープハンター32

【作品データ】
製作年 2013年
製作国 日本
配給 ギャガ
上映時間 102分

【スタッフ】
監督: 中尾浩之
脚本: 中尾浩之
エグゼクティブプロデューサー : 小竹里美
製作統括: 依田巽

【キャスト】
沢嶋雄一:  要潤
細野ヒカリ:  夏帆
島井宗叱:  上島竜兵
古橋ミナミ:  杏
矢島権之助:  時任三郎
志乃: 小島聖
谷崎勉: 竹山隆範 
判山三郎兵衛: 嶋田久作: 
一ノ瀬忠文:  宇津井健



タイムスクープハンター36

【マイレビュー】
前々回の『清須会議』つながりで、監督も脚本も関係テレビ局も全く違う日本の戦国時代モノでもうひとつ、NHKで2009年から放映している人気の異色ドキュメントドラマが映画になった『劇場版タイムスクープハンター 安土城最後の一日』を紹介したい。
NHKのホープページの中の「タイムスクープハンター」のリンクはこちら

「タイムスリップもの」というありがちなストーリーと思いきや、実は歴史上の出来事となった前後の過去にスリップし、歴史に埋もれた功労者の姿を残すため、インタビューして、徹底的に追求して、時には戦い、トラブルを克服して、実際にビデオに収め、現在に伝わる歴史を庶民目線で検証する「タイムスクープ社」の調査員の派遣活躍記というものである。

タイムスクープハンター17

当然ながらタイムスリップものはタイムパラドクス(過去の修正変更による未来への影響)を避けるため、派遣先(過去)の人間と必要以上に接触することは避けなければいけないはずが明らかに目立っている。また調査員はモビルスーツに特殊な光線銃、ホノグラムPCやスマホ型のモニターと虫のような潜入探査機などの最新機器をこれみよがしに使い、善人も助け、時には撃ったり、逃げたり、悪人と戦ったりもする。未来が完全に変わってしまいそうな行動である。またタイムスクープ社のもつ通信技術は過去と未来をほぼ完璧にオンライン&ライブストリーミング化していて過去にいる派遣員と『リアルタイム』(?)にモニター通信できるすごいITテクノロジー企業である。観る側もそこまでは「ないない」と思いながら観ているのだが、なぜかものすごく小気味よい設定なのである。

タイムスクープハンター37

この「タイムスクープハンター」、NHKで5年も続く人気があるのもよくわかる。
ふつうタイムスリップものは難解になりがちなのだが、NHKが製作していることもあり歴史教育テレビとしてお茶の間の幼稚園生や小学生、そして歴史の苦手な親たちにもわかりやすいように出来ていて、話の筋道もとても理解しやすく、子供たちにとっては堅苦しい「歴史」が、プレステなどの冒険アクションゲーム感覚で興味深く観られるとてもよい作品だと思う。

とりわけ「劇場版タイムスクープハンター」は本能寺の変の後の京都の町の状況を検証するという地味な当初の派遣目的だったが、新人ジャーナリスト細野ヒカリ(夏帆)とともに築城完成わずか3年ほどで消失した「安土城」の謎を解明することになる。そして島井宗叱(上島竜兵)の持つ『楢柴』という茶器をめぐり、裏切り者のタイムハンターとの時空間争奪戦を繰り広げる。
1985年のバブル期にワープし喫茶店の座席をめぐってカーリーヘアでスカートの長い「スケバン」に追いかけられたり、1945年の太平洋戦争時にワープし竹槍を持った強きご婦人隊たち(のちの『大日本婦人会』)に追い掛け回され、ギリギリでB29の空襲をかわす・・・、それらの時代シーンは役者さんの衣装や化粧の仕方、建物や壁や調度品、小物にいたるまで背景を完璧に再現している。けっして手抜きをしていないのがすごい。本当に時代をワープしている気がしてくるのだ。

タイムスクープハンター06

この中に登場する「矢島権之助」(役:時任三郎)は本当に実在していたのかどうかウィキやその他で調べてみたがヒットしなかった。名前が変わる武士が多かった時代だ。あとでじっくり調べてみよう。

『島井宗叱』(役:上島竜兵)は茶器『楢柴』を持参し、ちょうど本能寺で信長主催の茶会に招かれ翌朝未明の『本能寺の変』に巻き込まれながら逃げて、空海直筆の『千字文』を持ち出したといわれている九州に実在した豪商だったことがわかった。
ただ本能寺の変で逃げおおせた人間がいたとは知らなかった。どれほどいたのかは小説ではあまり教えてくれないし史実として残されていない事のほうが多いのだろう。

タイムスクープハンター13

この映画でいちばん良かったのはその『島井宗叱』役のダチョウ倶楽部の上島竜兵さんの演技だった。とにかく役者として素晴らしかった。バラエティーなんかよりずっと役者のほうが合ってると思う。バラエティーでの彼らしい自虐的な感じも出てたし、演技も表情も自然でとにかく最初から最後までほぼずっと出演していたがなんの違和感すら感じなかったしいい味出てた。


まったくの余談だが、この映画のポスター(下)を見て気づいた人はどれほどいただろうか!

3人合わせて・・・・・たった『5文字』である

(左から「夏帆」「要潤」「杏」)

スゴクね。こんなことって他にありえなくね(笑)

タイムスクープハンター04


★フォーン・ブース

フォーンブース10

2003年11月22日(土)公開
【作品情報】
全米No.1ヒットを記録した、コリン・ファレル主演のサスペンス劇。電話ボックスという限定された場所を舞台に、先読み不可能なストーリーが展開される緊迫感あふれる快作だ。

【ストーリー】
スチュ(コリン・ファレル)は自称一流のパブリシスト。傲慢で嘘をつくことを何とも思わない彼は、アシスタントと別れたあと、ニューヨーク8番街53丁目に残る最後の電話ボックスに入り、結婚指輪を外してクライアントの新進女優パメラ(ケイティ・ホームズ)に電話をかける。スチュが受話器を置いて外に出た途端にベルが鳴り、彼は思わず受話器を取った。すると電話の発信者(???)はなぜかスチュの私生活を熟知しており、どこかからかライフルで狙いつつ、言うことを聞かなければ殺すと脅迫する。やがて、その公衆電話をめぐってスチュといざこざを起こした娼婦の用心棒が射殺される。スチュが殺したとわめき散らす娼婦たち。まもなく警察がボックスを包囲し、レイミー警部(フォレスト・ウィティカー)がスチュに電話を切るよう説得する。そしてテレビのライブ中継を見たパメラと、妻のケリー(ラダ・ミッチェル)も現場に駆けつけてくる。

フォーンブース03
【作品データ】
原題 Phone Booth
製作年 2003年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 81分

【スタッフ】
監督:  ジョエル・シュマッカー
脚本:  ラリー・コーエン
製作総指揮:  テッド・カーディラ

【キャスト】
スチュ・シェパード:  コリン・ファレル
レイミー警部:  フォレスト・ウィテカー
パメラ・マクファデン:  ケイティ・ホームズ
ケリー・シェパード:  ラダ・ミッチェル
電話の“発信者” : ???



フォーンブース

【マイレビュー】
一気に観てしまった。
目的はいったい何なのか、どうして私生活を熟知しているのか。それがずっと謎のままで時間が経過してゆく。
生放送や実況中継のようにこちら観る側の時間の経過と完全にリンクしている。
まさに上映時間そのまま81分間の物語なのである。

フォーンブース08

犯人(???)とスチュ(コリン・ファレル)の電話ボックス内での息を呑む駆け引きの数々、当初の優劣が完全にひっくり返りものすごいテンポで追い詰められるスチュ。シチュエーションはほぼ9割が電話ボックスの中での犯人のやり取りである。
犯人は声だけで9割出演している、実はとても有名な俳優さんで他のサイトには名前も出ちゃっているが、このサイトではあえて伏せておく。観る前には知らなくていい情報だと思う。
ミステリーっぽくてそのほうがドキドキ感が増すだろうし。

フォーンブース01

電話ボックスは携帯電話の普及でその立場を失いつつある。そういう文明の皮肉もこの映画の伏線になっていて、観ているだけで複雑な心理の変化が手に取るようにわかる。

電話ボックスに絡む人々、それぞれの立場でそれぞれが必死で生きているのであり、しかも誰しもが抱えている程度の行動や心理であり、万人から責められたり、犯人に殺されても仕方ないほどの悪事でもない。
理不尽な犯人の要求をどう振り切るのか、全国ネットでテレビ中継されている電話ボックス内のスチュがどういう行動に出るのか、ハラハラする感覚を是非味わって欲しい。

よくあるパニック系や閉所からの脱出系とは全く違っていて舞台はニューヨークのブロードウェー近くの路上である。そんな大都会の真ん中の狭い『フォーン・ブース』でたった一人で戦うスチュを最後まで観て欲しい。

これを観るあなたが旦那さんを持つ奥様であったなら、旦那のちょっとした浮気ぐらい許してやろうと言う気にもなる???・・・映画かもしれない(笑)

フォーンブース11

★清須会議

清洲会議05

MovieWalkerより抜粋
2013年11月9日(土)公開

【作品情報】
三谷幸喜が17年ぶりに手がけた小説を自らメガホンを握り、映画化。織田信長亡き後、その家臣たちが集まり、後継者問題や領地の配分を決めた、清須会議。日本史上、初めて合議によって歴史が動いたとされる、同会議に参加した人々、それぞれの思惑など、入り乱れる複雑な心情が明らかになる。三谷にとっては本作が初の時代劇。

【ストーリー】
天正10年(1582年)。本能寺の変で、一代の英雄・織田信長(篠井英介)が明智光秀(浅野和之)に討たれた。跡を継ぐのは誰か……。後見に名乗りをあげたのは、筆頭家老・柴田勝家(役所広司)と後の豊臣秀吉・羽柴秀吉(大泉洋)であった。勝家は、武勇に秀で聡明で勇敢な信長の三男・信孝(坂東巳之助)を、秀吉は、信長の次男で大うつけ者と噂される信雄(妻夫木聡)を、それぞれ信長の後継者として推す。勝家、秀吉がともに思いを寄せる信長の妹・お市様(鈴木京香)は、最愛の息子を死なせた秀吉への恨みから勝家に肩入れ。一方、秀吉は、軍師・黒田官兵衛(寺島進)の策で、信長の弟・三十郎信包(伊勢谷友介)を味方に付け、秀吉の妻・寧(中谷美紀)の内助の功もあり、家臣たちの心を掴んでいくのだった。そんな中、織田家の跡継ぎ問題と領地配分を議題に“清須会議”が開かれる。会議に出席したのは、勝家、秀吉に加え、勝家の盟友で参謀的存在の丹波長秀(小日向文世)、立場を曖昧にして強い方に付こうと画策する池田恒興(佐藤浩市)の4人。様々な駆け引きの中で繰り広げられる一進一退の頭脳戦。騙し騙され、取り巻く全ての人々の思惑が猛烈に絡み合っていく……。

清洲会議02

【作品データ】
製作年 2013年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 138分

【スタッフ】
監督 三谷幸喜
脚本 三谷幸喜
原作 三谷幸喜

【キャスト】
柴田勝家: 役所広司
羽柴秀吉: 大泉洋
丹波長秀: 小日向文世
池田恒興: 佐藤浩市
織田信雄: 妻夫木聡
前田利家: 浅野忠信
黒田官兵衛: 寺島進
前田玄以: でんでん
堀秀政:  松山ケンイチ
織田信包: 伊勢谷友介
市: 鈴木京香
寧: 中谷美紀
松姫: 剛力彩芽
織田信孝: 坂東巳之助
滝川一益: 阿南健治
佐々成政: 市川しんぺー
森蘭丸:  染谷将太
織田信長: 篠井英介
なか: 戸田恵子
小一郎:  梶原善
小袖: 瀬戸カトリーヌ
義兵衛:  近藤芳正
明智光秀: 浅野和之
織田信忠:  二代目中村勘太郎
枝毛: 天海祐希
更科六兵衛: 西田敏行



清洲会議01

【マイレビュー】
戦国時代の歴史好きな方はもちろん、歴史が詳しくない方でも、三谷幸喜好作品らしい捻りや洒落が存分に利いていて面白可笑しく観られる作品になっている。
配役の最後に名前が出ている「更科六兵衛」さんをご存知だろうか。そう、あの『ステキな金縛り』に出てきたあの落ち武者幽霊である。その映画もご覧いただいている方なら、更科六兵衛さん登場シーンではポップコーンをブチまけるほどだと思う。
いつも通り三谷幸喜さんにとって欠かすことの出来ないお気に入りの俳優さん達がこの映画にも多数出演している。
羽柴秀吉(大泉洋)と柴田勝家(役所広司)の跡目争いをめぐるやりとりに加え、お市の方(鈴木京香)の誘惑や、寧(中谷美紀)の夫を立てる天真爛漫な振る舞いなど史実に割りと忠実にデフォルメされたキャラクターが立っていて素晴らしい娯楽映画になっていると思う。

清洲会議07

脱線ストーリー  「戦国時代歴史探訪」

僕が戦国時代に興味を持ったのは今から約25年ほど前、当時勤務していた会社でノート型パソコンが1人1台貸与されたことがきっかけだった。当時、パソコンに慣れ親しむことを目的にKOEI初代の『信長の野望』が本社から送られてきた。営業や経営に役立つからということだったのだろうか。考えられない「スットコドッコイな英断」である。つまるところ肝心の営業や経営はすっ飛ばしてそのシミュレーションゲームにハマってしまったことが戦国時代歴史探訪のきっかけだった。大名や武将に興味が出て織田信長などを中心とした戦国時代歴史小説を数多く読んできたし、転勤先々でお城や歴史資料館を訪れたり図書館で史実を調べたりもした。

本能寺で主君の織田信長が明智光秀に討たれたとき、秀吉は信長の命により中国地方にいて毛利攻めを画策していた真っ最中だった。その知らせを受けて毛利と即時講和を成立させ、たった2日で京都に帰り、(この疾風ともいえる早業には「中国大返し」と言う名前がついている。)真っ先に明智光秀を討ったのである。それが『山崎の戦い』である。
信長に一番可愛がられていて足軽隊長となった秀吉だったが、この時点までは重臣である勝家や長秀よりもまだまだずっと格下だったのだ。ただその『山崎の戦い』で並み居る家臣の誰よりも早く逆臣である光秀を討ったのだから、秀吉はこの清須会議に臨む前に立場や発言権として他の誰より一歩秀でていたのは事実である。

清須会議10

この『清須会議』はもちろん実際にあった出来事であるが、行なわれた経緯や会議の内容についてはあまり世間一般に知られてはいないと思う。簡単に言えば主君亡き後の「織田家の跡目と領地配分を決定する会議」のことである。
この『清須会議』、実は「人たらし」である秀吉が次の天下を取るための布石としてとても重要な会議だったのだ。
秀吉が「人たらし」である理由はすでに定着していた「羽柴」という苗字にも表れている。羽柴の「羽」は丹羽長秀から、羽柴の「柴」は柴田勝家から、秀吉が何年か前にその武運にあやかりたいと両人にお願いしちゃっかり貰っていたのである。このへんは小憎らしいほどの秀吉ならではの人たらし具合だ。

明智光秀は主君に逆らう逆賊となったため秀吉に討たれたのだが、本来彼には織田信長の描く天下統一の姿とは全く違う崇高な理想があったのだと思う。現に光秀の本拠地であった福知山あたりは光秀の功績やその名にあやかった地名が数多くあるほど民衆から信望されていた。『本能寺の変』は計画的ではあったが、彼には珍しく思慮に欠け、先読みが全くできていなかったことがとても悔やまれる。一番の誤算は本能寺から秀吉のところへ向かう伝令を止められなかったことだった。有名な「三日天下」と言う言葉があるが、ご存知の通り、主君を討って明智光秀が獲った「数日間ほどの天下」に由来する。ただいろんな本を読めば読むほど僕は織田信長や豊臣秀吉や徳川家康よりも明智光秀のほうが好きになっていた。

僕の好きな戦国武将は『明智光秀』、そして秀吉の初代軍師の『竹中半兵衛』、そして家康が最も恐れた男『真田幸村』の三人である。共通することは『文武両道』な『軍師』であることだ。守るべきもののために何の見返りも期待せず最大限の力を発揮することが出来るタイプである。そのため何より人々に優しく、理念も純粋で、信望も厚い。そういうところを僕も見習いたいし大好きなのである。
同じ軍師でもな~んか野望の匂いがプンプンする『黒田官兵衛』はそれほど僕の好みではない。



脱線終了と同時にレビューも終了~! またね~

清洲会議11

●ピアノ・レッスン The Piano

ピアノレッスン06

MovieWalkerより抜粋
1994年2月19日(土)公開

【作品情報】
19世紀半ばのニュージーランドを舞台に、ひとりの女と2人の男が一台のピアノを媒介にして展開する、三角関係の愛のドラマ。主演は「ザ・ファーム 法律事務所」のホリー・ハンター、「ライジング・サン」のハーヴェイ・カイテル、「ジュラシック・パーク」のサム・ニール。共演はオーディションで選ばれた子役のアンナ・パキンほか。93年度カンヌ映画祭パルムドール賞(オーストラリア映画として、また女性監督として初)、最優秀主演女優賞(ハンター)受賞作。93年度アカデミー賞脚本賞、主演女優賞(ハンター)、助演女優賞(パキン)受賞。

【ストーリー】
スコットランドからニュージーランドへ、エイダ(ホリー・ハンター)は入植者のスチュワート(サム・ニール)に嫁ぐために、娘フローラ(アンナ・パキン)と一台のピアノとともに旅立った。口がきけない彼女にとって、ピアノはいわば分身だった。だが、迎えにきたスチュアートはピアノは重すぎると浜辺に置き去りにする。スチュワートの友人で原住民のマオリ族に同化しているベインズ(ハーヴェイ・カイテル)は、彼に提案して自分の土地とピアノを交換してしまう。ベインズはエイダに、ピアノをレッスンしてくれれば返すと言う。レッスンは一回ごとに黒鍵を一つずつ。初めはベインズを嫌ったエイダだったが、レッスンを重ねるごとに気持ちが傾いていく。

ピアノレッスン01

【作品データ】
原題 The Piano
製作年 1993年
製作国 オーストラリア
配給 フランス映画社

【スタッフ】
監督 ジェーン・カンピオン
脚本 ジェーン・カンピオン
製作総指揮 アラン・ドパルデュー

【キャスト】
Ada ホリー・ハンター
Baines ハーヴェイ・カイテル
Stewart サム・ニール
Flora アンナ・パキン



ピアノレッスン17

【マイレビュー】
これが1993年のとても栄えあるパルムドール賞を獲った作品である。脚本も奇抜で受賞は確かにうなずけるし、優れた役者さんばかりだが、全体的にすべてが暗く、雨で泥でぐちゃぐちゃで僕好みではなかった。
また、シチュエーション、ストーリー展開、そしてニュージーランドという舞台設定のほとんどに「必然性を感じなかった」のである。すなわち「不自然」だった。

ただ特筆すべきことは口の聞けない主人公エイダの身代わりとしての擬人的役割をする「ピアノ」の存在感が素晴らしく、この映画では一人の役者以上の演技をしていることだ。

ピアノレッスン04

「ピアノ・レッスン」の邦題がついているが原題は「The Piano」である。
僕は邦題そのものが原題に全く則していないと思う。原題とのニュアンスの違いが作品の奥深さを完全に消してしまっている。多分軽い気持ちでストーリーの流れで日本の誰かが「ピアノレッスン」としたに過ぎない。誰だか知らないけど邦題をつけるのを商売にしている奴がいるのか、それとも配給会社のスタッフか、そんな「テキトー」で「ヘタクソ」な邦題をつけてお金を貰っちゃいけない。

ピアノレッスン13

原題の「The Piano」 と邦題の「ピアノレッスン」 の間にはその溝が埋まらないほどのすごく大きな違いがある。まったく別物と言っていい。
「ピアノレッスン」じゃ「個人授業」や「課外授業」や「青い体験」とかと同じく僕らの思春期にあったような外国のエロい映画っぽくなってしまう。たしかにエイダのヌードはとても綺麗だったけど(笑)。

最初に書いたとおり、この映画は主人公エイダの言葉の代わりにピアノが存在する。海辺で弾いたときの彼女の明るい表情を見ればわかるし、ラストまで観ればどなたでもわかると思う。すなわち「エイダ自身がピアノそのもの」なのである。
だから「The Piano」なのである。

この映画を観てどう感じるかは百人百様である。映画とはそういうものだから賛否両論があってちょうどいい。僕は僕の感想を書いたつもりだ。

ピアノレッスン16

●タスマニア物語

タスマニア物語13

1990年7月21日(土)公開

【作品情報】
オーストラリアの雄大なタスマニア島を舞台に、その美しい自然に生きる父と子の心の対話を描く。脚本は「自由な女神たち」の金子成人が執筆。監督は「あ・うん」の降旗康男。撮影は「家族輪舞曲」の林淳一郎がそれぞれ担当。

【ストーリー】
小学六年生の正一(多賀基史)は小学校最後の春休みを利用して父の住むオーストラリアに向う。だが、一流商社に勤めているはずの父栄二(田中邦衛)は、今では会社を辞めて南の島タスマニアに住んでいるというのだ。とりあえずシドニーの町を見物していた正一は、そこで実(横尾建太朗)という少年に出会う。複雑な家庭事情があり、家出してきたばかりという実に正一は親しみを感じる。そんな時平島直子(薬師丸ひろ子)と名乗る女が二人の前に現われ、正一と実を栄二のもとへ案内するのだった。しかしそこで正一と再会した栄二は、タスマニアの自然保護運動に参加して、幻の動物タスマニアタイガーを追っていた。そんないるのかいないのかもわからないタスマニアタイガーを追うことで頭が一杯になって、少しはみ出した行動をする栄二に疑問を抱き、反発してしまう正一だった。

タスマニア物語07

【作品データ】
製作年 1990年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 110分

【スタッフ】
監督:  降旗康男
脚本:  金子成人
製作総指揮:  鹿内宏明 、 村上光一 、 堀口壽一
音楽監督:  久石譲

【キャスト】
川野栄二: 田中邦衛
平島直子:  薬師丸ひろ子
石沢正一:  多賀基史
都築晴夫:  根津甚八
都築京子:  宮崎美子
都築実:  横尾建太朗
ジェームズ・トンプソン: フィリップ・サバイン
小夜トンプソン: かとうかずこ
まり子トンプソン: 小島聖
中山博:  緒形直人
石沢嘉市:  小林桂樹
石沢菊:  加藤治子
石沢安江:  富司純子



タスマニア物語01

【マイレビュー】
僕好みのジャンル以外なのだが、スタンダードな日本映画らしいストーリーであるこの映画を今日は紹介したい。
この映画のジャンルはあえて「自然・動物・環境…」にしてみた。

何を隠そう僕は薬師丸ひろ子さんの大ファンであり、彼女の出演する映画は子供向けだろうが若者向けだろうがアニメ実写版だろうがほとんど観ていたがこれだけは観てなかった。この映画は25年ほど前の作品だがやっぱり彼女は愛らしくとてもステキだ。
ここで紹介した「タスマニア物語」も多分当時夏休み中の子供向け・家族向けに作られたであろうほのぼのとした作品にはなっている。

物語には多少「大人の事情」が絡んでいる部分があるのでこれを家族で観た大人のうちの大部分(笑)は身につまされることもあろう。子供たち向けにはそのへんの複雑な大人の事情はやさしくオブラートに包んで、親子でタスマニアタイガーという絶滅動物を見つけるという探検心や好奇心面を掻きたてている「家族仕立て」になっているところがなんか日本人的で心憎いほどうまい。
この「タスマニア物語」のような作品はかの有名な「東映まんが祭り」と並んで日本では”夏休みごと”に毎年作られているように思う。

前置きが長くなったが今回は「秀逸シネマ紹介」の主旨に沿ってはいないのでご勘弁を。
とりたててこの作品が特に優れているから紹介するというわけではなく前述のように薬師丸ひろ子さん好きな僕の嗜好として紹介したまでである。

要するに「それでもイイじゃん別に」ってことである。

タスマニア物語10

この映画では田中邦衛さんに恋心を抱く薬師丸ひろ子さんという”はなはだ不自然すぎるカップル”の成り行きがとても気になってしまった。夕暮れの湖で草笛を吹くシーンや、下のシーンのように木彫りのタスマニアタイガーを彫っている姿をうっとりと見つめるところだとか、子供が入学式で日本に帰っちゃったあとはこの二人はどうなるのかとか、続編は無いのがわかっているのに余計な想像をさせられてしまったりした。

肝心の絶滅種「タスマニア・タイガー」は? 

それは子供たちのお楽しみっ!

タスマニア物語14

★Vフォー・ヴェンデッタ

Vフォー・ヴェンデッタ22

2006年4月22日(土)公開

【作品情報】
「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟が製作&脚本を手掛けた近未来アクション。独裁国家と化した英国で、仮面のヒーロー“V”が自由を求めて革命を起こしていく。

【ストーリー】
独裁国家と化した近未来のイギリス。労働者階級の若き女性、イヴィー(ナタリー・ポートマン)は、秘密警察の男たちに襲われるという絶体絶命の危機に見舞われたところを、“V”と名乗る仮面の男(ヒューゴ・ウィーヴィング)に救われた。教養を持つ紳士でもあるVは、恐怖政治に抑圧された市民を解放するべく、一人で活動を行っていた。そして彼は、11月5日に大規模なテロを決行するため、同胞の市民たちに国会議事堂前に集結するように呼びかけた。その日はガイ・フォークス・デーと呼ばれており、1605年、ガイ・フォークス一派のレジスタンスが無念にも失敗に終わった日であった。Vはフォークスの意志を受け継ぎ、国会議事堂を爆破する計画を立てていたのだ。一方、イヴィーは、自分の両親がレジスタンス運動にのめり込んで殺されてしまったという心の傷を抱えているため、過激な反政府活動には懐疑的だった。だが、図らずもVの協力者となっていく過程の中で、自分の中の反逆精神に目覚めていく。そして暴君に支配された血も涙もない社会に自由と正義を取り戻すため、勇敢に立ち上がるのだった。

Vフォー・ヴェンデッタ26

【作品データ】
原題 V for Vendetta
製作年 2005年
製作国 アメリカ
配給 ワーナー・ブラザース
上映時間 132分

【スタッフ】
監督 ジェイムズ・マクティーグ
脚本 アンディ・ウォシャウスキー 、 ラリー・ウォシャウスキー
原作 デヴィッド・ロイド

【キャスト】
イヴィー:  ナタリー・ポートマン
V:  ヒューゴ・ウィーヴィング
フィンチ警視:  スティーヴン・レイ
アダム・サトラー議長:  ジョン・ハート



Vフォー・ヴェンデッタ19

【マイレビュー】
1605年11月5日、イングランドのジェームス1世国王の統治時代に処刑された実在の人物ガイ・フォークスにまつわる歴史上の禍根と宗教弾圧が近未来のイギリスで革命となる物語である。
(豆知識:フォークスの名前「ガイ」は現代でよく使われる「男」の呼称「Guy」のルーツにもなっているらしい。)

この頃イングランドでは、国王ジェームズ1世の国教会優遇政策により、カトリック教徒は弾圧を受けていた。ガイ・フォークスは国王命令による迫害や言論統制のあった時代に抵抗し仲間とともに火薬陰謀事件を起こした罪により残虐な方法によって公開処刑となった。
「理念は死なない。」「自由と正義とは言葉ではない。人の生き方である。」そう語った人物と言われている。

Vフォー・ヴェンデッタ24

この映画ではそういうイギリスの古い歴史やシェークスピアの「マクベス」や「12夜」などの作品のセリフがいたる箇所で多用されていていろんな意味で勉強になる作品だった。

「ナタリー・ポートマン」はこのときが一番綺麗だと思う。大好きな女優さんである。この映画の中で実際に丸刈りにされるシーンがある。撮影では多分しっかりとした美容師のかたにバリカンを入れられていると思うが、彼女はこの映画のオーディションに合格した際に丸刈りの必然性に快く承諾したらしい。
とても形の良い頭で、しかも顔立ちがとても綺麗なので坊主頭もすごくチャーミングである。
ちなみに他の映画の中で丸刈りになった女優は「G.I.ジェーン」のデミ・ムーアぐらいしか僕は知らない。

Vフォー・ヴェンデッタ21

また「V」役のヒューゴ・ウィーヴィングは「マトリックス」の殺し屋エージェント・スミス役の屈強な俳優であるが、ガイ・フォークスの仮面はずーっとつけたままである。

ガイ・フォークスの仮面<Wiki抜粋>
ガイ・フォークスの仮面は、この『Vフォー・ヴェンデッタ』の主人公Vの仮面として世界的に知られることとなり、その後アノニマス、ウィキリークスのジュリアン・アサンジ、世界各国の「ウォール街を占拠せよ(Occupy Wall Street)」の活動にも用いられ、ガイ・フォークスの名と共に「抵抗と匿名の国際的シンボル」と認知されるようになった



Vフォー・ヴェンデッタ12

この映画が封切となった初日にある映画館で観客全員が「ガイ・フォークスの仮面」をつけたことは有名な話である。

132分という長い作品だったが一気に見れる展開でとても良い映画だった。
映画のストーリーも第三次世界大戦後の近未来にアメリカが植民地となってしまった荒廃ぶりを伝え、イギリスのナチ的独裁国家体制などとても異次元的な設定で映画がスタートする。歴史的な背景とかを上手く絡みあい、よく知らないなりにもイングランドの1600年代の遠い過去がそのまま近未来になったような感じもする。

ぜひじっくり腰を落ち着けて観てほしい作品である。

Vフォー・ヴェンデッタ05


●ロックアウト

ロックアウト27

2012年11月23日(金)公開

【作品情報】
リュック・ベッソン製作、ガイ・ピアース主演によるSFアクション。衛星軌道上に浮かび、脱獄不可能と言われる究極の刑務所で暴動が発生し、大統領の娘の救出と、自らの嫌疑を晴らすために同地へ潜入する元CIAエージェントの活躍を描く。監督を務めるのは、ジェイムズ・マザーとスティーブン・レジャーの新鋭コンビ。

【ストーリー】
2079年。極限まで高まった人類の安全への欲求は、刑務所の管理体制にまで及んでいた。500人の凶悪犯を実験的に収容した脱獄成功率0%の刑務所“MS-1”。それは、地上ではなく宇宙に浮かぶ究極の監獄だった。組織の重要機密漏えい事件を追っていたCIAエージェント、スノー(ガイ・ピアース)は、ホテルの一室で殺害された同僚を発見する。しかし、国家安全保障局に捕えられたスノーは同僚殺しの容疑によってMS-1への収監が決定する。その頃、MS-1は人道団体を率いて囚人に対する扱いに疑惑を抱くアメリカ大統領の娘エミリー(マギー・グレイス)の訪問を受けていた。早速、囚人の中で最も凶暴と言われるハイデル(ジョセフ・ギリガン)の聴取が始まるが、ハイデルは隙を突いて銃を盗み、瞬く間に囚人たちをコールドスリープから目覚めさせる。一斉に解き放たれた500人もの凶悪犯たちに刑務所職員とエミリー一行は人質となってしまう。囚人たちのリーダー、ハイデルの兄アレックス(ヴィンセント・リーガン)は、囚人全員の解放を要求。1時間ごとに人質を殺してゆくと宣言する。自らの潔白を証明する仲間が収容されていることを聞いたスノーはエミリー救うミッションを受けMS-1に向かうことを決意する。

ロックアウト26

【作品データ】
原題:  LOCKOUT
製作年:  2012年
製作国:  フランス
配給:  松竹
上映時間:  95分

【スタッフ】
監督:  ジェームズ・マザー 、 スティーブン・レジャー
脚本:  ジェームズ・マザー 、 スティーブン・レジャー 、 リュック・ベッソン
製作:  リュック・ベッソン

【キャスト】
スノー:  ガイ・ピアース
エミリー:  マギー・グレイス
アレックス:  ヴィンセント・リーガン
ハイデル:  ジョセフ・ギルガン



ロックアウト25

【マイレビュー】
評価はイマイチ(●)にした。
「イマイチ映画」を紹介するのは僕の主義ではないが、自分の「モノサシ」で計ったときにちょうど真ん中に位置する映画として紹介する。この映画は僕にとって「メートル原器」のようなものだ。

一気に観れて面白かったと言えば面白かったが映画としたら”この世でいちばんありふれたストーリー”だったので、僕としてはものすごく物足りなさを感じた。「真実味が皆無のアメリカならではのお約束的映画」でそれをリュック・ベッソンが書いてフランス映画作品としているのが逆に面白い。

リュック・ベッソン脚本作品は以前に「96時間」(原題:Taken)というリーアム・ニーソン主演映画も見て記事を書いたが、同じアクションものの映画としては「Taken」のほうがはるかに面白かったし、アクションもハンパ無かった。
「Taken」でリーアム・ニーソンの誘拐された娘役を演じていた「マギー・グレイス」がこの「ロックアウト」では少し大人になり、顔の骨格が変わり、少々可愛げが無くなって、主演女優となっている。リュックお気に入り女優さんってことだろう。

ロックアウト01

脱線っぽいのでちょっと段落を変えよう

『リュック・ベッソン脚本映画の真意について』

リュック・ベッソン作品を見る際には「傾向」と「対策」が少し必要だと思う。
「96時間」と「ロックアウト」この二つの脚本作品だけでどうこう言えるものではないし、それぞれの作品を単体で見てもわからないが、この二つを照合すると「リュックのクセ」のような共通点が浮かび上がる。お気に入り女優さんのマギー・グレイス以外にということである。

突拍子も無いことかもしれないが僕が推察するに、リュック・ベッソンは「アメリカをそうとう嫌っている」のではないかと思う。彼は描き出す映画の中身をもって、”裏返しにアメリカを揶揄し批難している”のではないかと思えてしまうのだ。
僕自身、そういう傾向の映画(最近では「アイアン・スカイ」)をよく観ているため、ちょっとした「穿り」に陥っているのかもしれない。

関係のない国の政治や紛争に関与し、その国の文化や宗教観も全く無視し、その国の資源に目をつけ、事情も聞かず一方的に因縁をつけ、味方としたい国を催眠術で操り、悪人もろとも無抵抗の人間を皆殺しにし、最終的にその国の支配権を握る。
いつでも『アメリカの、アメリカによる、アメリカのための国際政治』なのだ。


ロックアウト24

いかにも「アメリカがしでかしそうなこと」を作品にしている。
2作品ともフランス映画なのだが完全に「アメリカの映画」である。罪のない人であろうが罪人であろうがとにかく「主役以外は全員皆殺し」にして将来への禍根すら根絶やしにしてしまう作品だということがよくわかる。特徴的に”人命の扱い方がものすごくゾンザイ”である。

そして何人殺しても釈放される自由の身である主役は正義の味方でヒーロー扱い。アメリカそのものだという気がしてくる。

そこまでされると、リュックは自らの脚本作品を通じアメリカという国のしでかすことに疑問を感じる人々をたくさん生み出したかったのではないかと僕は感じてしまったのだ。

実はここまでは彼をそうとう弁護した映画評論になってしまった。
そう考えなければこの作品は『駄作』と言えてしまうのである。



ロックアウト15

もうひとつ、こっちこそ突拍子も無いが推論がある。
リュック・ベッソン氏はもしかしたら「ホモ」かもしれない。

昔から「シルベスター・スタローン」のことをこよなく愛していて、本当は「ランボー」シリーズが大好きで、彼はとにかくあんな「憧れの皆殺し的映画」を作りたかっただけかもしれない。
思えば僕が大好きなジェイソン・ステイサムの「トランスポーター」シリーズも同様である。
いつか彼に気づいてもらえるとスタローンへ届かぬ思いを映画と言う形にして求愛し続けている乙女心をもったリュックなのかもしれない(笑)



話が完全にリュック本人の歪んだ性生活にまで及んだが(及んでない、及んでない)、真面目な話、彼に実際訊いてみたい。

なぜハリウッド的エンターテインメント作品にこだわるのか。
なぜもっと人間の深層心理に踏み込んだ作品を作らないのか。
なぜフランスに住んでいるのに母国流のフランス作品にしないのか。

ってことを。

ロックアウト06

★デーヴ

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MovieWalkerより抜粋
1993年8月14日(土)公開

【作品情報】
大統領とそっくりな容姿を持つ男が、心ならずも大統領の影武者を演じ続ける羽目になる姿を描くハート・ウォーミング・コメディ。監督・製作は「キンダガートン・コップ」のアイヴァン・ライトマン、実在の米国国会議員たちや実際のワシントンのマスコミが大挙して特別出演している。

【ストーリー】
ボルティモアで小さな職業紹介所を経営するデーヴ・コーヴィック(ゲヴィン・クライン)は、時のアメリカ合衆国第44代大統領ウィリアム・ハリソン・ミッチェル(ケヴィン・クライン)に瓜二つ。彼の存在を知った大統領補佐官のアレクサンダー(フランク・ランジェラ)、報道官のアラン・リード(ケヴィン・ダン)、シークレット・サーヴィスのデュエイン(ヴィング・レイムス)の3人は、ホテルでの演説の後、雪隠れする大統領の身代りを1回限りの条件で、デーヴに依頼する。しかし、ミッチェル大統領が突然倒れ、意識不明の重体に。目新しい体験に浮き浮きした気分で状況を楽しんでいたデーヴだったが、大統領補佐官の強い主張で、無期限で大統領を演じる羽目になる。<以下長いので省略>

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【作品データ】
原題 Dave
製作年 1993年
製作国 アメリカ
配給 ワーナー・ブラザース映画

【スタッフ】
監督 アイヴァン・ライトマン
脚本 ゲイリー・ロス
製作総指揮 ジョー・メジャック 、 マイケル・C・グロス

【キャスト】
Dave_Kovic:  ケヴィン・クライン
Bill_Mitchell:  ケヴィン・クライン
Ellen_Mitchell:  シガニー・ウィーヴァー
Bob_Alexander:  フランク・ランジェラ
Alan_Reed:  ケヴィン・ダン
Duane_Stevensen:  ヴィング・レイムス



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【マイレビュー】

アメリカ映画の本来の特長である「出来すぎで単純明快かつ痛快」な映画。
う~ん、デーヴ大統領のこういう「正義」ならアメリカも世界中で大歓迎されるはずなのにね。
僕もとても好きな部類の映画だった。

ストーリー的には「コメディー」なのだが、ある意味とても純粋でシリアスだ。
そして作り手の想いがちゃんと観た人に伝わってくる素晴らしい映画だったように思う。
ある程度の筋書きは読めるがデーヴ(ケヴィン・クライン)の最後の一工夫がとても良かったと思う。
こういう「勧善懲悪」なら僕は大好きだし、愛情物語としては奇抜だがとても自然ななりゆきでもあったと思う。

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少し脱線するがすぐに戻るつもり(笑)

全く異なる映画だがショーン・ペンの主演した「オール・ザ・キングス・メン」を観たときにも同じことを思った。
国会に名を連ねているセンセー方も若いころは世の中を少しでも良くしようと思って政治家を目指したのだろうってことを。

ところが当初考えていた崇高ともいえる政策は属した政党内での上下関係や派閥によって自然に淘汰され風化し揉み消され、他方では支援団体との関係が深くなり癒着も起こり当選回数を重ねるにつれさらにシガラミは強くなってゆく。そうしていつの間にか地位や立場に驕りが出て「初心を忘れて」しまうのだろう。

政治家というモノがすべてそのような人ばかりではないとは思うがどんどん「嘘も上手くなり」傍目にはわからないからとても厄介だ。
口先だけの人間かそうでないか、反骨精神があるか、長いものに巻かれるタイプか、腹黒い人間か、正直な人間か、信念と行動はしっかりリンクしているか…。

そんなふうに僕ら有権者も有権者としてどんな世の中であるべきかを真剣に考え、政党も派閥も関係なく立候補者を”ひとりの人間として”しっかりと見極め、初心を忘れていない純粋な理想と信念を持つ人間に投票すべきだと思う。



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この映画のクライマックスシーンは上の写真にもあるとおり予算決定閣議の席上である。
この話の展開はとても心地良い。
まさに「仕分け」や「シガラミを取っ払う」ってことに他ならない。たぶん日本の市町村のような小さな自治体でもこれぐらいに真剣に取り組めばナントカなると思う。ただしこの映画はアメリカもバブル景気で預金にも高利息がついた時代の話ではあるけどね。

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また、僕が特に好きなこの映画の象徴的なひとつのシーンがある。デーブとエレンの真夜中のドライブ中の会話である。
シガニー・ウィーヴァー演ずるファーストレディがデーヴのことを自分の夫である大統領では無いと気づいた「その理由」について話すシーンである。

これがまた「女性ならでは」の回答で、その辺の会話のおしゃれ感もアメリカ~ンでとても秀逸なのである。
たぶん男にはわからないと思う。この映画のデーヴと同じ回答をする人がほとんどだろうな(笑)

これ以上はネタバレ気味になってしまうし、皆様には特にとっておきたい会話シーンなのでこれ以上は言わな~い。


この映画は「ちょっと疲れ気味のあなたに」観てもらいたい映画である。
観た後できっと「ホンワカして晴れ晴れとした気分になれる」と思う。

どこかにアップされている映画だと思うけどもし無ければレンタルDVDとかで観てみてね。

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プロフィール

力蔵

Author:力蔵

こんにちは、『秀逸シネマ紹介中!』管理人の大の映画ファン「力蔵」と申します どうぞよろしくおねがいします 
辛口批評を多く含んだ映画レビューを書かせていただいてます 
甚だ僭越なのですが僕なりの評価点がわかるように各映画タイトルの頭に6段階の記号を付けています 記号の意味は以下の通りです

★★★ 超とびきり秀逸シネマ!
★★ お勧め秀逸シネマ
★ 秀逸シネマ
● そこそこシネマ
▲ いまいちシネマ
✖ がっかりシネマ


僕は主に洋画が好きでアクション・サスペンス・ミステリー・パニック・SF・スパイ・政治・戦争モノなどで「ストーリー性」重視な作品をよく観ます あまり好みで無いジャンルはホラーやオカルトやコミカルドタバタ系です ゾンビ・バンパイヤなどの怪物系や幻想・魔法系それにアニメもあまり観ません ただ食わず嫌いもありますので僕が観ないジャンルにお勧めの映画があればぜひ教えて欲しいと思います

記事には気に入ったカットシーンを何枚か貼り付けています ネタバレは極力避けるように心がけていますが作品情報については「MovieWalker」さんから大まかに引用させていただいています 是非観て欲しい肝心なお楽しみの部分は皆さまにしっかり残しておきます

こんな拙い僕の映画評論が皆様の参考になれば幸いです



好きな男優:
マット・デイモン
ショーン・ペン
デンゼル・ワシントン
ケヴィン・コスナー


好きな女優:
シアーシャ・ローナン
ナオミ・ワッツ
ニコール・キッドマン
ルーニー・マーラ
ナタリー・ポートマン

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