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▲エクス・マキナ

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Moviewalkerより抜粋
(R15+指定)2016年6月11日(土)公開

【作品情報】
人間と人工知能の主従関係を巡る心理戦を斬新なビジュアルで描き、第88回アカデミー賞で視覚効果賞に輝いたSFスリラー。『リリーのすべて』で同じくアカデミー賞助演女優賞を受賞したアリシア・ヴィキャンデルが女性型ロボットのエヴァを演じる。『わたしを離さないで』の脚本家、アレックス・ガーランドの初監督作となる。

【ストーリー】
検索エンジンで有名な世界最大のインターネット会社“ブルーブック”でプログラマーとして働くケイレブ(ドーナル・グリーソン)は、巨万の富を築きながらも普段は滅多に姿を現すことのない社長のネイサン(オスカー・アイザック)が所有する山間の別荘に1週間滞在するチャンスを得る。人里離れたその地にヘリコプターで到着したケイレブだったが、彼を待っていたのは美しい女性型ロボット“エヴァ”(アリシア・ヴィキャンデル)であった。ケイレブは、彼女に搭載された世界初の実用レベルとなる人工知能のテストに協力するという興味深くも不可思議な実験に参加することになるのだが……。

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【作品データ】
原題 EX MACHINA
製作年 2015年
製作国 イギリス
配給 ユニバーサル映画(配給協力:パルコ)
上映時間 108分

【スタッフ】
監督: アレックス・ガーランド
脚本: アレックス・ガーランド
製作総指揮: スコット・ルーディン 、 イーライ・ブッシュ 、 テッサ・ロス

【キャスト】
ケイレブ: ドーナル・グリーソン
エイヴァ: アリシア・ヴィキャンデル
ネイサン: オスカー・アイザック
キョウコ: ソノヤ・ミズノ




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【レビュー】
4人の配役以外は全員エキストラ、しかもエキストラは最初と最後にチョロっと出てくるだけ。あとはほとんど世間から隔絶された山の中の要塞のような閉鎖的な空間でのストーリー進行のせいでものすごく息が詰まりそうになる映画だった。脱出モノと考えていいが、閉所恐怖症の人は観ない方がいい。


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ただ、この映画に関する巷の総合的評価はソコソコで、おおむねの映画の出来映えとしてはよいのかもしれないが、僕の感想としては主演のケイレブ役ドーナル・グリーソンの顔つきも暗く、ネイサン役のオスカー・アイザックのひげ面も気持ち悪く、その二人の精細の無いエヅラ(上の写真)とか、無意味とも思える『間』や、やたら不快な音楽が全編に渡って流れているのに辟易してしまった。最後まで観るのがちょっとキツかった。僕の評価は×すれすれの▲だ。

ストーリー的には面白い作品だと思うが、これはわざわざ映画にしなくても小説本で読んだほうが細かな設定やルールが理解しやすいし、心理描写も拡がりも出るし展開的にハラハラ感が増すような気がした。


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この映画を観て数少ないけど良かった点を述べたいと思う。

① 最初に、エイヴァ役のアリシア・ヴィキャンデルとキョウコ役のソノヤ・ミズノ。この二人のスタイルはパーフェクトでそのヌードはそれはそれは見事で綺麗なことこの上なかった。僕なんか逆にエロさすら感じないほどだった。
② 二つ目は、ケイレブとガラス越しに対面し会話するエイヴァの「正座」姿がとても素晴らしかったこと。日本人女性も見習ってほしい完璧な姿勢だった。(写真はこの下に)
③ 最後は、キョウコとネイサンがディスコダンスを踊るところ。それまでヒーリング音楽に不協和音が滲んだようなイライラするような音楽が全体を通して流れているだけだったが、ディスコミュージックに急に変わって観ててなんかホッとした。・・・以上!


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最後に・・・この映画のキーワードは『チューリング・テスト』である。邦題タイトルもそのほうがわかり易かったと思う。
いわゆる「人工知能の客観的評価テスト」のことだが、なんだか人狼ゲーム(心理的な駆け引きを要するゲーム)に似ていて、その進め方とか評価の仕方やルールについてよく知らない人はこの言葉をあらかじめウィキペディアiなどで調べてから観た方がよいかも。
『チューリング・テスト』とはアラン・チューリングという世界大戦当時のイギリスの数学者からとった名称。ドイツの暗号解析機(エニグマ)の解読のためのコンピュータを作り上げた人(★イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密)のことで、世界で初めてコンピュータを作った人として有名だ。


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★ゴーン・ガール

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R15+指定
2014年12月12日(金)公開

【作品情報】
鬼才デヴィッド・フィンチャーが一見、幸せそうに見える夫婦の実情を暴き出す、サスペンス・スリラー。ある日、突然失踪した妻を捜す男が、過熱するメディア報道によって次第に追い詰められていき、あげくに殺人犯の疑いをかけられるようになっていく姿が描かれる。夫婦に扮するのは、ベン・アフレックとロザムンド・パイク。

【ストーリー】
アメリカ・ミズーリ州。幸せに満ちた理想的な結婚生活を送るニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)だったが、結婚5周年を迎えたその日にエイミーの姿が忽然と消える。家には争った形跡があり、さらにキッチンからエイミーの大量の血痕が見つかった。警察は失踪と他殺の両面から捜査を進めるうちに、アリバイがあいまいなニックを疑う。美しい若妻が失踪したこの事件は注目され報道は過熱、ニックは全米から疑いの目を向けられカップルの知られざる秘密が明るみになる……。

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【作品データ】
原題 GONE GIRL
製作年 2014年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 149分

【スタッフ】
監督 デヴィッド・フィンチャー
脚本 ギリアン・フリン
原作 ギリアン・フリン

【キャスト】
ニック・ダン:  ベン・アフレック
エイミー・ダン:  ロザムンド・パイク
デジ・コリングス:  ニール・パトリック・ハリス
ターナー・ボルト:  タイラー・ペリー
マーゴ・ダン:  キャリー・クーン
アンディ・ハーディ:  エミリー・ラタコウスキー
ロンダ・ボニー刑事:  キム・ディケンス
ジム・キルピン巡査:  パトリック・フュジット



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【マイレビュー】
あまり多くを語ったり、ネタバレらしきことを仄めかすのもこの作品においてはタブーだろう。

僕が観たサスペンス映画で生涯第一位の作品は「デヴィッド・フィンチャー」監督の『セブン』である。そのフィンチャー監督作品なので期待感込みで若干ハードルを高くしてしまった気がする。
巷で絶賛されているほどの作品とは感じなかった。


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ベン・アフレックの名前が最初に書いてあるが、紛れも無く主演はロザムンド・パイクだったと思う。
ベンは共同執筆した「グッド・ウィル・ハンティング」のマット・デイモンとは親友で相当な秀才ではあるのだが、演技はいつも背筋が曲がっていて不器用で頼りなげで短気な感じの夫役の一辺倒である。

主演女優のロザムンド・パイクはきれいな女優さんだとは思うが、『ジャック・リーチャー』のときにも書いたけど、色気は無いほうだし、育ちが良くて才女だと思うが、潔癖かつ完全主義的な女性に思えて隙が無い感じがして、個人的にはあまり好きな女優さんではない。


映画を良く知る人や観客によっては、彼女の妖艶で鬼気迫る体当たり演技がこの映画の好評価に繋がったのだと思うし、数多くの主演女優賞を総なめにして、結果的にも第87回アカデミー主演女優賞にノミネートされたのだと思う。
それもちゃんとわかるし、当然の結果だと思うが、僕は彼女以外に適役がいたはずだと思えてしまう。


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僕はサスペンス映画はどちらかと言えば ”推理小説を読むように” 観たいほうだ。

それにかなり深めの心理描写を含めたストーリー重視が好きなので、この一連の ”人騒がせ” 的な事件の真相を中盤からの経過と共に徐々に明かしていくような流れで作って欲しくなかった。

その流れで貫くのならもっと彼女の見栄っ張りな部分や行動に駆り立てる極限の心理状態や嫉妬とか執念とか復讐心とか、生まれ育ってきた環境とか両親からの厳しいしつけとか・・・異常な性格のルーツや異様な行動の原動力が何なのかもっともっと深く掘り下げて欲しかった。

女性ならある程度は察することができる部分もあると思うが、男の僕はそのあたりを見逃しているとしたら申し訳ない。


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このストーリー全編に流れているのは彼女の「プライドと執念」である。
そんな彼女にしてしまったのは不幸にも母親が娘をモデルにして描いた「アメージング・エイミー」のせいだったのではないかと思う。

男の立場としては大変苦しくやりきれないのだが、このあとも”理想的な”結婚生活は続くのだろう。


ちょっと脱線話
~理想の夫婦~


誰に自慢するでもない。
常識とか世間体とか財産とか、それらはむしろ関係ない。

殆どの人は誤解している。
愛するということは相手を尊重することで自由を奪うことではない。
互いに理解し信頼しあうことである。

それが夫婦であり、それは別に「理想的」とかいう言葉で修飾するほどのものでもないほんのささやかで慎ましいものだ。

交わす話によっては時おり意見が食い違うことはある。
だがそれは互いの個性でありごく自然なことで夫婦としての楽しいひと時でもある。

夢や理想なんかじゃ無くそれは現実にいまここにある・・・僕にはちゃんとわかる。
つまり「幸せ」を実感できているってことだ。

力蔵





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★★アンノウン

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2011年5月7日(土)公開

【作品情報】
『96時間』のリーアム・ニーソン主演によるサスペンス・アクション。出張先で交通事故に遭い、自分のアイデンティティを何者かに奪われてしまった男が、孤立無援のなか、巨大な陰謀に立ち向かう姿を描き出す。ベルリン市内でロケを敢行し、謎の暗殺者に追われるアクションや緊迫したカーチェイスが繰り広げられる。

【ストーリー】
植物学者マーティン・ハリス博士(リーアム・ニーソン)は、学会に出席するために、妻エリザベス(ジャニュアリー・ジョーンズ)とベルリンへ旅立つ。ホテルに着いたところで忘れ物に気付いたマーティンは、タクシーで空港へと引き返すが、途中で交通事故に遭遇。彼が目を覚ましたのは病院のベッドの上だった。急いでホテルへ向かい、妻の姿を認めて安心したのも束の間、彼女は自分を知らないと言う。そればかりか、自分の名を名乗る見ず知らずの男が彼女の傍らに……。マーティンの所持品は、携帯電話と一冊の本だけ。一方のマーティンを名乗る男(エイダン・クイン)は、パスポートはもちろん、妻との新婚旅行の写真まで持っていた。当然、警察はマーティンの訴えに耳を貸そうとしない。自らの正気を疑い始めるマーティン。だが、何者かに命を狙われたことで、陰謀の存在を確信する。マーティンはタクシー運転手ジーナ(ダイアン・クルーガー)と元秘密警察の男の協力を得て、謎に立ち向かうことになる。果たして彼は、自分の人生を取り戻せるのか……?

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【作品データ】
原題 UNKNOWN
製作年 2011年
製作国 アメリカ ドイツ
配給 ワーナー・ブラザース映画
上映時間 113分

【スタッフ】
監督 ジャウム・コレット=セラ
脚本 オリヴァー・ブッチャー 、 ステファン・コーンウェル
原作 ディディエ・ヴァン・コーヴラール

【キャスト】
マーティン・ハリス博士:  リーアム・ニーソン
ジーナ:  ダイアン・クルーガー
エリザベス・ハリス:  ジャニュアリー・ジョーンズ
もう一人のマーティン :  エイダン・クイン
エルンスト・ユルゲン:  ブルーノ・ガンツ
ロドニー・コール:  フランク・ランジェラ




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【マイレビュー】
僕も経験があるが、大事なものを落としたか、電車の棚とか駅のベンチとかに置き忘れ、引き返したときにはすでに置き引きにあっていてどこにも無かったって経験がある人ならば、そのときの最悪の気分が確実に蘇えってくるはずだ(笑)

この映画の冒頭で、空港で手荷物の積み込みをタクシー運転手に任せたせいで、大事なアタッシェケースをカートにのせたまま忘れたのが分かったときから観ているだけのこっちさえも気が気じゃなく、しかも言葉も通じない外国で身分証明も無くなってしまう状況にとても気分が滅入ってしまうほどだった。


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あの「96時間」シリーズの「リーアム・ニーソン」が主演なのだが、彼は何をやらせても ”「96時間」のパパと同一人物(笑)”である。しかし彼のその一辺倒 (ワンパターンとも言う)な芝居がすべての映画に通用してしまうってことのほうがすごい。
ユーモアのまったく通じないカタブツ実直で、熱く、緊迫感あふれ、とにかく体力が優れケンカにめっぽう強い特殊能力の主人公がこの映画でも大活躍だ。


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リュック・ベッソン監督に影響されたかのような演出だった。
空港への忘れ物に始まり・・・引き換えしたタクシーでまさかの・・・・。そんな風に最初からハラハラするシーンの連続で息つく暇も無い。

格闘もドンパチもカーチェイスも爆発もあり、アクション映画の押さえるべき所はすべて押さえた上で、サスペンスやミステリー要素が際立っている。

場面展開や状況設定、それに絶妙な表情からにじみ出る心理描写がとてもうまく、こっち側の不安をかき乱す。
思わずいきなりマーティン・ハリス博士(リーアム・ニーソン)に感情移入できてしまってものすごくイライラすること請け合い(笑)


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共演のダイアン・クルーガーは色んな映画でよく見る女優さんだが、僕の視聴順で前後するが2013年の『ザ・ホスト 美しき侵略者』で鏡のような銀色の未来形アウディを乗りこなす無表情の宇宙人役だったし、『ナショナル・トレジャー』や『イングロリアス・バスターズ』にも出演している。
この映画の舞台でもあるドイツの女優さんだ。今までは無表情の役が多かった気がするが、この映画で初めて笑顔を見たかも知れない。とてもキレイで魅力的である。


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奥さんのエリザベス役の女優さん、ジャニュアリー・ジョーンズ。こちらも負けじとキレイだ。僕は前述のダイアン派だけれど、二人とも金髪で細面なので顔の区別がなかなか付けづらかったが、こちらのジャニュアリーさんのほうが好みの人も多いだろう。
だが、このきれいな奥さんの態度にはドッキリカメラも真っ青だった。
う~んやっぱ、キレイな花には棘があるってか。


久しぶりに面白い映画だった。
アクションものとしてだけでなく、サスペンス・ミステリーとしても ”一粒で二度おいしい” (古ッ!)とても秀逸な映画だった。


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▲コレクター

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PG12指定
2013年6月8日(土)公開

【作品情報】
1980年代に実際に起こった監禁事件をベースに描くサイコ・サスペンス。監督・脚本は、「ドリフト」のモーガン・オニール。出演は、「ハイ・フィデリティ」のジョン・キューザック、「エミリー・ローズ」のジェニファー・カーペンター、「ティンカー・ベルと月の石」でティンカー・ベルの声を務めたメイ・ホイットマン。

【ストーリー】
ニューヨーク州バッファロー。市警の敏腕刑事マイク(ジョン・キューザック)とケルシー(ジェニファー・カーペンター)が3年前から追う“謎の娼婦失踪事件”は、毎年11月から3月の冬季に起こり、計7名の娼婦が姿を消していた。市民病院の看護師ダレルが容疑者として挙がるが、確証は得られなかった。昨夜消えたニューハーフの娼婦に接触した黒いセダンを特定し、持ち主が性犯罪者であることを突き止めるが、その男には障害があり、犯行は不可能だった。捜査撹乱を謀った犯人が、彼の車からナンバープレートを盗んだのだ。次の犠牲者は、マイクの17歳の娘アビー(メイ・ホイットマン)だった。

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【作品データ】
原題 The Factory
製作年 2012年
製作国 アメリカ
配給 日活(配給協力 シナジー)
上映時間 108分

【スタッフ】
監督 モーガン・オニール
脚本 モーガン・オニール 、 ポール・A・ライデン
製作総指揮 スティーヴ・リチャーズ 、 ドン・カーモディ

【キャスト】
マイク・フレッチャー:  ジョン・キューザック
ケルシー・ウォーカー: ジェニファー・カーペンター
カール・ジュモー:  ダラス・ロバーツ
アビー・フレッチャー:  メイ・ホイットマン
シェリー・フレッチャー:  ソーニャ・ヴァルゲル
ブリタニー:  マゲイナ・トーヴァ
ローレン:  キャサリン・ウォーターストーン
ダリル:  ゲイリー・アンソニー・ウィリアムズ




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【マイレビュー】
まず邦題の「コレクター」に、僕がいつもの通りダメ出しをする。
ちゃんと観て付けたのか。
だとしたらこれこそ最低最悪な邦題である。

この映画は実話をベースにしたものであり、映画の内容が”コレクター”ではない。
原題にあるように、やっぱり「The Factory」である。
何故せめて邦題を「ファクトリー」にしなかったのか、そこまでして連続猟奇殺人”風”のイメージが欲しかったのか。

日本の映画配給会社なら百も承知だと思うが、他に「コレクター」と言う映画はすでに何本かある。
そのリメイク版なら分かるが完全な別物である。
タイトルの柳の下も狙うのか、二番煎じに甘んじようと言うのか、ソコソコ程度の興行収入があれば御の字なのか!

こういう邦題をシャアシャアとつける人間は映画という芸術作品に対する冒涜を犯している。
罪の意識を感じないのだろうか。大した映画じゃないからいいや・・・的な考えとしか思えない。

「風と共に去りぬ」とか「ティファニーで朝食を」とか、本当に素晴らしい邦題もある。昔の人は粋だし、感覚や語韻がとてもいい~。題名にインパクトもあるし、その邦題が定着している。
そういう名シーンが蘇えるような、原題に忠実でかつセンスあふれる邦題をつけられないもんかね。


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映画の内容だが、「女性連続誘拐殺人&監禁調教」ものだ。人間としてこの世でいちばん地獄に近い罪である。
実話とのことだが、多分ラストシーンはこの映画の演出だろう。

人間として最低最悪のサイコ犯を追いかけるストーリーだが、なんとこの映画での主演の刑事役のジョン・キューザックは、僕が以前観た「フローズン・グラウンド」と言う映画では、ニコラス・ケイジ刑事(笑)に追いかけられる連続誘拐殺人監禁サイコ犯役だった。
その犯人としてのジョン・キューザックも寡黙なサイコ犯として、善人そうに見える分、逆に不気味さも増して、とてもピッタリ合っていた。彼はときどきそんな人間のクズ的犯人役を買って出たりする。
重宝な役者さんである。


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ただ総合的に評価するとオススメ映画じゃなかった。

登場人物の全員、刑事役の二人や上司、夫婦や親子や友人、犯人と監禁女性も含め、すべての人間関係があまりに希薄だった。だからサスペンスとかミステリー要素が描ききれないまま、”ただのサイコ映画”になってしまっていた。
実話を描く以上は、誘拐監禁方法や現場の状況というような野次馬的なニュースソース部分だけをメインの映画にして欲しくなかったし、もっとそれぞれの心理を深く抉って欲しかった。

評価としてはイマイチ▲映画だった。


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★ブラック・スワン

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MovieWalkerより抜粋
R15+指定
2011年5月11日(水)公開

【作品情報】
『レスラー』のダーレン・アロノフスキー監督が、ナタリー・ポートマンを主演に迎えて描く心理サスペンス。踊ることに全身全霊をかけているニューヨークのバレエ団のバレリーナが、プリマ・バレリーナの座を巡る争いの中で次第に精神的苦痛を募らせていく姿を描き、各国の映画祭で高い評価を受けている。

【ストーリー】
ニューヨークのバレエ・カンパニーに所属するニナ(ナタリー・ポートマン)は、元ダンサーの母親・エリカ(バーバラ・ハーシー)の寵愛のもと、人生の全てをバレエに捧げていた。そんな彼女に新作「白鳥の湖」のプリマを演じるチャンスが訪れる。だが純真な白鳥の女王だけでなく、邪悪で官能的な黒鳥も演じねばならないこの難役は、優等生タイプのニナにとってハードルの高すぎる挑戦であった。さらに黒鳥役が似合う奔放な新人ダンサー、リリー(ミラ・クニス)の出現も、ニナを精神的に追いつめていく。やがて役作りに没頭するあまり極度の混乱に陥ったニナは、現実と悪夢の狭間をさまよい、自らの心の闇に囚われていくのだった……。

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【作品データ】
原題 BLACK SWAN
製作年 2010年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 108分

【スタッフ】
監督 ダーレン・アロノフスキー
脚本 マーク・ヘイマン 、 アンドレス・ハインツ 、 ジョン・マクラフリン
原案 アンドレス・ハインツ
音楽 クリント・マンセル
衣装(デザイン) エイミー・ウエストコット
振り付け バンジャマン・ミルピエ

【キャスト】
ニーナ・セイヤーズ:  ナタリー・ポートマン
トマス・レロイ:  ヴァンサン・カッセル
リリー: ミラ・クニス
エリカ・セイヤーズ:  バーバラ・ハーシー
ベス・マッキンタイアー:  ウィノナ・ライダー



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【マイレビュー】
ナタリー・ポートマンと言えば「レオン」で鮮烈なデビューをした。当時は若干12~3歳だったが将来を約束されていたような女優の中の女優だ。かれこれ20年以上になるが、女性としての色気も魅力も加わり旬の時期が長い女優だし、やっぱりそうとうな美人だ。


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この映画は5年ほど前の話題の映画だった。結構スリラー的要素も強く、意外にもとても怖い映画だった。
元バレエダンサーで自分の果たしえなかった夢を娘ニナ(ナタリー・ポートマン)に託して娘を溺愛する厳格な母エリカ(バーバラ・ハーシー)のせいで、彼女は女性としての未発達な部分を残し、プリマ・バレリーナだけを目指す完璧主義の女性になった。年齢的にもラストチャンスの時期に来ているので焦燥感も募っている。


バレエの技術的には問題ない。白鳥は完璧だ。
だが男を誘惑するような黒鳥の表現がそんな彼女には無理なのである。高名で女ったらしだが、一流の演出家からそういう難題を突きつけられ関係を迫られる。


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リリー(ミラ・クニス)という強烈な個性を持ち、性にもあけすけで自由奔放なライバルの出現で、プリマドンナの座を脅かされ彼女はどんどん追い込まれてゆく。

そのあたりが異様に気味悪く表現されている。
スタイル維持のための体重制限から来る強迫観念や重圧、リリーからの被害妄想など、精神的に異常をきたし幻覚に病んでゆく様子、さらに母親の寵愛度合いの異常性とかが絡みなんだかとても怖いのだ。

彼女の黒鳥シーンはものすごく鬼気あふれていて目を剥くシーンはとても怖いのだが、釘付けになってしまう。


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芸術といわれるもの、そのパフォーマンスとか作品には殆どがその人の人間性とか恋愛とか人生経験が自然に現われるものである。音楽でも小説でも同じだ。
たとえば真央ちゃんとキムヨナの差がどこにあったかといえば、やはり「色気」の部分である。技術は圧倒的に真央ちゃんのほうが高いが、総合的に芸術性で言えばキムヨナに軍配が上がってしまうのだ。


ナタリー・ポートマン、彼女がものすごい練習量をこなして出来上がった作品だと思う。女優魂を見た気がした。
色っぽいシーンもあり彼女の女性としての魅力が溢れている。
とても見ごたえのある素晴らしい作品だった。


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●ハンニバル・ライジング

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R-15指定
2007年4月21日(土)公開

【作品情報】
「ロング・エンゲージメント」のギャスパー・ウリエルがハンニバルの青年期を演じたシリーズ最新作。「マイアミ・バイス」のコン・リーが「SAYURI」に続き日本人役を好演。

【ストーリー】
1944年リトアニア。名門家の血を引くハンニバル・レクター(アーロン・トーマス)は、危険から逃れるべく一家で城から離れた山小屋に避難するが、戦闘に巻き込まれ両親を失う。幼い妹のミーシャ(ヘイナ・リア・タチョヴスカ)と生き残るも、やってきた脱走兵たちにより妹を連れ去られる。ハンニバルは、夜毎その光景を夢に見るほどに、脱走兵たちへの復讐を誓う。8年後、住んでいた城はソ連の養育施設となり、ハンニバル(ギャスパー・ウリエル)は収容孤児となっていた。構造を知るハンニバルは難なく脱走に成功、汽車を乗り継ぎ、フランスの伯父を頼る。伯父は亡くなっていたが、妻である日本人女性レディ・ムラサキ(コン・リー)が彼を受け入れる。

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【作品データ】
原題 Hannibal Rising
製作年 2007年
製作国 アメリカ・イギリス・フランス
配給 東宝東和
上映時間 121分

【スタッフ】
監督 ピーター・ウェーバー
脚本 トマス・ハリス
原作 トマス・ハリス
製作 ディノ・デ・ラウレンティス 、 マーサ・デ・ラウレンティス 、 タラク・ベン・アマール

【キャスト】
ハンニバル・レクター:  ギャスパー・ウリエル
レディ・ムラサキ:  コン・リー
ポピル警視:  ドミニク・ウェスト
グルタス:  リス・エヴァンス
コルナス:  ケヴィン・マクキッド
幼いハンニバル:  アーロン・トーマス
ミシャ:  ヘイナ・リア・タチョヴスカ



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【マイレビュー】
この「ハンニバル・ライジング」は「羊たちの沈黙」の大ヒットによる ”後付けの後付け” 作品であることは自明である。

たぶん原作者トマス・ハリスが、「羊たちの沈黙」で懐に余裕が出来たために旅行気分で来日して1週間程度は高価で由緒ある旅館に泊まったぐらいのことはしただろう。

どの程度の日本古来文化に触れたかは知らないが、そのとき世話になった老舗旅館に飾られた甲冑や鎧兜を前にして源平合戦とか川中島合戦とか関が原の戦いとか、適当な戦国時代の武者話を番頭さんから聞かされて感動し、それをうまく理解出来ないまま本にした結果だろう。

一夜漬け程度の知識を土産として持ち帰ったとしか思えない作品だった。
日本の描き方がそれはそれは酷すぎる。

「日本」を描くハリウッド映画の悪いクセ

Hannibal Rising12

先祖のヨロイを祀ってそれに祈る慣習や伝統など一般的な家庭レベルで日本にあるだろうか。祭りとかではなく先祖代々の個人の仏事や神事として。
由緒ある ”武家” ならそういう日課もあるのか。聞いた事もない。

薄暗い土間のような場所に、兜の下につける武者面のほか能面や般若、翁のお面を天井からぶら下げて、戦国時代の巻物とともに日本刀を飾り、その日本刀は先祖の誕生日(分かるわけない)だけに手入れが許され、毎夜ろうそくを灯して「鎧兜」に祈りを捧げる・・・。

居るか!そんなヤツ。
逆に日本人じゃない(笑)。

Hannibal Rising19


たとえもしそんな慣習があったとしても、遠い異国(フランス)に嫁いでまでそんな伝統儀式的なものを続けたりしない。
武者の甲冑やお面や具足類、それに日本刀なんかを嫁入り道具として大量に海外に運んで、ブードゥー教のような変なお祈り部屋を嫁ぎ先の家のなかに構えることなど絶対に無い。

本当に日本文化や日本人というものをもう少ししっかり学んでから書いてほしい。あるいは日本人の眼でしっかり検証して欲しい。こんなド素人の僕にさえ分かるほどの違和感を与えて欲しくないのだ。


Hannibal Rising10


殆どの映画では適当に東洋文化をごちゃ混ぜにしているようでいつも鼻につく。たぶんやつらは中国も日本も同じ東洋文化ぐらいにしか思ってないんだろうね。
この映画でも建具や調度品には中華料理屋さんによくある「双喜文」 が書かれているし、万が一でも先祖を祀る慣習を引き継いだ日本武士の末裔では無い。

だからいつも ”一括りでアジア” 一辺倒。 中国、韓国だけじゃなくタイとかフィリピンだって同じだったりする。

ハリウッドは日本を適当に描く ”クセ” がある。他の映画でもそんなシーンは数え切れないぐらい一杯ある。
多分日本だけじゃない。アジアを一括りでバカにしているんだろう。端々にそういうのが見えてしまう。

アメリカにわたると「寿司」もまったく別物になってしまうってことなんだ。


Hannibal Rising18


それにレディームラサキとか言って適当な名前をつけちゃって。せめて中国系女優じゃなくて、日本の女優さんを使いなさいよ!
ハリウッドではいつも日本や日本人を描くときに、アメリカ国籍のある中国人か韓国人を使う。見ればすぐにわかる。
そういうところも日本文化の描き方がおかしくなる原因だ。

日本独特の慣習としての「神仏習合」にしても、自然災害を繰り返す歴史ある日本固有の「無常観」というのも、2700年という「世界最長の歴史を持つ国」としての伝統的文化の扱いがテキトーに描かれるのは日本人として本当に許しがたいのだ。

力蔵



Hannibal Rising01


他の作品を観ていなくてもこの作品だけで単体で理解できる内容になっているのが製作者側からのちょっとした親切である。
あの「羊たちの沈黙」のアンソニー・ホプキンス演じたハンニバル・レクター博士の幼いころからの体験から復讐心に燃えた青年期になった頃の話である。ハンニバルシリーズで時系列で言えば一番最初である。

前半には戦時中の空襲や陸戦の悲惨な様子、それに生きるための狂気や略奪の様子がとてもよく描写されていた。侵略戦争の恐ろしさが垣間見れた。とても恐く悲しい戦争体験をしたことが彼の人格形成に障害を残したことは理解できた。


Hannibal Rising02


主演のハンニバル役の「ギャスパー・ウリエルに眼を向けよう。
彼はちょっとイケメン過ぎて無理があったと思う。
演技で言えばもっと ”狂気” と ”怒り” と ”冷徹さ” が欲しかったと思う。


「羊たちの沈黙」では、クラリスや女性連続誘拐殺人犯よりもインパクトがあったハンニバル・レクター博士の類まれな ”頭脳” 。その発育や、医学や犯罪心理学でも天才といわれる部分にはあまり触れていなかったように思う。そのあたりを紐解く部分も描いて欲しかった。

また猟奇的で薄気味悪く何をするか予想も付かないような恐ろしさも描いていなかった。
目標に向けて真っ直ぐすぎると言うか、復讐の方法も、怒りに任せて割りと短絡的で捻りがなかった。
後々のアンソニー・ホプキンスが演じる独特の冷静な頭の回転力と執着性というか、持っている雰囲気そのものがまったくの別人で、なんというか不気味さの ”片鱗” が一切無いのが残念だった。


Hannibal Rising04


日本人役で出ていたレディームラサキこと女優の「コン・リー」だが、誰がどう見ても日本人じゃない。中国人の顔である。白人には区別がつかないのだろう。

ただ僕はこの「コン・リー」、嫌いじゃない。とてもエロいから。

それほど親しい間柄でもないポピル警視(ドミニク・ウェスト)とハンニバルについて話すときに、事情の説明をするだけで顔と顔の距離を15センチに保ち、目と目を合わせて話す日本人は絶対に居ない。しかも乳首が透けそうなシルクの寝間着を着て。完全なる ”誘惑態勢” である。

ただ、ポビル警視はクソ真面目な人格者だったのがとっても残念だった(笑)。


Hannibal Rising06




★複製された男 / ENEMY

複製された男01

MovieWalkerより抜粋
2014年7月18日(金)公開

【作品情報】
ノーベル文学賞受賞のポルトガル人作家、ジョゼ・サラマーゴの同名小説をジェイク・ギレンホール主演で映画化したミステリー。ある日見た映画の中に自分とそっくりな俳優を見つけた歴史教師が体験する、悪夢のような出来事が描かれる。監督はアカデミー賞外国語映画賞候補にもなった『灼熱の魂』のドゥニ・ヴィルヌーヴ。

【ストーリー】
大学で歴史を教えるアダム(ジェイク・ギレンホール)が同僚から薦められたビデオを見ていたところ、自分とそっくりな男(ジェイク・ギレンホール/二役)が出演しているのを見つける。あまりにも似ており恐怖さえ覚えたアダムは、そのアンソニーという俳優について徹底的に調べ、居場所までつきとめる。気付かれないように監視していたが、そのうちに彼と話してみたい気持ちが膨れ上がり、ついに接触。対面した二人は、姿かたちだけでなく、声も、生年月日も、生まれついたものではない傷痕もまるっきり同じだった。自分とまるっきり同じ存在の出現に混乱する二人。自己像が揺らぎ、それぞれの妻や恋人を巻き込んだ極限状態に陥っていく……。

複製された男12

【作品データ】
原題 ENEMY
製作年 2013年
製作国 カナダ=スペイン
配給 クロックワークス=アルバトロス・フィルム
上映時間 90分

【スタッフ】
監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本 ハビエル・グヨン
原作 ジョゼ・サラマーゴ

【キャスト】
アダム/アンソニー:  ジェイク・ギレンホール
メアリー:  メラニー・ロラン
ヘレン:  サラ・ガドン
母親:  イザベラ・ロッセリーニ
学校の先生:  ジョシュ・ピース
管理人:  ティム・ポスト
警備員:  ケダー・ブラウン
ビデオ屋の店員:  ダリル・ディン




複製された男03


【マイレビュー】
こういう難解な映画はレビューとか点数評価が特に難しい。
ノーベル賞作家のミステリー小説で ”本格ミステリー”とうたわれていたのを後で知り、もっとよく観ればよかったと思った。

はっきり言ってなにがなんだかわからなかった。
ミステリー好きの僕にもところどころで引っかかる会話やビデオのタイトルや繰り返される講義の内容などフリとなる部分はわかっていたつもりだったが、そこから筋道の整合性を見つけることがとても難しかった。
非現実と現実が入り混じった感じとか、デヴィット・リンチ監督の「マルホランド・ドライヴ」のような感覚で観るしかなかった。


複製された男06



この「複製された男」には最近注目しているジェイク・ギレンホールとメラニー・ロランが出ているので観てみた。

ジェイク・ギレンホールは「デイ・アフター・トゥモロー」「ゾディアック」「8ミニッツ」で出演していた。
特に「8ミニッツ」の彼は芝居の中に彼本来の人間性まで見れた気がしてとても良かったと思う。
彼独特の ”疑問符だらけの思いつめた表情” が他の俳優にはなかなか居ないタイプで、この映画ではそんな彼の表情が二人分、完全に200%生かされていて逆に髭がウザく感じるほどだった(笑)。


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メラニー・ロランはタランティーノ監督の「イングロリアス・バスターズ」で陰のある可愛い女性を演じていたが、この作品ではベッドシーンでヌードにもなっていて半ケツまで出して完全に女になっちゃってるじゃないの。時の流れは早い。
「オーケストラ!」でバイオリン弾きをやったが、その映画はちゃんと観た記憶がない。「グランド・イリュージョン」では彼女にはまだ早すぎるインターポールの捜査官役だった。どれもいつも綺麗なのだがその域を出ていない女優さんだ。
あちらの女優さんは誰でもあっという間に三十路になってしまう気がする。なってしまうと書いたが別に腐ってしまうわけじゃない。これからが女優としての本番だ。


複製された男05


最初にこの映画の意味が「解らなかった」と書いたが、本当は多分わからなくてもよいのだと思う。
夢物語だったり、怪獣映画だと思ったほうがいい。

「世界中に自分にそっくりな人が3人居る」などと都市伝説のように昔からささやかれてきたが、そんな風に別の生活をしているもう一人の自分がいたとしたら、その別の自分に成り代わって違った境遇でちょっとだけ生きてみたいなんてことは誰でも思うことはあるだろう。現実逃避っていうほどでもないけど。

もしそれが経済的に豊かで、仕事も順調で、欲しいものは何でも手に入ったり、家は豪邸でスタイル抜群の超美人の奥さんだったり、子供も可愛くて、車も高級外車で、生活に何も不自由が無かったとしたら、入れ替わったままどっぷり浸かってしまうかも知れない。


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また逆にそんな恵まれた生活を送っているのに、実は心にはポッカリ穴が開いていて空虚感ばかりで決して満たされていない。社会生活では真面目を貫くしか無いのだが、その反動で変態的で倒錯した快楽に溺れてしまいたい・・・なんて考えている可能性だってある。人間の欲望は果てしなく 『無いものねだり』 だから。

男でも女でも誰にもあると思う。
この映画は現実的な生活と、背徳的で快楽だけの世界を重ねることで空虚感を満たしたいという人間の欲望の世界を映像にしたものだと僕は思う。夢の世界、あるいはすでに二重生活を送っている人間の虚空の世界か。
ノーベル賞作家なのだから僕なんかの凡人にはわからない世界だな。


巨大な蜘蛛がビルとビルの間に存在しているというだけでも「非現実の世界」の出来事だってことなので、強引かもしれないが「ミステリアル・スリル・ファンタジー」ってことで僕は片付けてしまおう。


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多分あと2~3回観ればもっと内容がわかってくるとは思うが、僕は一度で解らなかった映画はそれだけで気が滅入るので、そうい映画を好んで数回繰り返して観てみたいとは思わない。

ちょっとひねくれた考えだけど、
ビューワーがこうして理解不能に陥ることを製作側の”狙い”として作っているのだから、それが巷の話題に上がれば上等で狙いどおりなのだ。しかもその悶々とした謎解きのために上映期間中に2~3度と映画館に足を運んでくれれば興行としては大成功なのだから、わざわざビューワーのためにわかりやすく作る必要性も無いのだと僕は思ってしまう。

「複製された男」というタイトルは配給会社の ”またやっちゃいました” である。
原題の『エネミー』のどこがいけなかったのだろう。


映画としてはキャストも良く、興味深く観れた映画だったので★


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★ミザリー

ミザリー02

MovieWalkerより抜粋
1991年2月16日(土)公開

【作品情報】
猛吹雪の中事故に遭い狂信的な読者と共に閉じ込められた人気作家の恐怖を描く、スティーブン・キングの原作を映画化したサイコ・スリラー。

【ストーリー】
超ベストセラー・シリーズ「ミザリー」の最終章を書き上げたばかりの人気作家ポール・シェルダン(ジェームズ・カーン)は猛吹雪の中ニューヨークのエージェントに向かう途中雪道から転落してしまう。両足を骨折し瀕死状態の彼は付近に住む元看護婦でポールの熱烈なファンだと名のるアニー・ウィルクス(キャシー・ベイツ)に助けられ献身的な介護を受ける。しかし最新の原稿を読んで主人公ミザリーの死を知るとアニーの態度は豹変した。狂ったように大声でポールを罵倒すると、部屋の鍵を閉めて彼を監禁しすぐに原稿を燃やすよう強要する。やがてタイプライターと車イスを買いこんできたアニーは今度は猫なで声でミザリーを生き返らす続きを書くよう言うのだった。

ミザリー01

【作品データ】
原題 Misery
製作年 1990年
製作国 アメリカ
配給 日本ヘラルド映画
上映時間 108分

【スタッフ】
監督 ロブ・ライナー
脚本 ウィリアム・ゴールドマン
原作 スティーヴン・キング

【キャスト】
Paul_Sheldon:  ジェームズ・カーン
Annie_Wilkes:  キャシー・ベイツ
Buster:  リチャード・ファーンズワース
Virgimia:  フランセス・スターンヘイゲン
Marcia:  ローレン・バコール



ミザリー06


【マイレビュー】
この『ミザリー』のことを勘違いしている人が世の中に多くいる。
この映画の主役が 『ミザリー』 だと思い込んでいた人が僕のまわりでも結構数多くいるのにはびっくりした。

実は『ミザリー』という人物はこの映画の中には出てこない。

『ミザリー』とは監禁された作家のベストセラーシリーズに出てくる ”主人公の名前” であって、あの容赦なくハンマーを振り下ろす恐ろしい(笑)女の名前では無いってことだ。女優シャシー・ベイツの役名は「アニー・ウィルクス」である。何て印象が薄い役名だろう(笑)。
それを今知ったとしても、知っていたとしても、彼女が「アニー」ではなく『ミザリー』だと感じる人は多いはずだ。僕もその一人だ。だってそのほうが遥かにしっくりする。
「ミ・ザ・リ・ー・・・」その響きが妙に気持ち悪いからだろうか。
もしかしたらそれが作家スティーブン・キングのおしゃれな”狙い”でもあると僕は感じるのだ。

1990年の映画なのでもう25年にもなる。


ミザリー09


前々回の「キャリー」の記事で僕の”ホラーが大嫌い”な理由であるトラウマ経験を明かしたが、人によってはホラーやオカルトの頂点である「エクソシスト」(ああ、またこんなおぞましい文字を打ってしまった)なんかよりも、どちらかと言えばサイコスリラーと言えるこの『ミザリー』のほうがよっぽど恐いと感じる人がいるかもしれない。

異常な狂気でこちら側が心理的に追い詰められる恐さという点ではスティーブン・キング原作の「シャイニング」とも共通しているように思う。
斧を振り回す「シャイニング」の凶暴性も確かに恐ろしいが、”異常な偏執性”という点では『ミザリー』のほうがより不気味だと思う。


ミザリー12



久しぶりに観てみたが、意外なことにスリラーにありがちな ”暗闇” が一切無く、ほとんどすべて日が射す昼間とか明かりの下での映像だったことに改めて驚いた。
そういう余計な恐がらせのためのスパイスが無いことで女の偏執性だけが際立ち一層の恐怖を感じた。
舞台装置とかカメラアングルとかシチュエーションとか、焦らしとかタメとかを省き、こちらの”心の準備”すら一切考えないで、鉄杭ハンマーをいとも簡単に振り下ろすところとか、逆にすごくストレートな恐さとなることを改めて感じた。

いや、もしかしたらお金が無かったからあまり作り込めなかったのかもしれない(笑)。
実際、映画の製作にお金が殆どかかっていないと思う。

結果、これだけの話題を集め、当時、世間に『ミザリー』現象を巻き起こしたコスパ抜群の映画だったわけで。


ミザリー03


★リミットレス

リミットレス05


Moviewalkerより抜粋
2011年10月1日(土)公開

【作品情報】
通常は20%しか使われていないという人間の脳。それを100%活性化させるという驚くべき薬を手に入れた男が、成功と引き換えに恐るべき陰謀に巻き込まれていく姿を描くベストセラー小説をブラッドリー・クーパー主演で映画化したサスペンス・アクション。ロバート・デ・ニーロが財界の大物投資家役で登場し、存在感を見せつける。

【ストーリー】
作家志望のエディ・モーラ(ブラッドリー・クーパー)は出版契約を交わしたにもかかわらず、原稿を一行も書けていない。ホームレスのような風貌で酒に溺れ、恋人のリンディ(アビー・コーニッシュ)も彼の元を去っていく。エディは街で、元妻メリッサの弟ヴァーノン(ジョニー・ホイットワース)と偶然再会する。薬品会社のコンサルタントを自称するヴァーノンはエディの窮状を知ると、開発されたばかりの新薬NZT48を差し出す。通常20%しか使われていない脳を100%活性化する薬だという。エディがその薬を飲むと、脳に埋もれていた過去の全ての記憶から情報を集める能力が覚醒し、一晩で傑作小説を書き上げる。翌朝目覚めると元の自分に戻っていたエディは薬を求めヴァーノンを訪ねるのだが・・・。

リミットレス16

【作品データ】
原題 LIMITLESS
製作年 2011年
製作国 アメリカ
配給 プレシディオ
上映時間 105分

【スタッフ】
監督 ニール・バーカー
脚本 レスリー・ディクソン
原作 アラン・グリン

【キャスト】
エディ・モーラ:  ブラッドリー・クーパー
カール・ヴァン・ルーン:  ロバート・デ・ニーロ
リンディ:  アビー・コーニッシュ
ジェナディ:  アンドリュー・ハワード
メリッサ・グラント:  アンナ・フリエル
ヴァーノン・グラント:  ジョニー・ウィトウォース



リミットレス02

【マイレビュー】
一気に観れてしかも面白かった。
まったく堕落した生活の中で、会いたくも無いのに別れた女房の弟と街でばったり会ってしまう。
このときの心の中の声がとても現実的で面白かった。
「バカな知り合いの中で特に忘れたいやつ、記憶の彼方に消し去りたい。」
この会いたくも無かった義弟にもらった薬のおかげで生活が急展開する。

人間の能力にスポットを当てた映画では最近観たスカーレット・ヨハンソンの『ルーシー』がそうだった。

『ルーシー』は薬による脳の100%覚醒によって、逆に『感情』が制御されたため、早い段階から ”戦闘モード” になってしまい、他の映画で見られたような彼女の明るくアンニュイな魅力がまったく出ていなくて残念でならなかった。


リミットレス04


この「リミットレス」もドラッグでハイになることには変わらないが、『ルーシー』との決定的な違いは、”感情はそのまま” でそれまでの堕落した生活が一転し、眠っていた能力が覚醒される様子(才能が降りてくるようなイメージ映像とか)がとても秀逸だった。

しかも使われる能力がもっと一般人感覚に近く現実的で、明るく社交的になり、思考が理路整然となり、目にした記憶から知識が溢れ出し、語学もピアノも身につき、人付き合いの幅もどんどん広がってゆく夢のような展開。

逆に薬が切れたときの鬱状態とのギャップ、それに薬をめぐる騒動とか謎の部分とかハラハラ感がとにかく比較にならないほど面白かった。

人間の能力、諸説色々あるけれど普段はせいぜい10~20%程度しか使われていないと、どこを調べてもまことしやかに通説となっているようなのだが、誰か証明したのだろうか。


リミットレス01


くすりで病気は治らない

一般的には「薬」というものは医療に使われる・・・。

僕は病院や医者が好きではない。もちろん彼らに恨みなど無い。小さな子供が注射を嫌がるのと同じ理由だ。
大きな病気は一度も無い。その点、深く親に感謝している。

2~3年に一度くらい、風邪やインフルエンザのような症状で体がだるく高熱が出ることもある。
体がウィルスと戦っているという証拠だ。
医者嫌いの僕は熱いおかゆを食べ、ただひたすら布団を掛けて寝る。汗をかいてパジャマやシーツがぬれたら交換してまた寝る。その繰り返しでウィルスに勝つのだ。

医者や解熱薬などむしろ必要ない。
すこしの間、苦しいのを我慢して僕の中の自然治癒能力に任せ免疫をつけるほうが信用できるからだ。
僕は少数派かもしれない。

リミットレス10


薬は医療に使われると書いたが、薬で病気は治らない。
薬は病の元を根絶するものではない。鎮痛とか解熱とか・・・表れた症状だけを緩和するものに過ぎない。

薬は人間のもつ『自然治癒能力や免疫』の働きを抑え込み、逆に衰退させるものでしかない。そんな優れた機能を犠牲にして症状だけを抑え込んでくれるから患者も薬を飲めば治ると勘違いする。だから薬漬けになる。それこそ製薬会社の思う壺である。
薬を飲めば治るなどと考えていること自体が不健康だ。


リミットレス08

ダイエットでも同じだ。
ダイエット食品なんか全部ウソで詐欺だから。あんなの真に受けるなよと言いたい。

そもそも太ったのは『症状』じゃない。
あえて言えば自己管理能力の無い生活習慣の結果だ。ようするにバカみたいに食欲のままに生きてきたからである。

食べて太ったんだから食べなきゃ痩せる。
それが当たり前の答え。
サプリとかダイエット食品なんかむしろ関係ないところにある。そんなものになぜ頼る。
本当に痩せたいなら ”ダイエット食品すら食べない” ことである。

食べたいのか!痩せたいのか! そこんとこはっきりしろってこと。 

脱線話は以上  力蔵



リミットレス07


医療のための薬ではなく、麻薬でもなく、こういう能力増強薬、未認可ながらももう現実的に存在しているのではないだろうか。あったとしたら経済を牛耳る上流社会で流通していても本当におかしくない。

ストーリーに戻ろう。
最初の腐れ縁的な再会で義弟にもらった薬の効果によって、一日で極端なそううつ症状が繰り返されるのだがその高低差が面白い。
特に家賃催促に来たおねえちゃんとのやりとり、部屋のかたづけ、小説を書き上げるときの言葉が溢れ出る映像など最初のほうで完全に掴まれた。

途中から投資家に転向し、ロバート・デ・ニーロが大物富豪として絡んでくる。
ここからの展開も面白い。薬にまつわるいろんなカラクリが見えてくる。
本当は麻薬とか覚せい剤撲滅の主旨もあったのかも知れないが、そんな高尚な理念は僕は感じなかった。


エディ・モーラ役のブラッドリー・クーパーはこの映画よりも新作の「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ」でも観たが、いろんな境遇の役ができる。とてもいい役者さんだと思う。これからも注目してゆきたい。

恋人のリンディ役のアビー・コーニッシュ、彼女もとてもキュートだった。
デビューした当時のシャーリーズ・セロンやニコール・キッドマンに似ていてほっぺたがプクッとしてかわいい女優さんだ。


総合的には★ひとつ。
殺人事件の中途半端な話のフリもあり完結していない部分もあったが面白い映画だった。

リミットレス13



★★鑑定士と顔のない依頼人 / The Best Offer / La migliore offerta

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2013年12月13日(金)公開

【作品情報】
若き女性からの鑑定依頼を受けた美術競売人が不可解な事件に巻き込まれていく姿を描く、『ニュー・シネマ・パラダイス』のイタリアの巨匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督によるミステリー。『英国王のスピーチ』のジェフリー・ラッシュが主人公を演じるほか、ドナルド・サザーランド、ジム・スタージェスら多彩な顔ぶれによる一作だ。

【ストーリー】
ヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)は、世界中で活躍する一流オークショニア。人間嫌いで結婚もせず友人もいない彼の唯一の楽しみは、自宅の隠し部屋の壁一面に飾った女性の肖像画鑑賞だった。自分が仕切るオークションでパートナーのビリー(ドナルド・サザーランド)と組んで自分のコレクションにしていたのだ。ある日そんな彼の元に、クレア・イベットソン(シルヴィア・ホークス)と名乗る女性から電話が入る。1年前に亡くなった両親が遺した家具や絵画を鑑定してほしいという依頼だった。“広場恐怖症”と呼ばれる病気により、“15歳から外へ出ていない”と告白したクレアに同情したヴァージルは壁越しのやり取りに同意する。自由な出入りを許され彼女が屋敷の隠し部屋で暮らしていることに気付くとある日、陰に隠れて彼女を覗き見してしまう。その一方でヴァージルは鑑定のたびに地下室の床に落ちている歯車のような機械部品を密かに持ち帰り、すご腕の修理屋ロバート(ジム・スタージェス)に調査と組み立てを依頼していた。

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【作品データ】
原題 La migliore offerta
製作年 2013年
製作国 イタリア
配給 ギャガ
上映時間 131分

【スタッフ】
監督 ジュゼッペ・トルナトーレ
脚本 ジュゼッペ・トルナトーレ
プロデューサー アルトロ・パグリア 、 イザベラ・コカッツァ
撮影監督 ファビオ・ザマリオン
美術 マウリツィオ・サバティーニ
音楽 エンニオ・モリコーネ
編集 マッシモ・クアッリア
衣装 マウリツィオ・ミレノッティ

【キャスト】
ヴァージル・オールドマン:  ジェフリー・ラッシュ
ロバート:  ジム・スタージェス
クレア・イベットソン:  シルヴィア・ホークス
ビリー:  ドナルド・サザーランド
フレッド:  フィリップ・ジャクソン



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【マイレビュー】
いやーミステリー映画でこんなに良い映画は久々に観た。
映画を全部観た後に作品データをチェックするのが僕の習慣になっているので気付かなかったが、あの「★★ニュー・シネマ・パラダイス」「★★★海の上のピアニスト」の監督であるジュゼッペ・トルナトーレ作品だった。
脚本がまたすばらしい。たぶん原作や脚本に惚れて監督が自ら腰を上げるのだろう。ジュゼッペ・トルナトーレ監督は原作や脚本を自分の思い描いたように映像にしてゆく天才だと思う。

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この映画では数多くの美術品が使われている。映画なのだから本物は使っていないと思うが実際あったらその価値は相当なものだ。
名画コレクターっていう人種にしかその気持ちはわからないものだと思うが、得てしてこういう自宅美術館みたいな部屋を彼らは持っているんだろうな。どういうルートで手に入れたものかは公には出来ない人が殆どだと思う。

オールドマンは『所有物』以外には素手で触れられないという完璧&潔癖主義のオークショニアだ。
手袋専用クローゼットまである。ちょっとしたカモフラージュになっていて、この映画ではそこが逆に何だかとても物悲しいのだ。
その奥にある部屋は彼の『心の扉』でもある。そこで絵の女性達に囲まれることが女を知らない彼にとって唯一の『解放』の瞬間なのだ。まあおおむね「変態じじい」と言える(笑)

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あまりインパクトが無い顔つきなので僕も見逃しているだけかもしれないが、主役ヴァージル・オールドマン役のジェフリー・ラッシュについてはそれほど知らなかった。
調べてみると1996年「シャイン」という映画でアカデミー主演男優賞受賞も獲っている。「英国王のスピーチ」にも出てるし、「パイレーツ・オブ・カリビアン」ではヘクター・バルボッサという海賊役でも出ている実力派俳優だった。

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とにかくヨーロッパの名画や彫刻そんな優雅な趣味をお持ちの方にはたまらないミステリーだろう。そんな高尚な趣味の無い僕にとってもとても素晴らしい映画だった。フリとなるシーンをわざと盛り込み、展開をある程度予測できる匂わせ方をするところとか視聴者にとても親切に作られたミステリーだった。B級映画とかサスペンスにありがちないや~な間とか脅かし系はまったく挟んでいない。

キャストは少ないが、脇役がとてもいい。若手のジム・スタージェスとか、ヤな感じ満載のドナルド・サザーランドとか、個性溢れている。準主役のクレア役シルヴィア・ホークスはこの映画では表情があまりない役だがそこが逆にとてもミステリアスでいい。

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配給会社にちょっとした苦言

「タイトルも作品の一部である」

この映画は僕はとても好きな映画だし、ものすごく秀逸で良い映画だと思う。
ただひとつ、難点がある。それが邦題である「鑑定士と顔のない依頼人」である。邦題をつける際の ”いちばんやっちゃいけない悪い例” である。

誰がつけたか知らないけれど、作品への冒涜行為にも匹敵する愚行であると言いたくなる。だいいち宮崎駿かハリーポッターかお前は! センスのかけらも感じないダサダサな邦題だ。僕はたまたま日本語吹き替え版で観たのだがタイトルバックはちゃんと「The Best Offer」となっていた。

「OFFER(オファー)」の意味は色々ある。
テレビタレントへ出演依頼によく「オファー」という言葉を使っている。日本では「要請」とか「依頼」とか、ある意味ビジネスライクでお互いが対等の立場でのやり取りで使われる言葉だが、英語圏での本当のニュアンスは若干違う。
相手に対してもう少し丁寧で、尊敬あるいは謙譲的な意味合いがある。
申込み・進呈・提供、献納、奉納、供え物、貢物とか、はたまた「据え膳食わぬは男の恥」の『据え膳』とかもこの『OFFER』の意味である。だから「The Best Offer」という映画のタイトルはとても意味が深い。

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英語というのは日本語に比べて単語数が少ないから単語に数多くの意味が含まれる。だからセリフでも文字でも会話としても奥行きで引き立つのであって、日本語のように具体的な意味合いに限定してしまうと映画全体の深みすら損ねてしまう。この邦題だと「美術品の」鑑定依頼に完全に限定してしまっている。
もっと彼にとっての”最高の据え膳”があったでしょうが。
もう本当に残念な気持ちになる。

「The Best Offer」・・・・この英語の題名にどれほどの深い意味が隠されているのか、それが映画でちゃんとわかるようになっているのに、である。「The Best Offer」(本当はイタリア映画なので「La migliore offerta」)、せめてそれに忠実につけるべきである。

”題名も作品の一部” であり、そこにもしっかり文化的価値があるものだってことを、日本の配給会社はちゃんと認識したほうがいい。タイトルをわざわざ変えて消費者へインパクトを与えようとするPRの一部にして、映画の興行収入とかDVD売上向上を目論んでいるのが本当にミエミエである。そんな ”余計な商魂” は一切見せるなってこと。
映画は芸術作品である。上映権利を得たからって映画のタイトルにまで手を加えちゃいけないものなんだ。

わかったか!ジャンジャン。

2015.01.17 力蔵



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●コール / Trapped

コール05

MovieWalkerより抜粋
2003年12月20日(土)公開

【作品情報】
全米ベストセラー小説「24時間」を映画化したサスペンス・スリラー。完璧な誘拐計画を進める3人組の犯罪者と、彼らの標的となった一家の駆け引きがスリリングに展開する。

【ストーリー】
オレゴン州ポートランド。幸せな生活を営んでいた主婦カレン・ジェニングス(シャーリズ・セロン)だったが、麻酔医の夫ウィル(スチュアート・タウンゼント)がシアトルへ出張に出かけた日、6歳の娘アビー(ダコタ・ファニング)の姿が見当らないのに気づく。そして振り返ったカレンが目にしたのは、見知らぬ男、ジョー・ヒッキー(ケヴィン・ベーコン)の姿だった。彼は妻のシェリル(コートニー・ラヴ)、従兄弟のマーヴィン(プルイット・テイラー・ヴィンス)の3人組で連続犯罪を犯していた。ジョーにアビーを誘拐したことを告げられ、抵抗しようとするカレン。実はアビーには喘息の持病があり、一度発作に至れば死の危険があるのだ。

コール11


【作品データ】
原題 Trapped
製作年 2002年
製作国 アメリカ
配給 ギャガ=ヒューマックス
上映時間 106分

【スタッフ】
監督 ルイス・マンドーキ
脚本 グレッグ・アイルズ
原作 グレッグ・アイルズ
撮影 フレデリック・エルムス 、 ピョートル・ソボシンスキ


【キャスト】
アビー・ジェニングス ダコタ・ファニング
カレン・ジェニングス シャーリーズ・セロン
ジョー・ヒッキー ケヴィン・ベーコン
ウィル・ジェニングス スチュアート・タウンゼント
シェリル・ヒッキー コートニー・ラヴ
マーヴィン・プール プルット・テイラー・ヴィンス



コール04

【マイレビュー】
映像もアクションも俳優陣もなんら文句のつけようが無い。
ただ僕にはストーリー部分のバックボーンである犯人の動機がイマイチわかりずらかった。

あまり言うとネタバレになってしまうが、直近の4件の誘拐とこの誘拐との関連性とか共通性がわからなかった。それにケイティーの死因を誤解していることの必然性とか。僕の理解力不足なのかもしれないが、そのあたりがどうしてもストーリーを陳腐なものにしてしまっている気がした。

コール06


結局は大掛かりなアクションで誤魔化して、人間の追い込まれた様子や過去の経緯や心情を描ききれていなかったように感じた。

昔の安達祐実によく似たダコタ・ファニングは少し前に『アイ・アム・サム』で観たばかりだったが、あとさきはどちらなのかよくわからないが実によくできる子役である。
この映画のほうが1年後になっているが『アイアムサム』より幼い感じがした。もう17~8歳ぐらいになるのだと思う。

コール03


シャーリーズ・セロンのお色気シーンもあり、薄いシルクの下着に浮かぶ体のラインに僕の目は釘付けだった。
シェリル・ヒッキーは女なのに妙にオカマっぽかったし顔もデカかった。
ケビン・ベーコンは悪いヤツもよく似合う。


コール10


最後はもうぐっちゃぐちゃで何がどうなっているのかもわからなかった。
成功者への妬みなのか、恨みなのか、単なる身代金目的なのか、誘拐そのものが目的なのか、殺したり苦しめたりするのが目的なのか、仲間3人のコンセンサスが無い中で最後になだれ込んでしまって訳がわからなかった。

コール09

★★ブラックサイト

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MovieWalkerより抜粋
2008年4月12日(土)公開 R15指定

【作品情報】
「ハリウッドランド」のダイアン・レイン主演のサスペンス・スリラー。ネット上で殺人を公開する異常者とFBIの女性捜査官が、火花散る頭脳戦&心理戦を繰り広げる。

【ストーリー】
FBI特別捜査官ジェニファー・マーシュ(ダイアン・レイン)は、オレゴン州ポートランドの事務所で若い相棒グリフィン(コリン・ハンクス)とともに、インターネット上の犯罪を取り締まっている。母親ステラ(メリー・ベス・ハート)、8歳になる娘アニー(パーラ・ヘイニー=ジャーディン)と暮らしている。ある日、彼女のもとに「killwithme.com」という不審なサイトの情報が舞い込む。そこにアクセスすると、身動きがとれなくなった猫が衰弱していく様子がライヴ中継されていた。サイトの強制閉鎖を試みるがすぐにそのサイトのコピーが現れる手の込んだ仕掛けが施されていた。一週間後、そのサイトに、縛り付けられた裸の胸に血文字が刻まれている中年男の映像が映し出される。しかも、彼には出血を早める薬物が投与されており、サイトへのアクセス数が上がるほど投与量も増える仕掛けになっていた。

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【作品データ】
原題 Untraceable
製作年 2008年
製作国 アメリカ
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
上映時間 100分

【スタッフ】
監督:  グレゴリー・ホブリット
脚本:  ロバート・ファイヴォレント 、 マーク・R・ブリンガー 、 アリソン・バーネット
製作総指揮:  リチャード・S・ライト

【キャスト】
ジェニファー・マーシュ捜査官:  ダイアン・レイン
エリック・ボックス刑事:  ビリー・バーク
グリフィン・ダウド捜査官:  コリン・ハンクス
オーウェン・ライリー:  ジョセフ・クロス
ステラ・マーシュ:  メアリー・ベス・ハート
リチャード・ブルックス:  ピーター・ルイス



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【マイレビュー】
実はこの映画は3回観ている。何度観ても恐ろしいストーリーだ。
連続殺人モノではあるが、そこにハイテクでインテリジェンスな仕掛けが盛り込まれている。

ものすごく秀逸なストーリーでただ怖いだけじゃない。
動機も手法もいかにも現実にありそうで、しかも人間の”怖いもの観たさ”の心理を絶妙についたストーリーはサスペンス映画の境地だと思う。
何も知らない興味本位の閲覧者が殺人の共犯になるような仕掛けは技術的には割りと簡単にできるところがなんとも恐ろしい。この映画を観た模倣犯が出て来ないとも限らない。

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殺人の方法や仕掛けがやや大袈裟でグロくて現実味が無いのは映画だから仕方ないが、サイトを閲覧することでカウンターが上がり、そのカウンターに比例してじわじわと殺人が実行されるところがなんとも恐ろしく、この殺人の方法の秀逸さは他のサスペンスとは一線を隔し群を抜いている。
内容が内容なだけに ”面白かった” と言うべき作品ではないのはわかるが、『セブン』に匹敵するようなとても秀逸な作品だったと思う。とても良くできていた。

この映画は現代のネット依存社会に警告を発している。観ておいたほうがいいと思う。


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~脱線話~    『晒し首』

たとえば衝撃的な殺人事件のニュースが流れたとする。
犯人が未成年たっだ場合にはテレビニュースで実名を流すことは現実的にはありえ無い。
だがネット上は違う。

何者かによって一週間もしないうちに加害者の実名が拡散される
別の人間によってさらに加害者の写真、実名、住所、学校、家族、その他個人情報がネット上に晒される。
ご丁寧に、拾った情報で動画まで作ってYouTubeに流すヤツもいる。
違法と知っていても。

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閲覧者はただの興味本位でしかない。そのことは別の機会に問題提起しようと思う。
日がたてば別の事件も起きて「人のうわさも七十五日」のごとく、すぐに飽きて忘れられ誰もその事件のことを記憶にも留めていない。

問題はそういう「晒し行為」を敢えてする人間の心理である。
当事者や身内でもなければただの『面白半分』ってとこだろう。人を晒してその分自分も戒めるような自重した人間でもないくせに、とにかく被害者だろうが加害者だろうが関係なく、よってたかってただ晒し者にしたいだけだろう。

それはある意味その事件の被害者よりも ”加害者と同様の心理状態” になっていると言える。

晒す理由についても誤魔化す。
「出所後に一般社会に紛れてしまう」・・・とか言って。
面白半分で人を晒したりいじめるのが好きな人間が、加害者が出所する何年も先のことなどを憂いているはずがない。

元来いじめる側ってのは殆ど何も考えていない。正義も善悪もへったくれもない。ただ楽しいからそうしているだけである。したがって後々反省することも無くそんな事実さえすぐに忘れてしまうのがオチだ。

「晒す連中」とは事件の加害者と殆ど違わない心理をもつ加害予備軍だと断言してもいい。

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もちろん加害者はその罪に比例した罰を受けるべきだとは思う。刑務所や少年鑑別所に行ったからといって贖罪が完了するわけではない。罪は一生付いて回るしそれは加害者本人の問題である。

百歩譲って、そういう ”加害者晒し” を正々堂々と実行しても許されるのは『被害者や被害者遺族だけ』だ。むしろ逆に彼らほどそっとしておいて欲しいと思うはずだ。

直接関係も無いくせにネットで晒し行為をやっている奴らは、ヤクザの金貸しが玄関ドアに「金返せ」の貼紙をすることよりもはるかに『タチが悪い』と思う。またそれを面白おかしく見ている連中も然りだと僕は思う。

最後に「晒す連中」に告ぐ----

ただの面白半分のくせに、社会的制裁という名にかこつけた『個人情報晒し』をすることで満足するのならこれからもやればいい。止めないから。
ただしこれからは背後や頭上に気をつけたほうがいい。逆に晒される羽目になるから。




この映画を観た感想を総括すると
「悪いと知っていて犯す罪」よりも「何も知らずに犯す罪」のほうが罪が重いと僕は感じた。
ことの善悪すらわからないのが”人間として”一番罪が重いということだ。


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●ゴーストライター

ゴーストライター02

MovieWalkerより抜粋
2011年8月27日(土)公開

【作品情報】
ロマン・ポランスキー監督がベルリン国際映画祭最優秀監督賞を受賞したポリティカル・サスペンス。脛に傷持つ政治家の回顧録を書くことになったゴーストライターが巨大な陰謀に巻き込まれていく姿を緊迫感あふれるタッチでリアルに描き、最後まで飽きさせない。イギリスを代表する実力派スターたちの演技対決も見応えあり。

【ストーリー】
元英国首相アダム・ラング(ピアース・ブロスナン)の自叙伝執筆を依頼されたゴーストライター(ユアン・マクレガー)に出版社が提示した条件は、米国で講演中のラングが滞在する島に今夜中に発ち、1ヶ月以内に原稿を仕上げるという厳しいもの。だがそのハードな仕事と引換に得られるものは25万ドルという破格の報酬だった。ヒースロー空港の待合室では、ラングがイスラム過激派のテロ容疑者に対する不当な拷問に加担した疑いがあるというニュース速報が流れていた。やがて、取材を進めるうちに、ラング自身の過去に違和感を覚えた彼は、前任者の不可解な死を追いかけるうちにCIAがらみの重要機密に触れてしまう。

ゴーストライター17

【作品データ】
原題The Ghost Writer
製作年2010年
製作国フランス イギリス ドイツ
配給日活
上映時間128分

【スタッフ】
監督ロマン・ポランスキー
脚本ロマン・ポランスキー 、 ロバート・ハリス
原作ロバート・ハリス
製作ロマン・ポランスキー 、 ロベール・ベンムッサ 、 アラン・サルド

【キャスト】
ゴースト: ユアン・マクレガー
アダム・ラング: ピアース・ブロスナン
アメリア・ブライ: キム・キャトラル
ルース・ラング: オリヴィア・ウィリアムズ
ポール・エメット: トム・ウィルキンソン
シドニー・クロール: ティモシー・ハットン
リチャード・ライカート: ロバート・ピュー



ゴーストライター20

【マイレビュー】
決して難解ではないがストーリーを混乱させるだけのような不要なシーンも多々あり、なんだかスッキリしなかった。僕自身にはものすごく残尿感がある映画だったので評価は及第点止まりだ。

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主演のユアン・マクレガー演じるゴーストライター、彼の生真面目さがこの映画では唯一の救いだった。元々の彼の持ち味が生かされている映画だったとは思う。
だがもっともっと真相に迫り追及の手を逃れて欲しかったし、具体的な解決が何一つされていないところとか勧善懲悪的な展開を好む僕としては空虚で無秩序な反復がこの先も続いてゆくようなラストシーンはとても残念だった。
こういう風にCIAが絡むストーリーは本当に胸くそが悪くなる。だからちゃんと解決して欲しかった。そのあたりは観る方の主観だから仕方ないと思うが。

ゴーストライター01

イギリス首相アダム・ラング役のピアース・ブロスナン。ちょっと毒舌になるが褒めてみようと思う。
彼はロジャー・ムーアの後釜で007でも一時期主役を張っていたが、佇まいや顔立ちに粗野な感じが一切無く、顔立ちも綺麗で無機質な感じがスマートなスパイにもってこいだったのだろう。シリーズの中ではウケは悪くはなかった様に思うが、他に映画に出たがる傾向にあるため事務所とのトラブルで007は契約破棄された。

僕が分析したところ少年のころからモテ過ぎてちやほやされて来て本人も相当なナルシストだ。そういう浮付いた部分が肝心の人間性の発展の阻害要因になったのではないかと僕は分析している。
彼の風貌に表れているそういった「色男だが空虚な人間性」がこの映画の中では逆に”生かされている”と言っていいだろう。アドバルーンとしての役目は十分だが首相としての素養の無さを如実に物語っていて、そういう点では抜群のキャスティングだった。首相の器ではないが外見は申し分ない首相としてピッタリだったということだ。

ゴーストライター05

最初に不要なシーンが多かったと書いたが、いくつか例を挙げたい。
まず「庭を掃除する使用人」である。
あんなに風の強い邸宅でいつもいつも枯葉を箒で掃いている。窓の外を映すシーンではいつも映り込んでいるがあれに何の意味があったのだろう。

ゴーストライター19

妻と秘書、首相をめぐるあのあたりの女同士の嫉妬や葛藤も中途半端だった。全く描ききれていない気がした。

面接の帰りに帰宅するシーンでオートバイに乗った強盗に奪われた原稿。出版社がチェックしてくれるように頼みレジ袋か何かに無造作に入れて渡したものだが、タクシーの車中でうんざりしたように最後のページ(645ページだったかな)を映したあの意味ありげなシーン。あの原稿は結局は囮原稿だったのだろうが、そこはちゃんと別のシーンで説明すべきだったと思う。
そのほかにもあるが、これから観る方のお楽しみが半減しちゃうのでこの辺にしとく。

ゴーストライター08


いろんな賞を獲得した映画だとのことだが、ほとんど描ききれていない分、なんかとてももったいない感じがした。


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★パッセンジャーズ

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MovieWalkerより抜粋
2009年3月7日(土)公開

【作品情報】
「プラダを着た悪魔」などで人気の若手女優アン・ハサウェイ主演作。飛行機事故の生存者たちをめぐる謎を追う若きセラピストの不安を見すえたサスペンス・ドラマだ。

【ストーリー】
セラピストのクレア・サマーズ(アン・ハサウェイ)は、恩師のペリー・ジャクソン(アンドレ・ブラウアー)から仕事を任される。それは、飛行機墜落事故で奇跡的に生き残った生存者5名のトラウマ的ストレスを治療するというものだった。やる気を見せるクレアに、ペリーは“生存者の1人、エリック・クラーク(パトリック・ウィルソン)に気をつけろ”と忠告する。病院でエリックと面会したクレアだったが、彼はグループ・カウンセリングを拒否。自宅での個別カウンセリングを行うことになる。だが、クレアが彼の自宅を訪れると、彼は大胆に言い寄ってくる。さらに、教えてもいないクレアのプライベートを知っているなど、謎めいた行動を見せる。さらに、クレアの自宅には近所のトニ夫人(ダイアン・ウィースト)が毎晩訪れてくるようになる。だが、その様子は何かを探るようで、どこかおかしい……。

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【作品データ】
原題 Passengers
製作年 2008年
製作国 アメリカ
配給 ショウゲート
上映時間 93分

【スタッフ】
監督 ロドリゴ・ガルシア
脚本 ロニー・クリステンセン
製作総指揮 ジョー・ドレイク 、 ネイサン・カヘイン

【キャスト】
クレア・サマーズ:  アン・ハサウェイ
エリック・クラーク:  パトリック・ウィルソン
アーキン:  デヴィッド・モース
ペリー:  アンドレ・ブラウアー
シャノン:  クレア・デュヴァル
トニ:  ダイアン・ウィースト



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【マイレビュー】
この映画についてネタバラシしたようなレビューサイトがあれば『出禁』にしたほうが良い。
そいつにはレビュアーの資格はなし。

徐々に墜落の真相や乗客たちの境遇がわかってくるにしたがってミステリー要素が多分に関わってくる。
これは観てもらうしかないだろう。
なので今回はネタに関することはたったこれだけで終わりにする。


主役の「アン・ハサウェイ」についての印象を少し。
「お姫様」的な顔立ちであり、何か高貴なイメージで逆にちょっと庶民感に欠ける。まさに「高嶺の花」ってイメージだ。
「ラ・ミゼラブル」や「プラダを着た悪魔」のほか、お姫様役がやはり多い。
髪の色も瞳の色も違うが、なんだかジュリア・ロバーツに良く似た屈託の無い笑顔をする。
僕としてはあまり興味が無い女優だったが、この映画は彼女の演技がとても良かったと思う。しかも意外にも肉感的な体つきをしていることに気づいてしまった。すこしハマリそうだ。

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脱線ネタ

~女優の色気に関して~

僕は「色気」がある女優が好きだ。すこしエロいってことかな、憂いがあるというか。エロ全開!!って女優もたまにいるが食われそうで逆に引く。そのあたりのちょうどいい塩加減の女優はなかなかいない。
僕の中での真理として、女優にしても一般世間でも同じく女性は32歳を過ぎないと色気が出てこないと僕は思っている。30歳でもなく35歳でもなく色気が出てくるのは32歳を過ぎてからである(笑)

右に僕の好きな女優さんを載せているが、一番上のシアーシャ・ローナンはまだ20歳代である。すこし「先物買い」した感じだが、32歳を過ぎれば最高の女優さんになること間違いなし。

まあ・・・・どうでもいい話でした。



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●インランド・エンパイア

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Moviewalkerより抜粋
2007年7月21日(土)公開

【作品情報】
鬼才デビッド・リンチ監督の「マルホランド・ドライブ」以来5年ぶりとなる長編映画。ある女優の現実世界と劇中劇などが複雑怪奇に交錯する、シュールな幻想スリラーだ。

【ストーリー】
ハリウッド女優ニッキー・グレース(ローラ・ダーン)は、街の実力者で夫のピオトルケ・クロール(ピーター・J・ルーカス)と豪邸で暮らしている。ニッキーは「暗い明日の空の上で」という映画の主演に抜擢される。キングスリー・スチュワート監督(ジェレミー・アイアンズ)ともうひとりの主役であるデヴォン・バーク(ジャスティン・セロー)と共に製作に意欲を燃やすニッキー。しかし「暗い明日の空の上で」は、実はいわくつきのポーランド民話を元にした映画「47」のリメイクで、この映画は主演の二人が撮影中に殺されたので未完になったといういわく付きの企画であった。

インランド・エンパイア09

【作品データ】
原題 Inland Empire
製作年 2006年
製作国 アメリカ ポーランド フランス
配給 角川映画
上映時間 180分

【スタッフ】
監督 デイヴィッド・リンチ
脚本 デイヴィッド・リンチ
製作 デイヴィッド・リンチ 、 メアリー・スウィーニー

【キャスト】
スザン:  ローラ・ダーン
キングスリ・スチュワト監督:  ジェレミー・アイアンズ
デヴォン/ビリ:  ジャスティン・セロー
フレディ:  ハリー・ディーン・スタントン
ロスト・ガル:  カロリーナ・グルシカ



インランド・エンパイア11

【マイレビュー】
いつもそう思うが、このデヴィット・リンチ監督というのは視聴者を混乱させて楽しんでいるフシがある。

それも、別にわからなけりゃわからないでいいし、どうせ君らの頭じゃ理解できないだろうよ。だから映画なんて観る人それぞれの感性での解釈で結構だ。それに解ったふりして★3つなんて別に必要なし。
・・・なんて考えているように。
「マルホランド・ドライヴ」もそうだった。

たとえ彼の本音がそこにあったとしても別にこっちもイヤじゃないし、むしろ楽しみでもある。
彼にとって映画とは「挑発」なのかもしれない。


インランド・エンパイア01


この映画を細かく筋道立ててとても上手く解説しているレビューサイトがある。
ムーBチップ』というレビューブログである。

この方はデヴィット・リンチ監督のことが大好きで、もっともっと知りたいという願望が根底にあるように感じる。サイト管理者の方は男性だと思われるが、なんだかそこに監督に対する恋心や映画そのものへの愛情すら感じるほどだ。

ご本人も白状しているが映画の観かたも変っていて「ポーズ&レビュー」を繰り返して「メモ」を取りながら観ているとのことだ。

ある意味そんな「達観」した方でもそういう手段でないとなかなか理解しづらい映画ではあるのだから、ただのデヴィット・リンチ監督の俄かファンの僕になどわかるはずがない。
その解説は観たばかりで混乱した僕の頭の中をスッキリさせてくれて「なるほど!」と納得させてくれるとても見事な解説だと思うので、皆様もご参考に。

インランド・エンパイア07


他のサイトではこの映画を解読しようとして混乱したまま結局 『頭がイカれた女の話』 に強引に持って行ったレビューサイトもあったし、デヴィット・リンチ監督映画については「わかろうとしてはダメ!」と180分という長丁場を乗り切っただけの半ば諦め半分で開き直るレビューもあった。

僕は逆に大勢の中の1人でホッとした。
なので今回は僕の出る幕は無し(笑)。

インランド・エンパイア02


ただ映画の出来栄えについては同じデヴィット・リンチ監督作品では「マルホランド・ドライブ」のほうが僕は圧倒的に好きだった。
僕自身マルホ主演のナオミ・ワッツのファンでもあるので贔屓目にみてもいるが、それでも圧倒的にマルホのほうが好きだ。

インランド・エンパイア03


この「インランド・エンパイア」については主演の「ローラ・ダーン」やその他の出演者の魚眼レンズばりの「気持ち悪い顔のどアップ」が多すぎて(特に冒頭シーンで近所に引越ししてきたというババアとか)、サスペンスやスリラーというより僕の嫌いなホラー的な怖さのほうが強かった。
ホラー要素はある程度”お色気部分”でカバーできるのだが、それもほとんど無かったので、やっぱりマルホに軍配。

ちなみにこの映画には日本人女優の裕木奈江さんが路上生活者というか売春婦役で出ていた。彼女は日本ウケはあまりしなかったが、案外僕は好きな女優さんだ。

インランド・エンパイア12

★藁の楯 わらのたて

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MovieWalkerより抜粋
2013年4月26日(金)公開

【作品情報】
人気漫画「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズの作者で、作家としても活躍する木内一裕の同名小説を、大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也の共演で、鬼才・三池崇史監督が映画化したサスペンス・アクション。殺人鬼を殺したら10億円を支払うという新聞広告に殺気立つ人々と、彼を警視庁まで移送する任務を受けたSPの息詰まる攻防戦が描かれる。

【ストーリー】
7歳の幼女が惨殺される事件が発生。8年前に少女暴行殺人事件を起こし出所したばかりの清丸国秀(藤原竜也)に容疑がかかり、警察による捜査が行われるが、一向に清丸の足取りは掴めずにいた。事件から3ヶ月後、事態が大きく変わる。殺された幼女の祖父・蜷川隆興(山崎努)は政財界を意のままに動かす大物で、彼が大手新聞3紙に、清丸を殺した者に10億円支払うとの全面広告を打ち出した。この前代未聞の広告を見た国民は一気に殺気立ち、身の危険を感じた清丸が福岡県警に自首。東京の警視庁まで清丸の身柄を護送する最中に彼の身を守るために、生え抜きのSP5名が配置された。いつ、どこで、誰が襲撃してくるかわからない極限の緊張状態の中、護送が始まる……。

藁の盾03

【作品データ】
製作年 2013年
製作国 日本
配給 ワーナー・ブラザース映画
上映時間 125分

【スタッフ】
監督 三池崇史
脚本 林民夫
原作 きうちかずひろ

【キャスト】
銘苅一基: 大沢たかお
白岩篤子: 松嶋菜々子
清丸国秀: 藤原竜也
奥村武: 岸谷五朗 
関谷賢示: 伊武雅刀
神箸正貴: 永山絢斗
由里千賀子: 余貴美子
蜷川隆興: 山崎努


藁の盾13

【マイレビュー】
警視庁の全面協力体制を得て、CGも無く、日本映画としてはかなり撮影にお金を掛けたスケール感のある作品だった。
機動隊や警察官、それにパトカーがとにかくたくさん出てくる。
ラストの警視庁前交差点を封鎖しての撮影シーンはいささか現実味は欠けたが、前半部分の車の爆発やパトカーのクラッシュシーンなどこれまたかなり迫力があった。

藁の盾12

犯人の清丸国秀役の藤原達也が見事な演技だった。ニヤニヤと憎たらしいにもほどがある(笑)
彼は「カイジ」とか「デスノート」でも主役を演じているが、いつも「ちょっと演技が大袈裟でクサイ」と思っていたが、こういう”人たらし系の悪人”ぶりは彼に相当合っていると思った。

連続少女強姦殺人鬼であり生かしておいても意味のない人間を、SPの4人は命がけで守り東京まで護送するるという不条理極まりない任務を遂行しなければならない。その4人すら犯人を護っているにもかかわらず殺したい衝動や欲望に何度もかられる。

藁の盾02

極悪人であっても一般的には社会的制裁もなく、性善説を基に犯人の更正を目的に作られた刑法の矛盾点をこれでもかと見せ付けられ、イライラ度がハンパ無い。加害者を守り被害者を守らない刑法と、刑法の裏にある報道などのモラルのあり方や現状について、大きく問題提起をしているのだと思う。
また世の中そういう許しがたい犯罪がとても多いと思う。

不条理極まりない状況にさらに波紋を投げかける事象が起こる。
一連の幼児殺害事件で孫を殺された大富豪の蜷川隆興(山崎努)が新聞とインターネットに個人で一大広告をする。
「この男を殺してくれた方には10億円進呈」という途方もないものである。

藁の盾07

そのとてつもない懸賞金の為、一般人はおろか警察内部の人間、4人の仲間のSPたちすべてが信用できない状況になる。
野次馬が群がり、10億円欲しさに公衆の面前で犯人を殺そうとする人間が次から次へと現れる。

何といっても危険なのは訓練を受け武器を持った大勢の警察官や機動隊員が最も信用できない状況となることだ。したがって護衛となる機動隊員すら寄せ付けず、秘密裏に、互いに疑心暗鬼になりながらもSP最少人数で犯人を護送するしかない。

その不条理なシチュエーションと不道徳な心理描写がとにかく秀逸だった。
観る側に対して「人は何を命がけで守るのか」を真剣に問う映画だった。

藁の盾06


この作品はこれまでの数々の映画と決定的に違う点は「ネタバレが許されているような」不思議な映画だということ。
見ているうちに良心や正義とは何なのかが本当にわからなくなってくる。
本当に肝心なものはストーリーそのものには無い、そう思える映画なのだ。

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●グランドピアノ 狙われた黒鍵

グランドピアノ 狙われた黒鍵03


MovieWalkerより抜粋
2014年3月8日(土)公開

【作品情報】
コンサート中に命を狙われるピアニストとスナイパーの攻防を描くサスペンス。出演は「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのイライジャ・ウッド、「推理作家ポー 最期の5日間」のジョン・キューザック、「アルゴ」のケリー・ビシェ、「4.3.2.1」のタムシン・エガートン。監督は『拘禁 囚われし宿命の女』のエウヘニオ・ミラ。

【ストーリー】
若き天才ピアニスト、トム・セルズニック(イライジャ・ウッド)は、極度のステージ恐怖症に陥っていた。音楽界の奇才と呼ばれたパトリック・ゴーダルーが作った演奏不可能の曲「ラ・シンケッテ」は、世界中で彼自身とトム以外は弾けない難曲といわれたが、5年前、トムはその演奏に失敗してしまったのだ。世界的な人気女優である妻エマ(ケリー・ビシェ)に背中を押され、今は亡き恩師パトリックの追悼コンサートで復帰することを決めたものの、すっかり自信を喪失したトムの頭の中はネガティブになっていた。大勢のファンが詰めかけたホールは4000人の観客で埋め尽くされ、その中にはセルズニック夫妻の友人のカップル、アシュリー(タムシン・エガートン)とウェイン(アレン・リーチ)の姿もあった。楽屋で恐怖にも似たプレッシャーと孤独を噛み締めたトムは、意を決して指揮者ノーマン(ドン・マクマナス)とオーケストラが待つステージへ。用意されていたグランドピアノは、恩師が遺した世界最高級ブランド、ベーゼンドルファーの“インペリアル”。演奏の滑り出しは順調だったが、奇妙な矢印が描かれた楽譜をめくると「一音でも間違えたらお前を殺す」という赤い文字を発見。ライフルの照準器から発せられる赤いレーザー光線を目の当たりにしたトムは、激しく動揺しながらも演奏を続けるのだった。

グランドピアノ 狙われた黒鍵08

【作品データ】
原題 GRAND PIANO
製作年 2013年
製作国 スペイン=アメリカ
配給 ショウゲート
上映時間 91分

【スタッフ】
監督 エウヘニオ・ミラ
脚本 デイミアン・チャゼル
製作総指揮 ヌリア・ヴァルス 、 リサ・ウィルソン 、 マイルズ・ネステル 、 ミケル・レハルサ 、 メルセデス・ガメロ

【キャスト】
トム・セルズニック: イライジャ・ウッド
スナイパー:  ジョン・キューザック
エマ・セルズニック:  ケリー・ビシェ
アシュリー:  タムシン・エガートン
ウェイン:  アレン・リーチ
ノーマン:  ドン・マクマナス
手下:  アレックス・ウィンター
マージョリー・グリーン:  ディー・ウォーレス



グランドピアノ 狙われた黒鍵01

【マイレビュー】

以前に観た「フォーン・ブース」とよく似ていて大衆の目の前での「軟禁状態での極限心理パニックもの」だった。
この映画の場合はクラシックを聴きに来るようなちょっとハイソな観客を目の前にしてのパニックものである。犯人の意図がわからないまま進んでゆくのでそのミステリアスな部分に惹かれて観てしまった。

グランドピアノ 狙われた黒鍵02

こういうシチュエーションは観る人によっては好き嫌いがはっきり分かれるだろう。
僕としてはストーリーも物足りなかったし、主要な登場人物も少なすぎるし、捻りが無くて「う~ん」って感じだった。
それにお色気要員として一般席にいた彼らの友人カップルの存在の必要性とか設定がこの上なく中途半端だった。婚約者のエマは人気女優な割りに招待客の友人が彼らカップルだけで、本当に少なすぎるし、二人とも有名人なのにマネージャーとか取り巻きとか会場の警備員がたった一人とかあまりにも少人数過ぎて不自然だろって思った。

グランドピアノ 狙われた黒鍵09

場面がコンサートステージ上がほぼ80%なのでハラハラしながらもあまり好きではないクラシックを聴くしかないのが、僕さえもちょっとだけ軟禁されたような窮屈感があり、途中で眠くもなった。

撮影技術面ではクレーンを多用していて観ていてすこし目が回る。それに「ロード・オブ・ザ・リング」のイライジャ・ウッドの濃い顔のアップばかりが目立ったのでちょっとイラッときた(笑)。

グランドピアノ 狙われた黒鍵05

ただピアノを弾くシーンの練習は相当なものだったと思う。手元だけをCGでプロのピアニストと合成しているのだろうか。
音とぴったり合っていてそこは凄いと思った。
ただアレだけ難解な曲を弾くのにねえ。あのシチュエーションはちょっとやりすぎって感じだった。あんな上の空で弾いたんじゃ、結局は音楽の才能なんて演奏者の「テクニックだけ」ってことになっちまう。
僕はそれはちょっと違うぞって思ったりした。

グランドピアノ 狙われた黒鍵06

イライジャ・ウッドは7:3分けで、あの幼さが残る「ロード・オブ・ザ・リング」当時からこの映画になっていきなり「オジサン」になってしまった(笑)。
現時点で言えば彼には「精彩」とか「男の色気」的な部分が映画俳優としては欠けている。これからどこを目指すのか模索しているところだろうが、インテリ的な役という点ではよかったが、ダニエル・クレイグとかコリン・ファレル系の満身創痍アクションはあまり彼に向いていないように思う。やっぱ「ロード・オブ・ザ・リング」を見つめるときのファンタジーな目の印象が強すぎるのだろう。

グランドピアノ 狙われた黒鍵07

ちょっとネタバレ的な感じもするが、登場人物の名前も写真も公になっているのではっきり言うが、脅迫犯人はジョン・キューザックである。役名は無いスナイパーである。
声は聞こえているがラスト10分ほどしか出ていなくて相変わらず無表情で「フローズン・グラウンド」でもそうだったけど、こういうちょっと陰のある寡黙な犯人役が似合っている。ただその分、冒頭シーンとかどこかで、彼という人物像へのフリを使うとか、過去のいきさつや謎解きのヒントを出すとか、ちょっとした出演シーンがあるとか、何か一ひねりして欲しかった。

僕の評価としてはイマイチの少し上の「及第点(●)」の映画だった。

グランドピアノ 狙われた黒鍵10

★グランド・イリュージョン

グランドイリュージョン28

MovieWalkerより抜粋
2013年10月25日(金)公開

【作品情報】
奇想天外で壮麗なマジックを披露し、ショーをしながら不可能とも思える強盗を同時に行い、観客を魅了する4人組のスーパーイリュジョニスト。彼らと追い詰めるFBIチームとの攻防を描くサスペンス・スリラー。ジェシー・アイゼンバーグ、ウディ・ハレルソンらがイリュージョニストに扮する。監督は『トランスポーター』のルイ・レテリエ。

【ストーリー】
アトラス(ジェシー・アイゼンバーグ)ら4人のスーパー・イリュージョニスト・グループ“フォー・ホースメン”はラスベガスでショーを行いながら、遠く離れたパリの銀行から金を奪い、観客の度肝を抜く。この複雑に計画された不可解な犯罪に、当局が動き出す。FBI捜査官のディラン(マーク・ラファロ)とインターポールのアルマ(メラニー・ロラン)は、フォー・ホースメンがもっと大がかりな犯罪を行う前に阻止しようとするが、まったく尻尾を掴むことができない。捜査陣は、マジックの種を暴くことで有名なサディアス(モーガン・フリーマン)の協力を仰ぐが、フォー・ホースメンは誰よりも上をいっているのは明らかだった。彼らの最後のショーが終わるとき、フォー・ホースメンのトリックの秘密と彼らの目的が暴かれる……。

グランドイリュージョン12

【作品データ】
原題 NOW YOU SEE ME
製作年 2013年
製作国 アメリカ
配給 KADOKAWA
上映時間 116分

【スタッフ】
監督 ルイ・レテリエ
脚本 エド・ソロモン 、 ボアズ・イェーキン 、 エドワード・リコート
原案 ボアズ・イェーキン 、 エドワード・リコート

【キャスト】
J・ダニエル・アトラス:  ジェシー・アイゼンバーグ
メリット・マッキニー:  ウディ・ハレルソン
ヘンリー・リーブス:  アイラ・フィッシャー
ジャック・ワイルダー: デイヴ・フランコ
ディラン・ローズ:  マーク・ラファロ
アルマ・ドレイ:  メラニー・ロラン
エバンス:  コモン
サディアス・ブラッドリー:  モーガン・フリーマン
アーサー・トレスラー:  マイケル・ケイン


グランドイリュージョン32

【マイレビュー】
もう最初から最後まで騙されまくっちゃってください!って感じだ。

華やかで痛快で意外過ぎて、それでいてどこかもの悲しくて・・・そんな印象の映画だった。
世界屈指のマジシャンが謎の「Eye」の指示の基にコラボレーションされた「フォー・ホースメン」の世紀のマジックショーが開幕する。
「Eye]とはいったい?

グランドイリュージョン23


もう出演者がとても豪華メンバーであること。本当に嬉しい限りだ。
若手だけじゃなく「モーガン・フリーマン」や「マイケル・ケイン」というベテランのアカデミー俳優が出ているっていうだけで、ものすごく重厚な映画になっている。このあたりの重要な役柄もとても見ものだ。

グランドイリュージョン35


また、かの映画『ソーシャルネットワーク』主演の「ジェシー・アイゼンバーグ」というものすごく個性が際立つ存在感のある若手俳優と、どんな役もこなせる「ウディ・ハレルソン」を中心とした「フォー・ホースメン」のメンバーのパフォーマンスも一流だ。
あの「デヴィット・カッパーフィールド」がこの映画の中心となるイリュージョンマジックの指南役だったそうだ。なるほど、素晴らしいわけだね。

刑事役のカップル「マーク・ラファロ」と「メラニー・ロラン」もとてもいい。この二人の関係もとても重要である。

グランドイリュージョン30

特にメラニー・ロラン、この女優はものすごくチャーミングでかわいい。
タランティーノ監督作品の『イングロリアス・バスターズ』以来のファンだ。

『チェンジリング』で事件解決のキーマンとなったレスター・ヤバラ刑事演じた「マイケル・ケリー」も刑事役で出ている。この役者さんも僕はとても好きな俳優である。

グランドイリュージョン05

お金の掛けようも、スケールもでかいこと。そしてトリックのどれもひとつひとつすばらしい。
電飾もきらびやかで映画でもショーを見ているような錯覚になる。アメリカ全土、ラスベガスからニューオーリンズ、そしてニューヨーク、そしてフランス・パリまでロケ地は広がる。地球全体を巻き込んでいるかのようなショー、カーチェイス、ヘリコプターの空撮とか、スピード感や、躍動感、オリンピックの開会式レベルのスケールだった。

こんな風にお札が空から降ってくるような”ねずみ小僧ばり”の夢のあるマジックショーが本当にあったなら僕も絶対に行きたいと思った。

グランドイリュージョン04

★マルホランド・ドライブ

マルホランド・ドライブ003

2002年2月16日(土)公開
【作品情報】
「ロスト・ハイウェイ」「ツィンピークス」「ストレイト・ストーリー」のデビッド・リンチ監督が描く、美しくも妖しい魅惑的なミステリー。映画の都・ハリウッドの周辺を舞台に、2人の美女が繰り広げる摩訶不思議な物語。

【ストーリー】
真夜中のマルホランド・ドライブ。車の助手席に座る女(ローラ・エレナ・ハリング)は、突如運転手に殺されそうになり、車は事故を起こす。傷を追い逃げた女は、高級アパートの一室に忍び込んで身を隠す。部屋の住人である叔母を訪ねてハリウッドにやってきた女優志望のベティ(ナオミ・ワッツ)は、部屋にいたリタと名乗る記憶喪失の女を叔母の友人と思い込んでしまう。大金と不思議な形の青い鍵を持つリタが、唯一覚えている言葉「マルホランド・ドライブ」を手がかりに、彼女の記憶探しに乗り出すベティ。一方、ベティはオーディションが大成功。新進監督のアダム(ジャスティン・セロウ)と知り合い、惹かれ合う。ある日、偶然入ったレストランでリタは「ダイアン・セルウィン」という名前を思い出し、ふたりはダイアンの住所を調べ家を訪ねるが、そこには腐った女の死体があった。動揺したふたりは互いの感情の高まりを感じ、その夜一線を超える。そして、リタの持つ青い鍵がブラックボックスに差し込まれ、もうひとつの物語が始まる。それはレズビアンの恋人同士ダイアン・セルウィン(ナオミ・ワッツ2役)とカミーラ・ローズ(ローラ・エレナ・ハリング2役)の、裏切りと愛憎の物語だった……。

マルホランド・ドライブ002

【作品データ】
原題 Mulholland Drive
製作年 2001年
製作国 アメリカ フランス
配給 コムストック
上映時間 146分

【スタッフ】
監督 デイヴィッド・リンチ
脚本 デイヴィッド・リンチ
製作総指揮 ピエール・エデルマン

【キャスト】
ベティ・エルムス/ダイアン・セルウィン:  ナオミ・ワッツ
リタ/カミーラ・ローズ:  ローラ・エレナ・ハリング
監督アダムの母親、ココ:  アン・ミラー
イレーヌ:  ジャンヌ・ベイツ
イレーヌの連れ:  ダン・バーンバウム
ルイージ・カスティリアーニ:  アンジェロ・バダラメンティ
アダム・ケシャー:  ジャスティン・セロー
マクナイト刑事:  ロバート・フォスター
カミーラ・ローズ:  メリッサ・ジョージ
ルースおばさん:  マヤ・ボンド
カウボーイ:  レイパエッテ・モンゴメリー



マルホランド・ドライブ004

【マイレビュー】
146分ととても長い映画だった。
評価も高く、人気映画のひとつであるこの映画だが、一回目に観終わったとき、僕にとっては難解すぎて何がなんだかわけがわからなないままだった。
結局、この映画について詳しく解説してくれているサイトの助けを借りていろんなシーンやセリフをもう一度確認したくてもう一回観た。二度三度観ることで登場人物の相関図やミステリー部分がだんだんわかってくる一粒で二度三度美味しい映画なのだと思う。

マルホランド・ドライブ005


デヴィット・リンチ監督は本当に天才だ。こっち側が一歩前に乗り出すような映画をいつも作る。かと思えば「ストレイト・ストーリー」のように壁の絵をみているかのようなゆったりしたときの流れを心地よく感じられる映画もある。要するにワンパターンではなく予想もできない映画を撮る映画界の超エリートだと思う。

マルホランド・ドライブ08


この「マルホランド・ドライブ」、難解ではあるが、とにかく皮膚感覚的にカメラワークやセリフ、気味の悪い会話などことあるごとに棘のように引っかかる。
大きな謎の中に小さなヒントが数多くある。クローズアップしたモノや何気ないセリフ、ガラリと変わるシチュエーションや奇妙な人間達、舞台・・・すべてが真実に紐付けられている。

同じ映画なのに二度三度観てやっと解決するようなささいな謎もある。そういう観客の反芻行動がこの映画の狙いでもあるはずだ。
だからこの映画を ”一度観てすべてわかった風” に書いているレビュアーはまず信用しないほうがいい(笑)
たぶんデヴィット・リンチ以上の天才でないと理解するのは不可能だと思う。

マルホランド・ドライブ001

この映画がナオミ・ワッツの出世作であることは知っていたが、なるほど彼女の演技はものすごかった。容姿端麗な彼女だからそれだけで十分な魅力なのだが、喜怒哀楽がこんなに表現できている彼女の映画はいままで観ていなかった。特に女性ならではの「愛憎」表現が極めてすごい。

また、レズビアンシーンではとてもエロティックである。そういう意味では僕のように一回観て訳が分からなかったり、飽きてしまった人でも楽しめる映画だと思う。

マルホランド・ドライブ

★★★オーロラの彼方へ

オーロラの彼方へ03

MovieWalkerより抜粋
2000年12月9日(土)公開

【作品情報】
ハートフルな味わいとサスペンスのスリルが一体となった異色ファンタジー。父と子の劇的な再会に胸をアツくしつつ、いっぽうで起こる殺人事件のスリルにドキドキ!

【ストーリー】
恋人との別離に苦悩する刑事ジョン(ジム・カヴィーゼル)にとって、30年前に殉職した消防士の父フランク(デニス・クエイド)は、誰よりも妻のジュリア(エリザベス・ミッチェル)を愛し、息子のジョン(ダニエル・ヘンソン)を「リトル・チーフ」と呼び、とびきりの愛情を注いでくれたかけがえのない存在だった。もし父が生きていたら…そう思わない日は一日たりとてなかった。ある日、ジョンはクローゼットの奥から父の形見の無線機を発見する。オーロラの輝く夜、ある男との交信に成功したジョンは、無線機の向こうで男が自分の子供に「リトル・チーフ」と呼びかけるのを聞き、愕然とする。ジョンが無線機で交信した男は、なんと30年前に死んだ父フランクだったのである。

オーロラの彼方へ02

【作品データ】
原題 Frequency
製作年 2000年
製作国 アメリカ
配給 ギャガ=ヒューマックス
上映時間 117分

【スタッフ】
監督:  グレゴリー・ホブリット
脚本:  トビー・エメリッヒ
製作総指揮:  リチャード・サパースタイン 、 ロバート・シェイ
主題歌:  ガース・ブルックス

【キャスト】
フランク・サリバン:  デニス・クエイド
ジョン・サリバン:  ジム・カヴィーゼル
チーフ(ジョンの幼少のころ):  ダニエル・ヘンソン
ジャック・シェパード:  ショーン・ドイル
ジュリア・サリバン:  エリザベス・ミッチェル
サッチ・デレオン:  アンドレ・ブラウアー
ゴード・ハーシュ:  ノア・エメリッチ
サマンサ・トーマス:  メリッサ・エリコ



オーロラの彼方へ11

【マイレビュー】
2000年の作品なのに初めて観た映画だった。
最近観た映画の中でもピカイチだった。
とにかく原作&脚本が素晴らしい。この映画、何度観てもいい。
家族愛とサスペンス要素、そして友情や夢、仕事、昔と今の地域社会の様子がとても上手く融合していてものすごく感動した。久しぶりの傑作に出会えた。

オーロラの彼方へ10

オーロラが夜空に輝く。
1999年と1969年のときを超えて、30年前の消防士の父と30年後の警察官の息子がハム無線を通じて会話をする。
そこから物語が急展開する。その息をつく暇も無い展開にもう釘付けである。

オーロラの彼方へ07

父親役のデニス・クエイドはとても素晴らしい役者だ。
「バンテージ・ポイント」もとても秀逸な映画だったが、この「オーロラの彼方に」のほうがさらに彼の温かそうな人柄がよく出ていて見事だった。
すべてのストーリー展開が親子愛をベースにしているので、サスペンス要素もスリリングなだけでなく、「観ていて信じられる」ほどの家族愛を描き本当にいい。

オーロラの彼方へ09

周りを構成する役者達も素晴らしい。
年老いたメイクの感じとか仕草など演技の力がものすごく自然ですばらしい。
1969年と1999年が連動している様子とか、その別々の世界を交互に同時進行してゆくシーン構築や脚本はもう「お見事」としか言いようが無い。
タイムパラドクスやパラレルワールドとなりがちな難解なタイムワープ映画になっていないため、こんな単純な頭脳の僕にもちゃんと理解できた。

無線のなかでとてもお洒落な会話がある。

「例え今から1000年後だろうが、アメリカで勉強する子供達は3つのことを学ぶんだ。『憲法』と『ロックンロール』と『野球』だ。」

とにかく絶対に観て損は無い傑作だから、是非じっくり観てほしい。

オーロラの彼方へ01


▲パッション

パッション03

MovieWalkerより抜粋
2013年10月4日(金)公開

【作品情報】
『殺しのドレス』の巨匠ブライアン・デ・パルマ監督が、2人の女性の間に芽生えた殺意の行方を官能的に描いたサスペンス・スリラー。野心的な悪女を『君に読む物語』のレイチェル・マクアダムスが、彼女に殺意を抱く女性を『ミレニアム~ドラゴンタトゥーの女』のノオミ・ラパスが演じ、女たちの恐ろしい一面が明らかになる。

【ストーリー】
若くして世界的な広告代理店のエグゼクティヴにのぼりつめたクリスティーン(レイチェル・マクアダムス)は、現在はベルリン支社の運営を任されながら、ニューヨーク本社への復帰を狙っている。彼女と二人三脚で新作スマートフォン“オムニフォン”の広告を手掛けることになったイザベル(ノオミ・ラパス)は、忠実なアシスタントのダニ(カロリーネ・ヘルフルト)とプロモーション・ビデオを制作。ロンドンでのプレゼンを成功させ、出張に同行したダーク(ポール・アンダーソン)と一夜を共にする。イザベルがベルリンに戻ると、クリスティーンが手柄を横取りし、本社復帰の約束を取りつける。その後もイザベルを翻弄するクリスティーンは、幼い頃不幸な事故で他界した双子の姉の話を聞かせる。同情したイザベルは思わず忠誠を見せるが、全て彼女を手なずけようとするクリスティーンの罠だった・・・。

パッション02

【作品データ】
原題 Passion
製作年 2012年
製作国 フランス ドイツ
配給 ブロードメディア・スタジオ(協力 コムストック・グループ)
上映時間 101分

【スタッフ】
監督 ブライアン・デ・パルマ
脚本 ブライアン・デ・パルマ
製作 サイード・ベン・サイード

【キャスト】
クリスティーン:  レイチェル・マクアダムス
イザベル:  ノオミ・ラパス
ダニ:  カロリーネ・ヘルフルト
ダーク:  ポール・アンダーソン
バッハ警部:  ライナー・ボック


パッション01

【マイレビュー】
レズビアンや倒錯したセックスシーンが出てくるが露出も無く、「R15」となっているが指定するほどでも無い。せいぜいビーチクがポロリ程度である。ワザワザ「R指定」にして観客動員を増やそうって姑息な魂胆がミエミエだ。

クリスティーン役のレイチェル・マクアダムス。
けっこう体を張った演技もしているのだが、いかんせん、全くエロスを感じないのだ。しかも彼女の素である育ちの良さ、性格の良さ、それに根っからのチャーミングさが役柄である性悪女ぶりを帳消しにしてしまっていて残念というか何というか。こういう汚れ役はむしろ彼女に合っていないと思うのだ。
大好きな映画「きみに読む物語」のときのチャーミングさがまだ持続していて本当にすごい。
日本で言えば薬師丸ひろ子さんのような女優である。

パッション05

対称的にイザベル役のノオミ・ラパスのただただ不気味なこと。無表情の中にどす黒い怨念が渦巻いているような顔だ。
かのスウェーデン版「ミレニアム~ドラゴンタトゥーの女」ではものすごくハマリ役だったが、今回のこの役のように変に真面目でお人好しで上司に忠実なキャリアウーマン役はあまり向かないし、個性が半減してしまうので、むしろ表情だけであまり喋らない役のほうが合っていると思う。

パッション10

主観だがこの映画、途中でものすごくつまらなくなる。
観てもらえばわかるが、あまり意味を成さなかったように思うシーンが時間をたっぷり使って映される。
それは「バレエ公演」の模様で、それを進行するストーリーにリンクするようにスクリーンの半分を占めて映し出していた点だ。『牧神の午後』というバレエ作品である。

映画を観たあとでWikiでざっと調べたところ、この『牧神の午後』はモダン・バレエの最初の作品であるとされ、性描写という点で当時はバレエとして認められるはずも無く「見世物」として蔑まれていたらしい。ところが公演のたびに多くの動員成功を収めすでに有名なモダンバレエとしてその地位を確立したが、未だに受け入れがたい人たちは今でも多くいるとのことだ。同性愛などエロテック部分をこのストーリーに謎かけしていたのだと思うが、僕自身バレエに何の興味も無いのであのあたりはただウザいだけだった。

パッション09

この映画の評価としては「イマイチ」というところだろうか、肝心なところで夢から覚める的な繰り返しで、無駄な時間が多く、割くべきところへの力の傾注度合いがとても中途半端でものすごくチグハグな映画だったように思う。
例を挙げれば刑事がチャイムを何度も鳴らしドアを叩き続けるシーン、それに携帯が鳴り続けるシーンなど、もう冗談抜きで長すぎてイライラすること請け合い。
せっかく一流のカメラワークで、ストーリーとしては最初のツカミがとても良かったのだが、最後まであまりにも小さな世界で物語が進むので、スケール感や拡がりが無く、閉塞感だけは持続し、そんでもって謎のままの部分に決着がついていなかった。

例によってネタバレとか極力書きたくないブログなのであしからず。
とにかくご覧いただいてイライラしていただこう。

パッション06


 

★穴 The Hole

The Hole09


【作品情報】
ガイ・バートが18歳のときに書いた小説「体験のあと」を、『マーサ・ミーツ・ボーイズ』のニック・ハムが映画化した。4人の学生が謎の“穴”で体験した悪夢と恐怖を描く衝撃のサイコスリラー。

【ストーリー】
大切なものは中においてきた――――。
イギリス屈指の名門校、プレイボーン学園の4人の生徒が行方不明になった。すぐに警察による捜索が行われるが、4人の居場所も足取りもつかめないまま日にちだけが過ぎていく。失踪から18日後。行方不明の4人の中の1人であるリズ(ソーラ・バーチ)が衰弱した状態で生還する。しかし真相解明の唯一の手がかりであるリズは精神的に不安定な状態が続いていたため、精神科医のフィリッパ(エンベス・デイヴィッツ)によるカウンセリングが始められることに。そして、記録用のビデオカメラの前でリズは少しずつ18日間に起こったことを話し始める。

The Hole03

【作品データ】
イギリス 
2001年 
102分
製作:Canal+、Cowboy Films、ほか  
配給: コムストック

【スタッフ】
監督: ニック・ハム
製作: ジェレミー・ボルト、リサ・ブライアー、ピッパ・クロス
原作: ガイ・バート 「体験のあと」
脚本: ベン・コート、キャロライン・イップ

【キャスト】
ソーラ・バーチ (リズ)
キーラ・ナイトレイ (フランキー)
デズモント・ハリントン (マイク)
ダニエル・ブロックルバンク (マーティン)
ローレンス・フォックス (ジェフ)
エンベス・デイヴィッツ (フィリッパ)
・・・


The Hole02

【マイレビュー】
単なる閉鎖空間からの脱出ものだと思って期待していなかったが、「何が真実で」、「どうしてこうなったのか」が観ている側にもわからない形で進んでゆく展開であまり例が無くとても秀逸だった。サスペンス、スリラーものとしてとてもよく出来ている作品だと思った。

解せない点や難点をいえば、両親や家族との接点がほぼ皆無であることだ。親が心配するシーンが一切出てこない。見逃したか??
だからこういうストーリーを書く作家の人物像としては、裕福ではあるが暖かい家族関係に乏しく、愛情に飢えて屈折した人、社会生活がまともに送れない人なのではないかと思ってしまう。

僕はネタバレは極限までしない主義なのでそこには言及しないが、サスペンス好きの僕としては特にストーリーの『起・承・転・結』の入れ替えがとても面白いと思った。

The Hole12

逆に「急な脅かし」はほぼゼロである。
姑息な手段はストーリーに必要ないと言ったほうが良いかもしれない。
そういう意味で 『ホラー系ショックマニア』 とか 『恐いもの見たさ』 的な方にはオススメしないし満足も出来ないと思う。
逆にサスペンス好きの方なら、ストーリー展開に沿った、あるいはそれに逆らった細かい手法などが散りばめられているので、それほど期待しなければ割りとご満足いただける作品なのではないかと思う。

The Hole01

ただこのDVDには日本でテキトーなキャッチコピーがつけられておりまたそれが超ダサいのだ。

それが 「ミザリー、彼女のハイスクール時代。」 である。

あの傑作「ミザリー」さえも愚弄している。
「お前はトレーラートラックか!」
左折して内輪差で別の名作映画まで巻き込んで轢いてしまう極悪非道なキャッチコピーである。
そもそも時代感覚がめちゃめちゃである。

ちょっとした雑学
映画 『ミザリー』 をご存知の方ならお分かりかと思うが、知らなかったあるいは勘違いしていた人のためにお教えしよう。実は「ミザリー」とは映画の中で作家が書く小説の主人公の女性の名前のことである。この映画で偏執的な監禁女を演じアカデミー主演女優賞を獲った「キャシー・ベイツ」の役名は ”ミザリーではなく” 『アニー・ウィルクス』なのである。小説の主人公に倒錯したアニー・・・映画の流れや内容などによって視聴者も混同してなんとなく勘違いしている人も結構いると思う。だから「ミザリー、彼女のハイスクール時代。」・・・って、本当はものすごく変だけど逆にそのほうがもしかしたら通じてしまうんだろうな。また、それを知ってか知らずか配給会社のアホが書いた安直なキャッチフレーズでこっちが騙されているのかもね。


そういう 『せめてDVDレンタルショップで手にとって貰おう的』 で 『センスのかけらもなく』 て 『よく観てもいないのに書いたよう』 で 『ネタバレ放り込み』 的なキャッチコピーについて僕は 《 許・せ・な・い 》 と思ってしまうタチなわけ。

虚偽や不当な表示として「景品表示法違反」であるとさえ思う。

The Hole11

「パイレーツ・オブ・カリビアン」などで人気のキーラ・ナイトレイがモテモテの女子高生役で助演として出ている。僕としては彼女は綺麗だが、何の魅力も感じない。オッパイは小っちゃいし、顔が男の骨格だと思う。一瞬だけどオッパイを露出するシーンもあるから確認してくれ(笑)。

ちなみに彼女が男達のシャワールームに堂々と入ってゆくシーンでは男達のほぼ全員が「チンコ丸出し」だった。僕が観たのは日本語吹き替え版だよ。ボカシも入っていないし、完全に”検閲漏れ”だと思う。ポロリどころじゃないし。男のチンコに興味あってもなくても必見のシーンだ。逆に笑っちゃって欲しい。

主演のソーラ・バーチはあの『パトリオット・ゲーム』や『今そこにある危機』でハリソン・フォードの娘役で出ている子役であり、『アメリカン・ビューティー』の主役のジェーンでもある。表情の変化がとてもすごいし、それがこの映画の秀逸さのいちばん大きな要因だと思う。

唐突だが、松任谷由実が作詞作曲して石川ひとみが歌った『まちぶせ』という曲を知っているだろうか。
♪偶然を装い~帰り道で待つわ~~~的なっ。
この映画を例えれば 「そんな乙女心が海外でエスカレートするとこうなる」 っていう映画だと思う(笑)。
あっ、これ僕が考えたキャッチフレーズってことじゃないからね。超ダサいし(笑)。

またこの映画の題名 「The Hole」。
同名の映画がたくさんあるらしいのでレンタル時には気をつけて欲しい。

The Hole15



★★ミスティック・リバー

ミスティック・リバー10

MovieWalkerより抜粋
2004年1月10日(土)公開

【作品情報】
名匠クリント・イーストウッド監督が、デニス・ルヘインの同名ミステリー小説を映画化。再会した幼なじみ3人の心の闇を、濃密な映像と緊張感あふれる演技合戦で描く珠玉作だ。

【ストーリー】
一度は犯罪社会に身を置きながら今は雑貨店を経営しているジミー(ショーン・ペン)、平凡な家庭人であるデイヴ(ティム・ロビンス)、刑事のショーン(ケヴィン・ベーコン)の3人は、ボストンのイーストバッキンガム地区で少年時代を共に過ごした幼なじみ。しかし彼らが11歳の時、ある男にデイヴだけが誘拐されて性的な凌辱を受け、その日を境に3人は離れ離れになった。それから25年後の現在、ジミーの娘が何者かに殺される殺人事件が起きる。捜査にあたることになったのはショーンと、相棒のホワイティー(ローレンス・フィッシュバーン)であり、容疑者として浮かび上がってきたのは、なんとデイヴだった。今も少年時代のトラウマに悩まされているデイヴ。実は事件当夜に血まみれで帰宅した彼に、妻のセレステ(マーシャ・ゲイ・ハーデン)は不安を隠しきれず、ジミーに夫が犯人だと思うと心中を告白した。ジミーは自らの手で娘の復讐を果たすべく、デイヴを呼び出す。

ミスティック・リバー07

【作品データ】
原題 Mystic River
製作年 2003年
製作国 アメリカ
配給 ワーナー
上映時間 138分

【スタッフ】
監督 クリント・イーストウッド
脚本 ブライアン・ヘルゲランド
原作 デニス・ルヘイン

【キャスト】
Jimmy Markum ショーン・ペン
Dave Boyle ティム・ロビンス
Sean Devine ケヴィン・ベーコン
Sgt. Whitey Powers ローレンス・フィッシュバーン
Celeste Boyle マーシャ・ゲイ・ハーデン
Annabeth Markum ローラ・リニー
Brendan Harris トーマス・グイリー
Katie Markum エミー・ロッサム



ミスティック・リバー11

【マイレビュー】
切な過ぎるストーリー、悲しいエンディングだったが映画としてとても秀逸だと思う。
クリント・イーストウッド監督はこういう人間の内面を抉るような作品がとても上手い。
それぞれが主役クラスの3人の名優、ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケヴィン・ベーコン、本当に素晴らしかった。
この作品で2004年2月の第76回アカデミー賞作品賞候補にも挙がり、受賞はショーン・ペンが主演男優賞、ティム・ロビンスが助演男優賞を獲っている。

ちなみにこの年のアカデミー賞作品賞は「ロード・オブ・ザ・リング~王の帰還」である。「ハリーポッター」とか「ナルニア国物語」とかもそうだけど、「ロード・オブ・ザ・リング」も含めてどれも似たり寄ったりで、僕が特に好きではないCG&魔法&怪物というジャンルだった。そんな流行りもののCG作品など個人的にはアカデミー賞対象外にして欲しいほどだ。
この年の作品賞は間違いなくこの「ミスティック・リバー」が獲るべき賞だったと思う。

ミスティック・リバー14

ある事件がきっかけで3人の少年の友情が引き裂かれる。それぞれが心に闇とわだかまりを持ったまま25年後再び声を交わすきっかけとなったのは3人のうちのボス格だったジミーの娘の遺体が森で発見された事件だった・・・。
この出だしからものすごく衝撃的だった。

少年のころの遠い過去の出来事がそれぞれの人生観、信仰や信条、生活習慣や精神にその後どう影響しているのかを検証しているかのような映画だった。人間の弱さや脆さをまざまざと見せつけてくるので観ていて滅入ってしまうほどだ。だがストーリーの秀逸さでスクリーンから目が離せなくなる。

ぜひじっくり腰を落ち着けて観て欲しい。

ミスティック・リバー03

★★唇を閉ざせ Ne Le Sis a Personne

Tell No One02

MovieWalkerより抜粋
2011年8月14日(日)公開

【作品情報】
殺されたはずの妻から届いたメールの謎を追う男を描くサスペンス。監督は「美しき運命の傷痕」などの俳優ギヨーム・カネ。出演は「ラ・ピエトラ 愛を踊る女」のフランソワ・クリューゼ、マリー=ジョセ・クローズら。2007年セザール賞最優秀監督賞、最優秀男優賞受賞作。2011年8月13日より、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷にて開催された「三大映画祭週間 2011」にて上映。

【ストーリー】
アレックス(フランソワ・クリューゼ)は妻マルゴ(マリー=ジョセ・クローズ)と訪れた湖畔で突然何者かに襲われ、湖に沈められる。奇跡的に助けられた彼だったが、マルゴはその後惨殺死体で発見される。しかし、8年後、マルゴを名乗る見知らぬメールがアレックスの元に届く。そして、そこには「このことは誰にも言わないで」という一言が…彼が、そのリンク先をクリックすると、その先に映っていたのは、少し歳を重ねたが、元気なマルゴの姿だった。アレックスは一人で、マルゴの居場所と殺人の裏に隠された秘密を求めて、調査を開始する。一方、その時、マルゴの死体が発見された場所から新たな死体が現われ、警察はアレックスを容疑者として追い始める。アレックスが真実に迫る時、マルゴの行方を追う別のグループが現われアレックスを拉致しようとする。果たして、誰が何のために、二人を追うのか?事件の裏側に隠された恐るべき真相とは?

Tell No One05

【作品データ】
原題 Tell No One / Ne Le Sis a Personne
製作年 2006年
製作国 フランス
配給 熱帯美術館(配給協力 グアパ・グアボ)
上映時間 131分

【スタッフ】
監督 ギヨーム・カネ
脚本 ギヨーム・カネ 、 フィリップ・ルフェーヴル
原作 ハーラン・コーベン

【キャスト】
アレックス・ベック:  フランソワ・クリュゼ
マルゴ・ベック:  マリー=ジョセ・クローズ
エレーヌ・パーキンス:  クリスティン・スコット・トーマス
ジャック・ローランタン:  アンドレ・デュソリエ
エリック・レフコヴィッチ警視: フランソワ・ベルレアン
エリザベス・フェルドマン: ナタリー・バイ


Tell No One06

【マイレビュー】
サスペンスの王道を行くフランス映画。
アメリカ映画と違い単純明快な謎じゃない。とにかくすべてが複雑に絡んでいて相関関係も混乱してしまうほどだ。
僕はところどころリワインドして一つ一つのシーンを納得しつつ観ていった。
とてもよく出来たストーリーで、ある意味悪人が悪人でなくなり、善人が悪人になったりするシーンも面白い。
またこの手のサスペンスものに付き物のカーチェイスは無く、ひたすら走って逃げる逃亡シーンはフランス警察のパトカーのしつこいことこの上ない。道すがら、ちょっとした市内観光気分でフランスの路地裏の風景まで楽しめる(笑)

Tell No One10

主演のフランソワ・クリュゼは最近の「最強のふたり」でも観たがフランスでも最高の俳優だ。
面影が ”ロバート・デニーロとダスティン・ホフマンを足して2で割ったような顔” や体つきをしていてやはりさすがに俳優のオーラがある。
ものすごく自然な演技をするので、思わずこちらが惹きこまれてしまう素晴らしい俳優さんだ。
ものすごく優しそうな顔つきをしているので、親切で誠実で有能な小児科医という役にピッタリだった。

Tell No One11

ヤクザの子供だろうが、黒人の子供だろうが、金持ちの子供だろうが全く差別しないで、しっかり診察し確実な処置をすることが医者としてもっとも信頼を得るところなのだろう。「情けは人のためならず」とはよく言ったものだ。
そういう「徳」が肝心なところで自らに返ってくるシーンがある。
そこは結構日本人ウケするシーンだと思うのでお楽しみに。

それに、ワンシーンごとのカメラアングルが光の取り込み方や角度ひとつとってもセンスに溢れている。映像美という点でもとても素晴らしい。

また、挿入歌の選曲もとにかくおしゃれである。
U2の「With or Without You」などが流れるシーンではちょっとしたストーリーへの関わりもあり、すべてはひとつの結末へ向けて集約してゆく流れを極めている感がある。
フランス映画なのだが良い音楽は国境は無いってことか。
このあたりの音楽のセンスは抜群でフランス映画ならではの選曲だと思った。

Tell No One07


★トライアングル TRIANGLE

TRIANGLE03.jpg

MovieWalkerより抜粋
2011年8月6日(土)公開

【作品情報】
豪華客船内で巻き起こるループする世界を描くシチュエーション・スリラー。監督は「0:34 レイジ34フン」のクリストファー・スミス。出演は「30デイズ・ナイト」のメリッサ・ジョージ、「デイブレイカー」のマイケル・ドーマン、『シティ・オン・ファイアー』のレイチェル・カーパニ。

【ストーリー】
友人に誘われ、ジェス(メリッサ・ジョージ)はヨットセーリングに行く。しかし、沖に出た途端、嵐に襲われヨットもろとも大海原へ投げ出されてしまう。命からがら助かった5人の前に、突然大型客船が現れ、船内を調べてみると、たった今まで人がいた形跡はあるが、なぜか人の姿が全く見えなかった。手分けして探索していると突然、覆面をした人物が現れ、抵抗する間もなく次々と命を奪われていく。ただ一人生き残り、甲板に逃げ出したジェスが見たものは、転覆したヨットから客船に向かって助けを求める自分たちの姿だった……。

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【作品データ】
原題 TRIANGLE
製作年 2009年
製作国 イギリス=オーストラリア
配給 クロックワークス
上映時間 99分

【スタッフ】
監督 クリストファー・スミス
脚本 クリストファー・スミス
製作 ジュリー・ベインズ 、 クリス・ブラウン 、 ジェイソン・ニューマーク

【キャスト】
ジェス:  メリッサ・ジョージ
グレッグ:  マイケル・ドーマン
サリー:  レイチェル・カーパニ
ダウニー:  ヘンリー・ニクソン
ヘザー:  エマ・ラング
ビクター:  リアム・ヘムズワース
ジャック:  ジャック・テイラー



TRIANGLE10.jpg

【マイレビュー】
ミステリースリラーというジャンルだろう。
最初ちょっと不気味でしっくり来なくて、途中ちょっと飽きかけたが、結局一気にラストまで観てしまった。
それでいてなんだか”そら恐ろしい”映画だった。

ツッコミどころはあるのだが、ストーリー的にも奇想天外で、映画そのものも比較的丁寧に作られていたと思う。
一羽のカモメと一緒に空撮で車やヨットが映るシーンがあるが、CGか合成か実写かよくわからなかったがとても上手いアングルで撮影していると思った。カモメも役者の一部になっているような気がした。

TRIANGLE06.jpg

イギリス・オーストラリア合作映画なのだが、フロリダ州のマイアミビーチあたりを舞台としているので有名なミステリースポットである「バミューダトライアングル」を意識して「TRIANGLE」としているのだろうと思う。

TRIANGLE15.jpg

主演の女優さんはオーストラリア出身の「メリッサ・ジョージ」という方。グラマーできれいな方なのだが、僕好みではなかった。あまり知られていない女優さんだが、年齢的にもお肌の具合とかクローズアップで適度に疲労感が出ていて、映画ではちょっと気味の悪い雰囲気の役柄にもピッタリだったように思う。

ミステリーやスリラー好きの方には多少物足りなさはあると思うが、記憶がブツブツと途切れて断片になって反復するような不思議な感じがする映画なので一度はご覧いただきたいちょっと変わった作品だった。

この手の映画にありがちなお色気シーンは皆無なので、そのあたりは期待できませんよ(笑)

TRIANGLE07.jpg

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プロフィール

力蔵

Author:力蔵

こんにちは、『秀逸シネマ紹介中!』管理人の大の映画ファン「力蔵」と申します どうぞよろしくおねがいします 
辛口批評を多く含んだ映画レビューを書かせていただいてます 
甚だ僭越なのですが僕なりの評価点がわかるように各映画タイトルの頭に6段階の記号を付けています 記号の意味は以下の通りです

★★★ 超とびきり秀逸シネマ!
★★ お勧め秀逸シネマ
★ 秀逸シネマ
● そこそこシネマ
▲ いまいちシネマ
✖ がっかりシネマ


僕は主に洋画が好きでアクション・サスペンス・ミステリー・パニック・SF・スパイ・政治・戦争モノなどで「ストーリー性」重視な作品をよく観ます あまり好みで無いジャンルはホラーやオカルトやコミカルドタバタ系です ゾンビ・バンパイヤなどの怪物系や幻想・魔法系それにアニメもあまり観ません ただ食わず嫌いもありますので僕が観ないジャンルにお勧めの映画があればぜひ教えて欲しいと思います

記事には気に入ったカットシーンを何枚か貼り付けています ネタバレは極力避けるように心がけていますが作品情報については「MovieWalker」さんから大まかに引用させていただいています 是非観て欲しい肝心なお楽しみの部分は皆さまにしっかり残しておきます

こんな拙い僕の映画評論が皆様の参考になれば幸いです



好きな男優:
マット・デイモン
ショーン・ペン
デンゼル・ワシントン
ケヴィン・コスナー


好きな女優:
シアーシャ・ローナン
ナオミ・ワッツ
ニコール・キッドマン
ルーニー・マーラ
ナタリー・ポートマン

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